泡 盛 日 記

演劇人(役者・演出家)丹下一の日記です。

「あの仕事は今年もあるのか?」

2019-05-31 09:58:10 | 丹下一の泡盛日記
木曜日は午前中から夕方までを父と過ごす。
伝えたいことはたくさんあるので、少しずつ、ゆっくりだけどたくさん話しかける。
うんうんとうなづいて聞いてくれる。
時には「おおそうか」と応えてくれる。
午後、散歩の後、戻った父が「あの学校まわるやつは(プレイバッカーズの「いじめ防止授業」のこと)今年もあるのか?」と尋ねてくる。
「あるよ。たくさん行くよ」。
それにしても、この質問はどちらかというと、
「仕事はあるのか?」と聞こえる。
こんなにしょっちゅう会いにくるなんておかしいぞ。
こいつ仕事が全然なくて困ってるんじゃないのか?
還暦にならんとする息子の仕事を心配させてしまい、本当に申し訳ない。。。
気がつけば5月も終わり。
来週からその「いじめ防止授業」ツアーの今年度が始まる。
6月は毎週飛行機に乗るぞ:)
なんて喜んでいるんだから、父の心配も消えないのだろう。。。

帰宅して日本でも有名なポーランド童話「大きなカブ」にあやかって、
塩をふったカブにスモークサーモンのせて(童話はカブと塩と黒パン)、ウォッカをくいっと(^o^)/
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香港のEとはしご酒:)

2019-05-29 17:09:01 | 丹下一の泡盛日記
火曜日、早朝に目が覚める。
本棚がそのままなのが気になっていたのだろう。
ごそごそと起きだして本を整理していく。
楽しい時間だ。
家の中を片付けて新宿へ。
某大書店の一階で待ち合わせ。
来れるかな香港のE。
んで、ちゃんと来た。
日本でのサイコドラマの先生の仕事が軌道に乗りつつある彼。
授業に備えて日本語を学び始めた。
これから北海道の日本語教室で6週間を過ごすのだと言う。
連れがいた。
日本人の若いアーティスト。
なんだ連れて来てもらったんじゃないの(-_-;;
そして、楽しい夜が「清瀧」から始まった。
たまには英語でがんがん話すのもいいもんだ。
なんだかすっきりしたぞ。
もちろんプレイバックシアターだけでなくアートの話たくさん。
1対1のアートに興味があるこの頃、驚くような出会いもあった。
3軒巡ってEに「はしご」という日本語を教える。
来月の高松公演に立ち会うためにEは北海道から飛んでくる。
再会を約してこの夜はさくっと解散:)
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世界最古の舞台芸術「とも言われる」!?

2019-05-28 14:26:13 | 丹下一の泡盛日記
月曜日は家の中の本棚の大工事。
壁全面に書棚を取り付けてもらったのだけど不具合が出て全面取っ替え。
朝から職人さんたちが入りとんかんやって下さる。
夜は8月に向けての稽古。
身体を使った即興の時間。
いい汗をかいた。

帰宅したら相方が焼きそばを作ってくれた:)
録画したTV映像を見ていたら、能を「世界最古の舞台芸術とも言われる」と紹介していた。
「とも言われる」とは誰が言っているんだろう。
言い切ることはもちろんできないので、余計な「逃げ言葉」を加えている。
もちろん自分が尊敬する先生たちには通用しない。
逆説的だが、プラトンも知らないということか。
きっと「世界」も「最古」も「舞台」も「藝術」も知らない人が言ってることを「一説には」と紹介したのだから、
嘘ではない、ということなんだろう。
そんなことは飲み屋で勝手に語ってほしい。
もしかすると「現存する」という意味で、というのかもしれないけど。
インドに行ってほしいなあ。
行くまでもなく「山伏神楽」は「舞台」でも「藝術」でもないんだよな、きっと。
義務教育の「美術」「音楽」に加えて、せめて「諸外国並み」に「演劇」も加えてほしいなあ。
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お茶会の午後

2019-05-27 08:43:02 | 丹下一の泡盛日記

日曜日の午後は、闘病中の演出家の方と弟子の女優さんと3人でお茶会。
この方とその女優さんとは3年間お仕事でご一緒したのだけど、役者としての気づきをたくさん頂くことになった。
その後もたくさんの自分の舞台に立ち会って下さり、いつも励ましていただいている。
病を得たからと言ってエネルギーが落ちることなく、病に向き合いご自身の身体や心を分析している。
その姿にまたしてもこちらが励まされるのだった。
もちろんその他に話すのは演劇と社会情勢についてのみ。
そして、最後にふっと「いい芝居が創りたいなあ」ともらしたその声のやわらかさに打たれた。
この方は、本当に演劇を、芝居を全身で愛している。
すぐに照れて「いや、観客として立ち会うという意味でだよ」と付け加えたのだけど。
もう一本、なにかご一緒したいとその瞬間切実に思った。
何か良い手はないだろうか。。。

夕方の空に「彩雲」(というのだろうか)が出ていた。
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「細雪」の浅野ゆう子が素晴らしかった!

2019-05-25 18:37:42 | 丹下一の泡盛日記
やっちまった。
今日は「春琴抄」でご一緒する辻本瑞貴さんが出演中の明治座のこれも谷崎潤一郎原作の「細雪」へ。
そして、18年東京を離れていたとはこういうことか。
乗り換えで来た電車にそのまま乗ったら、これが急行で。
演出の藤田祥子さんを待たせたあげく、先に入場してもらったのだった。

知らない駅かと思ったら、来たことのある駅だった。


40年ぶりの明治座は全然知らない新しい建物になっていて、別世界だった。
「細雪」、非常に興味深く拝見。
辻本さん、きっちり仕事をしていて、何よりも「こえ」ですぐにわかる。
若いけどキャリアは長いもんなあ。
そして、長女を演じた浅野ゆう子が素晴らしかった。
立ち姿から「こえ」まで、ばつぐんの存在感。
「世界」を背負って立つ、というのはこういうことかと思わせる。
大阪や神戸はあまりご縁がないのだけど、それでもあの長い歴史を背負った「品のような」空気感は忘れない。
京都とも違う。
6月に大阪に行く予定なのだけど、ますます楽しみになった。
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早く稽古したいなあ

2019-05-24 19:46:34 | 丹下一の泡盛日記

金曜日は早起きしてお仕事へ。
なんか東京に移ってから神奈川方面の仕事が増えてないかなあ。。。
現場で初対面の方が井村昂さんと舞台をご一緒していることが判明。
「昨日、少年王者館を観て来たんです!」と盛り上がる。
世界は狭いなあ。
京急線で横浜駅で降りると、なんだか前のお家方面にふらふらと行っちまいそうで危ない。
世の中にはいろんな芝居をやっている人が居るなあ、と改めて認識。
向こうもそう思ってるんだろうか。
いつの間にか5月が終わろうとしているのに、台詞はちっとも入らない。
8月の稽古、早くやりたいなあ。
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少年王者館の公演へ

2019-05-24 19:39:12 | 丹下一の泡盛日記

木曜日は新国立劇場の少年王者館の公演へ。
もしかするとスズナリ以外で観るのは初めてかも。
もう30年くらい前から観ている少年王者館のタイトルは、大抵の場合忘れてしまう。
もちろん内容は強く刻まれているのだけど。
空間が広がり映像の印象も強くなった。
照明との掛け合いのような時間がいい。
終演後、井村昂さんとご一緒した橋本樹里さんとカフェへ。
風通しのいい時間。
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在日韓人歴史資料館

2019-05-22 16:35:19 | 丹下一の泡盛日記
水曜日は所用で麻布十番までお出かけ。
この頃、急速に出先が「東京人」になっている。
さくっと済ませて「次」へ向かう途中に、こんな場所が。

38年前、まだ韓国に入るのにビザが必要だった頃、ここに来たことがある。
初めての韓国が、お仕事で、だったのが嬉しかった。
併設されている資料館はまだ入ったことがない。
時間に余裕があったので見学する。
誰もいない展示室で1時間近くを一人で過ごした。



在日の人たちの苦難の歴史をかいま見る。
今はコリアンタウンとも呼ばれている新大久保で育ったので、「在日」の人たちは身近な存在だった。
そして、不勉強と未熟さのおかげで、一生忘れてはならない恥ずかしい記憶がいくつかある。
きっと、気がついていないだけで、もっとあったんだろうな。
思えば恥ずかしいことばかりの人生だ。
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日本ポーランド国交樹立100周年記念公演

2019-05-21 22:24:58 | 丹下一の泡盛日記

今日は朝から大嵐で。
風雨の音で目が覚めて眠れない。
マッシュルームを焼いてトーストに。
旨いなあ。
マッシュルームってどうしてこんなにいい「出し」がでるんだろう。
とにかく天気が凄いので家の中に。

冷蔵庫整理のランチ。
天気は予報の通りに夕方には治まり助かった。
というのも、絶対に出かける、と決めている予定があったからで。

日本ポーランド国交樹立100周年記念の舞台公演がシアターχで。
ぎっしりと詰まった満席の客席には、そこここに見知ったお顔が。
それ以前に写真家の山口敦さんも同様の企画のコンサートに同行。
ポーランドをツアー中。
FBで見る山口さんの写真に思いは巡る。
1999年10月、国交樹立80周年の企画でポーランド3都市をツアーした。
ワルシャワから始まり、クラクフの日本センター、そしてウッジでも。
国際交流基金の全面的な助成を受けた企画で。
おかげで、ツアー4年目にして初めて正式に通訳をお願いすることもできた。
ただ自分は、俳優だけでなく、もちろん制作、そして通訳も含めたツアーマネージャーも担当せざるを得ず。
さすがに、もうこれ以上は無理と思われる仕事量。
海外公演で現地集合が基本のプレイバッカーズでは信じられないような旅だ。
もちろん自分が行きたくてたどり着いた地平。
連れて行ってもらうのと「行く」のは別世界。
主催したからこその「地獄」も見たし、それを救ってくれた人への感謝は今も忘れない。
もちろん、こぼれてばかりだったけど、精一杯やったつもりだ。
なんて巡る思いは止まらない。
ちなみにこのツアーで「記録写真」で同行して下さった宮内勝さんもこの日の客席に。
肝心の舞台の方は、ロビーから客席への誘導、なんて懐かしい演出で。
グロトフスキーの演劇論を旧知の能楽師が舞台上で読み上げて。
半時計回りの輪の動きが、ケルト(キリスト教以前のヨーロッパ)や日本の盆踊り(縄文時代からの習俗が残る、とも言われる)にも共通していて。
郡司理論のように、ちゃんと「おこついて」いる動きもいい。(これは専門用語)
そして、「司祭」が一本の棒を持って動き出すんだもん。
8月に中之条で「Stick」というタイトルでパフォーマンスやるんだけど。
とても参考になりました。
ものすごく飲みたい気持ちを抑えて会場を辞する。
こういう時は誰かと行って、二人で飲みたい気分だ。
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放置カレーを食べた

2019-05-21 11:15:29 | 丹下一の泡盛日記

冷蔵庫の中で解凍したままになっていたカレー。
横浜から冷凍状態で持って来て、冷蔵庫で解凍したままになっていたものと思われ。
まあカレーだし大丈夫かな、と食べてみた。
美味しかった:)
立川談志が冷蔵庫に残されていた古い食材を弟子に食べさせていた、という話があって。
弟子にとっては、ひどい話だと思うと同時に。
それでお腹を壊したとしても、次に「酢豆腐」のような話をやるときに助けになるはず。
いいことだ、とも。
役者もたくさん「体験/経験」しておいた方がいいのは間違いなく。
自分など恋愛で辛い思いをしたことは、みんな「肥やし」にしている。
転んで(ばかりだった)も只では起きないもん。
そして、殺人犯の役をやるから誰か殺してくる、というのとは違うことで。
その境目が難しい。
以前、「意識の中で殺す」という場面を創り、撃たれて倒れて、そして起き上がってへらへら笑った。
アンケートに「どうして死んだ人が生き返ったのですが?」と書かれたことがある。
こういう質問には、直接お話しさせていただきたかったなあ。
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