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北越紀州紙,17/3期、国内は苦戦したが,15/5月に買収したカナダ紙、パルプ企業の業績好調がカバーした

2017年03月26日 11時51分01秒 | thinklive

 株価推移 797前日比+34(+4.46%)

1株利益42.19 配当12

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北越紀州製紙の17年3月期の連結営業利益は、前期比19%増の110億円前後になりそうだ。昨年11月に業績見通しを14%増の105億円に引き下げたが、会社計画を上回る着地になるもよう。前期買収したカナダの紙パルプ会社など海外事業が好調に推移し、洋紙需要の低迷する国内事業を補った。

 売上高は7%増の2650億円と従来予想並みになりそうだ。15年秋にカナダ最大の紙パルプ製造会社を買収した。前期は3カ月だった連結業績への寄与は今期は通年に拡大する。北米を中心に紙パルプの販売が好調だ。海外売上高比率は3割程度と、前期から10ポイント程度高まる見込み。

 中国で生産する白板紙事業は食品の包装箱向けの需要などが伸び、赤字幅が縮小する。値上げも複数回行った。 一方、国内事業は苦戦が続く。文書のデジタル化が進み印刷・情報用紙を中心に洋紙の販売が減り、価格の下落に歯止めが掛からない。昨年11月以降の円安進行で木材チップなど輸入原燃料の価格が上昇しているのも収益を圧迫する。

 18年3月期は海外事業を引き続き伸ばし、業績全体を下支えする見通し。国内は苦戦が続きそうだ。北越紀州紙は円安による原燃料の値上がり分を国内の印刷・情報用紙価格に転嫁する方針。対象品目や値上げの浸透度合いによっては営業減益の可能性がある。

*北越紀州製紙(3865)は20日、カナダの紙パルプ製造業「アルパック・フォレスト・プロダクツ」(アルバータ州)と、同社の紙パルプの販売を手掛ける「アルパック・パルプセールズ」(ブリティッシュコロンビア州)をそれぞれ買収すると発表した。

 2社の筆頭株主である三菱商事(8058)から株式を買い取り、今春に子会社にする予定。国内市場の成長が見込めないなか、需要増が期待できる海外市場に本格進出し、収益拡大を目指す。

  2社の株式は三菱商事がそれぞれ70%、100%保有しており、これを取得する。価格は交渉中で、確定次第、公表するとしている。北越紀州製紙は「アルパック・フォレスト・プロダクツの株式30%を保有する王子ホールディングス(3861)とも、株式を取得する方向で今後協議していく」としている。

 


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