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EV開発、中国の本気度、20年に年間EV、2000万台販売計画、

2018年01月16日 17時01分23秒 | thinklive

派手なデザインのコンセプトカー(試作車)が並んだ東京モーターショー。地味なデザインながら専門家の目を引いたのが、独フォルクスワーゲン(VW)が12月に市場投入するEV「e─ゴルフ」だ。ゴルフは同社の人気モデル。日本にもユーザーが多い。e-ゴルフを最前面に展示したVWの姿勢からは、同社のEVにかける「本気度」がうかがえた。

 そんなVWが攻勢をかけているのが世界一の自動車大国、中国だ。年間400万台のVW車が売れる“ドル箱”市場である。中国の自動車販売台数は2800万台。しかも、中国ではマイカー購入意欲が高い中間所得層が急増中だ。購入補助金など国策の後押しも加わることで、最初の1台は低価格EVになる可能性が高い。

 中国政府が9月末に打ち出した規制では、NEV(新エネルギー車)が各メーカーの年間生産・輸入台数に占める割合を、2019年から10%にするよう罰則付きで義務付けた。NEVはEVやプラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)である。

 VWは、EVに今後5年で60億ユーロ(約8000億円)を投資する計画だ。25年のEVの世界販売目標を300万台と定め、その半分の150万台を中国で売るとしている。30年までにVWグループの全車種をEV化する方針だ。VWはこの夏、中国自動車大手の安徽江淮汽車(JAC)とEV合弁会社設立を発表した。

 VWと、中国で直接、激突するのが日産自動車・ルノー連合だ。中国自動車大手「東風汽車集団」とEV開発の合弁会社設立を発表。19年から東風の工場で生産を始める計画だ。特に累計生産が50万台を突破したEV「リーフ」を持つ日産の開発能力に期待がかかる。

 国際エネルギー機関(IEA)は7日、電気自動車(EV)などの世界累計販売台数が2016年に約200万台に達したと発表した。政府が環境規制を強化している中国の伸びが大きく、米国を抜いてEVの世界シェアトップに躍り出た。自動車全体の中でのEVのシェアは0.2%にすぎないが、20年には累計2000万台に増えるとの予想もあり急速に市場が拡大している。

 

IEAがEVの国際的な普及団体などと組み、世界のEVとプラグインハイブリッド車(PHV)の台数を集計した。16年の累計台数は前年比6割増えて過去最高を更新。世界の中でも中国は65万台と倍増し、米国の56万台を追い抜いた。中国の世界シェアは前年の25%から32%に上昇した。

 

 中国政府は大気汚染への対応などからEVなどの普及に力を入れる。EVなどの「新エネルギー車」の販売義務付けも始める計画だ。日産自動車の中国合弁である東風日産乗用車が中国専用EVを発売するなど、各国のメーカーが販売競争にしのぎを削る。11年には中国のEV台数はわずか7000台だったが、14年以降急速に拡大。中国政府は20年までEV支援策を続ける方針で、普及の勢いは今後も続きそうだ。



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