株価推移 2,109前日比-87(-3.96%)
三協立山は19日、米アルミニウム圧延大手アレリス・インターナショナルのアルミニウム押出事業を約52億円で買収すると発表した。非建材分野の強化と海外展開の加速を目指す。「(アレリスは)非常に高い技術力とブランド力を持つ。相乗効果で互いの強みを生かす」としている。
15年2月1日付で事業を取得する。ベルギーに全額出資子会社を設け、アレリスの押出事業部門に属するドイツやベルギー、中国の子会社4社の株式と資産を取得する。4社の従業員約1000人も引き継ぐ。
アレリスはアルミニウムの圧延製品や押出成形品を手がけ、北米や欧州、アジアに約40カ所の生産拠点を持つ。押出事業では硬質や高強度の合金を製造し、航空機や鉄道、自動車など幅広い分野で事業展開している。
三協立山は20年までに、売上高に占める非建材分野の比率を40%以上(現在は約30%)、海外事業を10%にする目標を掲げている。
買収額は3550万ユーロ(約52億円)。国内の住宅建材市場は消費税増税前の駆け込み特需があった13年から一転して反動減に陥っている。このため三協立山も部品事業や商業施設などサッシ以外の関連事業を強化してきた。収益構造の改革には海外展開も不可欠だが、同業と比べ進出が遅れていた。今回の買収を通じて強化を図る。