彦四郎の中国生活

中国滞在記

京都の清水寺から八坂神社に向かって歩いてみたら―和服姿の中国系観光客が激増していた―

2015-02-15 06:46:06 | 滞在記

 中国の「春節」まで後四日となった。今年の春節は2月19日で、18日が大晦日となっている。中国は今頃、故郷に帰る人々の民族大移動でごった返しているだろう。そして、中国各地では春節の準備に向けて、市場や商店・デパートなども大勢の人々でにぎわっているにちがいない。まあ、中国全土が大混雑という感じだろうな。春節の19日をはさんで2週間前後が休みとなる中国社会である。
 中国人は、特に「大晦日」がとても大切なようで、爆竹と花火が深夜遅くまで鳴り響く中を「家族全員」で過ごし、翌日の「春節日」は親戚などが集まったりしながら過ごすようだ。この「大晦日と元日」が過ぎると、国内外の旅行に行くことが中国ではブームとなっている。1月24日頃から3月上旬まで、小中学校や高校・大学も「冬休み」となっているので、2月は外国への中国人旅行者が最も多い季節となる。

 2月5日(木)に、5年ぶりくらいに京都の「清水寺から三年坂や二年坂を通って八坂神社に至る道」をゆっくりと歩いてみた。木曜日の平日にも関わらず、大勢の観光客で溢れていた。驚いたことは、そのほとんどが中国系(中国・台湾・香港)の観光客だったということだ。中国語がとびかっていた。清水寺には、日本の修学旅行生たちの姿もみられた。韓国や欧米の観光客もちらほら目にする。
 今年のブームなのだろうか、和服を着た中国人がたいへん多い。男性の和服姿もある。2月5日でも沢山の中国人観光客がいるので驚いたが、春節後の2月20日から1週間、どれだけたくさんの人が日本を訪れるのだろうかと思った。

 清水寺の境内に入り、「清水の舞台」から「音羽の滝」を歩く。中国系の人が圧倒的に多い。日本の着物がとてもよく似合う人が多いので、日本人との見分けが難しいが、ほとんどが中国人だった。

 清水寺から三年坂、二年坂に行く。途中、「八坂の塔」が見える。ここも和服の中国人が多い。二年坂にある、「竹下夢二の旧居の土産物屋」の店主の話を聞いた。彼女曰く、「毎年2月は観光客が最も少なかったが、この数年は 中国からの観光客が倍倍倍増している。」とのことだった。

 八坂神社も中国人が多い。石段のあたりも、ぱっと見渡すと和服姿の中国系の人々が多く見られた。(上の写真の一番右は、1月31日に「銀閣寺」に行った時の写真だが、和服の柄が「派手」で美しく、男性は大きなマフラーをしている。)
 昨年度の1年間で、日本を訪れた訪日外国人旅行者数は、過去最高の約1340万人だった。その国別ベスト5は、①台湾283万人②韓国276万人➂中国241万人④香港93万人⑤アメリカ89万人となっている。中国系の合計が617万人で、訪日観光客の約半数となっているが、特に中国本土からの観光客は前年比の83%増となっている。おそらく今年は、中国本土からの日本への観光客は400万人を超えると思われる。
 中国では、富裕所得・中間所得者層の増加にともない、ここ10年間で「海外旅行者」の数が6倍に激増した。(2014年度で約1億人)  2020年には、富裕と中間所得者の人口が現在の2億人から5億人に到達すると予想されているので、日本への観光客も年々増加するだろうと思われる。

 この日の夕方、北海道の小樽市の永井さんが京都に来た。彼も中国の大学で教員をしていて、冬休みのため日本に帰国している仲間の一人だ。南座前で待ち合わせをし、白川石畳通りにある「侘助」という店で再会を祝した。