泡 盛 日 記

演劇人(役者・演出家)丹下一の日記です。

ストアハウスDAY 3 初日

2019-01-31 10:50:01 | 丹下一の泡盛日記

水曜日はいよいよ初日。
タイの劇団b-floorのゲネプロは12時から。
旧知の写真家Mさんが撮影に。
「お、久しぶりじゃないか。半年くらい行方不明になってただろ?」。
ちょっと顔出してないと「行方不明」にされちゃうんだもんな。。。
客入れ状態からのゲネプロが始まる。
前日の夜の通しで心をわしづかみにされたのに。
ゲネプロはそれを越えてくる。
前日、「輪郭がくっきりとした」という言葉を使ったのだけど。
ゲネでは俳優の一人一人がくっきりと存在感を出している。
その5人の存在感があった上での全体。
70分のゲネが終了した瞬間、撮り終わったMさんが隣りにいた自分に、
「すげえレベル高いな」と感嘆の声を漏らした。
「これだけの”動き”をまとめあげられるってことは、演出の才能がものすごいってことだぞ」。
舞台写真家として第一線にいて、古典からアバンギャルドまで網羅しているMさん。
そのMさんから感嘆の言葉が次々に。
なんか自分まで嬉しくなってくる。
夜の初日、彼らはゲネを越えて「爆発」した。
凄すぎる。
こんな舞台に立ち会えるなんて。
最終の日曜日までがものすごく楽しみだ。
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ストアハウスDAY 2

2019-01-31 10:38:57 | 丹下一の泡盛日記

火曜日、もちろん再びストアハウスへ。
仕込みは終了。
この「何もない空間」で「役者から始まる」のだ。
タイのb-floorのリハーサル。
空間を確認していくようなゆるりとした確認稽古が始まる。
休憩を挟んで「一度通してみようか」と。
なかなか面白い。
そして、やりたいことはわかるのだけど、なんかまどろっこしい。
これは大きな勘違いだった。
彼らは「助走」をつけていたにすぎない。
日本で劇場に入ってからこういうリハーサルをしていると。勘違いする演出家がいて。
「もっとちゃんとやらないと駄目だ!」とか言い出したする。
「ゴール」は別のところにあると思うんだけど。

今日はサバの味噌煮を:)
晩ご飯の後19時から通した。
ぶっとんだ。
これはかなりすごい作品なのではないか!?
細かい要素が次々に展開し、それが練り上げられて大きなイメージになっていく。
自分の心の地雷が次々に踏まれていく。
呼び起こされる様々な記憶。
若い5人のタイ人が自分の国の歴史、国家のヒエラルキーの中であがき、もがき苦しんで、悲しんで、闘っている。
なんてかっこいいんだ、みんな!
リハーサルを終了後、事務所に戻るとストアハウスの代表木村さんがモニターで全てを観ていた。
自分のカンパニーの稽古を終えてミーティングのために劇場に戻ってきたら、モニターに釘付けになってしまった、と。
本番がものすごく楽しみだ!
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ストアハウス第1日目

2019-01-28 19:26:43 | 丹下一の泡盛日記
月曜日は上野のストアハウスへ。
タイの劇団B Floorが来日、土曜日までご一緒させていただく。
すでに顔なじみのメンバーが大半で。
特に昨年会えなかった「red tanks」というソロパフォーマンスをやった若い役者と嬉しい再会。
彼にとって初めての海外での舞台がソロパフォーマンスだった。
もちろん代表の演出家Kageさんが信じて送り込んできたのだけれど。
若いエネルギーを爆発させた素晴らしいパフォーマンスに立ち会えたことは記憶に刻み付けられている。
夜行列車のような夜のフライトで朝一番に羽田に着いた彼ら。
この日は夜の稽古までほとんどやることなし。

なのでトマトソースなんかつくっちまった:)
こちらとしても久しぶりの英語で脳が疲れて、ちょうどいい時間だった。
それにしても英語は当たり前、そしてタイ語や韓国語を自在に話す演劇人がいる。
時代は本当に変わったもんだと思う。
日本の演劇人にもトリリンガルは確実に増えているのだ。

早めに帰宅できたので階下のスーパーで買い物。
晩ご飯は味噌ラーメン:)
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今年最初のホールのお仕事

2019-01-27 22:58:05 | 丹下一の泡盛日記
今日は今年初めてのホールのお仕事。
「いつもの」時間に起きて「いつもの」電車に乗る。
なのに操作盤に触るのがものすごく久しぶりにな感じがするのは何故なんだろう。
前日、横浜で朗読やって、この日はスタッフで朗読会。
ちょっと違った角度から見ることもできてよかった。
長く続けている方たちは様々に工夫を凝らしているのだ。

明るいうちに本番終了なんて、素晴らしい!
「職人」チームとの仕事は本当に楽だ。

あまりに寒くてお腹がすいて飛び込んだラーメン屋が「昭和」で嬉しい。
明日からはご一緒するのが3度目のタイの劇団のアテンド。
久しぶりの顔が目に浮かぶ。
楽しみだ!
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シェイクスピア朗読会

2019-01-26 19:45:32 | 丹下一の泡盛日記

土曜日は横浜山手のイギリス館でシェイクスピア朗読会。
クレオパトラとシーザー、そしてアントニー。
この台本は、随分と以前、10年以上前にキッドアイラックホールで、そして山手のベーリックホールでやったのだけど。
かなり久しぶりな感じ。
「感じ」というのは、40回を越える(もしかすると50回を越えているかも)このシリーズに関しては「いつ/どこ」で「なにを」やったのかは正確に述べることができないからで。
それでも、「世界で一番有名なほめ殺しの演説」とも言われるアントニーの「演説」を含むこの台本は忘れがたいものの一つ。

それを10数年ぶりにやったのだけど、自分なりに進展した手応えを感じることができた。
やっと肩の力を抜くところができてきた、というか。
肩の力を抜くためには、手を抜かないどころか、最新の心遣いが必要だ。
もちろん錬り込んでいるわけではない。
というのも今日、進展があった、と感じたのもお客様の前でやらせていただいたからで。
稽古場で仲間たちに向かってでは決してできない「場」があればこそ。
そして、昨日に続けて「場」を感じることが大事な要素となるパフォーマンスだったからだ。

遅々とした歩みながらも、少しは前進できた手応えをたまには感じたいのは当たり前のことなんだけど。
なかなか難しい。
終了後に、いつもとは違う「疲れ」を感じた。
外に出ると気温がぐっと下がりものすごく冷たい風が吹きつけてくる。
中華街に出て燗した紹興酒で乾杯:)
ゲストで参加してくれたMさんも交え芝居の話が、いつしかだらだらとした話になり楽しい笑い声がはじける。
それがいつの間にか、演劇の話に戻っていくところが、長い付き合いのメンバーだなあ:)
明日は、ホールのお仕事の今年の初日だ!
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電車にたくさん乗った一日

2019-01-26 01:03:36 | 丹下一の泡盛日記

金曜日はプレイバッカーズの今年最初の本番。
横須賀で神奈川県の教頭先生の会。
一昨年だったか「自殺防止の会」で来たことがあるホール。
でかい。。。。
なのでアクターはピンマイクをつける。
楽器は生で。
その代わり思いっきり音が出せるもんね:)
全国の小学校で展開している「いじめ防止授業」もご紹介。
本番前に眼鏡が割れて全壊、なんてアクシデントもあったけど無事終了。
おいしいお弁当、
見かけは普通なんだけど、とても美味しい。しかも肉なし魚のみで助かる。
と思っていたら魚屋さんが作ってるお弁当だった。
横須賀は海に面してるんだもの、そりゃあそうだ、と納得。
急いで帰宅。
ざっと風呂を浴びて練馬の新居へ。
シェイクスピア朗読会の衣装、演出が「あのシャツがいいなあ」と。
練馬まで取りに行く。
ついでに楽器(今日の持ち込み楽器は全部自前だったのだ)は戻す。
ところが、そのシャツがない。
ああ! 捨てちまったんだった(-_-;;;
代わりのシャツをみつくろい稽古場へ急ぐ。
下北沢の「いつもの」稽古場のドアを開けると女子二人がじっと見つめている。
!!!!
間違えましたあ! とドアを閉める。
今日の稽古場は中野だと知る。
中野で無事稽古。
またちょっと問題があり、稽古が早めに終わったので練馬に戻り作業。
帰宅は24時過ぎ。
すごいなあ。
今日はものすごくスイカの数字が減ったぞ。。。
明日は、横浜山手のイギリス館でシェイクスピア朗読だ!
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がっちりとネジ巻いていただいた

2019-01-23 15:19:11 | 丹下一の泡盛日記
前夜、茅根さんからこの日の夜の「お題」を頂戴していた。
素晴らしい稽古に触れた後なので、布団に入り数時間で目が覚めて枕元のメモ用紙に殴り書き。
ちょっと安心したのだけどそこからは布団のなかでうつらうつら。
起きだしてお風呂頂き、コーヒー。
演劇のことだけを考えていればよい幸せな時間。
奥様(旧知の女優さん)と愛犬にもご挨拶できた。
再会したわんこに顔中をべろべろ舐められる幸せ。
覚えてくれていたんだね。
午後の稽古は久しぶりにがっつり身体を使うところから始めた。
前夜見学した稽古に大きなエネルギーを頂いている。
どれくらい動くかと心配な気持ちもあったが、そんなことはどうでもよい、と突き動かされた。
「ハムレット」の台詞たちも身内から蘇ってきた。
アイドリングが始まった。
ご一緒してくれた若い衆もこの時間を楽しんでくれたようで何より。
さぬきうどんを食べて「次」へ。

茅根さんが関わっている仙台市民ミュージカルの稽古場へ。
50人程の参加者に90分のワークショップを担当することになったのだった。
「のび」から入り、「指揮とコーラス」や「じゃんけん合戦」で盛り上がり、「レイレ」で終了。
ファシリテーターとして場を計りながらエネルギーを伝えていくのも久しぶりの体験。
大きな拍手をいただいて幸せに修了。
この仙台の2日間で頭だけでぐるぐると悩んでいた状態の「身体」に、
がっちりとネジを巻いていただくことになったのは、本当に幸せなことだった。
このあたりの茅根利安さんの「仕掛け」はさすがで、本当にありがたい。

仙台駅前の月。
夜行バスまでの時間を駅前の居酒屋で茅根さんと彼の教え子たちと過ごす。
やりきった疲労感で呆然としているのだけど、もちろん幸せのエネルギーに包まれているからでもある。
バスのなかで一度は爆睡したものの、再びあの半睡眠/半覚醒が始まる。
どよんとした疲れのなかで醒めきった脳。
心と身体が「早く台本にまとめろ!」「早く台詞入れて一人でも稽古始めろ!」と叫びまくっている。
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稽古後に「楽屋」の稽古を見学

2019-01-23 14:48:55 | 丹下一の泡盛日記
月曜日、朝一番に仙台へ。
仙台駅から仙石線で陸前原ノ町へ。
茅根利安さんと遊木理央さんが迎えにきてくれる。
一緒にランチ。
その後、何人かの若い人たちも合流してなじみの空間で稽古。
ここに来ると「ハムレッツ」のver.1の稽古が蘇る。
ver.0からスタートしver.5で一つの地平に出たと思っている。
ここから「次」に移るための産みの苦しみが昨年から続いている。
稽古の「場」も変えてみようと仙台に来たのだ。
いかん。
まだ自分に「立つ」準備ができていない。
この期に及んでなんと言うことだ!
昨年秋の「時間」がまだ身体から抜けきれていない。
もちろん「演出者」ではあるのだけど、プレイバックシアターのアクターの地平を越えた「俳優」のレベルにはいない。
そんなわけで若い人たちともご一緒させていただいているわけで(^_^;;;
おかげでいいスタートを切ることができた。
夜はSENDAI座の稽古場へ。
ver.1でもご一緒した絵永けいさんが出演している「楽屋」の稽古。
2チーム競演の公演。
その2本の通し稽古を見ることができた。
深く深く身の内に手渡されるものがあった。
38年くらい前に初めてこの芝居を東京で見た時は、「かもめ」も「ニーナ」もわからなかった。
そして、衝撃を受けて戯曲を読んだ。
改めてその衝撃がレベルを変えて伝わってくる。
戯曲としての深みはもちろんだけど、台本が前面に出るのではなく、一生懸命演じている役者が見えてくる。
すごい「ホン」だなあ。
正月明けにお会いした大内先生の「演劇に大事なことは”いのち”」というお話が再び大きく膨らんでくる。
演劇人(のはしくれ)として実に切ない思いがわき起こると同時に、
演劇に関わることの美しさ、も再確認。
だからこそ「演劇」や「お芝居」の場から遠いところにいる人にもぜひ見ていただきたい舞台だ。
稽古終了後、絵永さんや別チームで同じ役を担当している旧知の佐々木久美子さんと話す。
大きな「お土産」を頂いた、というよりも「お預かり」して迎えにきていただいた茅根さんのお宅へ。
2時過ぎまで飲み、話す。
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稽古着をとりに新居へ

2019-01-20 20:54:03 | 丹下一の泡盛日記
月曜日からは仙台、戻ってプレイバッカーズで横須賀で本番、その夜はシェイクスピア朗読会のリハーサル。
具体的に考えて服装計画が大失敗で。
稽古着も、プレイバッカーズの衣装も練馬の新居なのだった。
朝起きて洗濯機を回していて気がついた。
急遽、練馬へ。
何やってんだか。
引っ越し屋さんに運んでもらったタンスから衣装や稽古着なんかを取り出して背負って帰る。
稽古用に購入したミニスピーカも持ち帰る。
重いリュックが腰に響く。
ここ数年ギシギシいっているのだけど、でぶになるときつい。
絶対にこれ以上太ってはならない、のだけど。。。。
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醗酵じゃなくて、腐っていたらどうしよう。。。

2019-01-20 01:12:13 | 丹下一の泡盛日記
一昨年の舞台監督で参加した公演の最中に仕事着のポケットに家の鍵を入れて劇場に置いたまま帰宅。
終電で帰宅したので戻るわけにもいかず。
当然家には入れず。
階下のスーパーで買ったのがパンと野菜少々で本当によかった。
風呂場の窓から中に投げ入れて、タクシーでみなとみらいの温泉に。
どうせならとたっぷりと温泉につかり一夜を明かしたのだけど。
却ってそれがとても良い結果につながった。
その温泉から無料招待券が届いた。
引っ越し作業で疲れた頭と身体で向かいどぼんとつかる。
プレイバッカーズの旅がない「オフ」のシーズンは温泉から遠ざかってしまうのがいかんなあ:)
帰宅して幸せに爆睡。
身体はでぶでぶ、意識はカラ回り。
どうしてもてきぱき体制に入れない。
それでもじゅくじゅくと何かは醗酵してきているような気がする。
腐っていたらどうしよう。
ならば、そのままぶちまければいい。
醗酵と腐敗の違いは? と質問したことがあり、
回答は「科学的には同じ」だった。
人間にとって食べられるか否か、の違いだけだと。
くさやなんかのレベルだと食べられる/食べられない、は一人一人で異なる。
いいつのるつもりはないけれど、醗酵/腐敗、を決めるのは各自だ。
3月11日の「ハムレッツ」で、もちろん茅根利安さんと井村昂さんにまた参加していただくのだけど。
お二人に言ってもらいたい台詞や場面はたくさんある。
どころかどんどん浮かんでくる。
なのに自分の場面が浮かんでこない。
茅根さんと井村昂さんの二人芝居にすっかなあ。。。
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