泡 盛 日 記

演劇人(役者・演出家)丹下一の日記です。

稽古は中止に

2022-06-29 19:13:57 | 丹下一の泡盛日記
昨夜、連れ合いが用意しておいてくれた風呂に入り、どたりとベッドに。
なのに眠れない。
なんだろう。
夢魔のようなものが覆いかぶさってくるような。
おかしいなあ。
そして、いつもの時間に目が覚める。
水飲んで洗濯。
寝直す。
遅く起きても大丈夫な日に、勿体ない。
暑さでダラダラと汗を流しながらでも、眠れる。
虚弱だった子どもの頃、クーラーなんてもちろん扇風機も無い生活だったもの。

瀬戸内の島で、クリエイティブなエネルギーを焚きつけられて、
なぜかそれを料理に使ってしまう。
なんかパエリャとか猛烈に作りたくなってるのだけど。

稽古場に行ったら出演者が酷暑で体調不良。「すみません」と。
我が家に引き返す。


明日は、小田原へ。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

男木島でプレイバック

2022-06-29 11:27:54 | 丹下一の泡盛日記
前日夕方、ホテルに戻り大浴場で洗い流す。
すっきりして部屋に戻り、晩御飯に出る前に、ちょっと横に。
ふっと眠りに落ちて、目が覚めたら23時を回っていた。
眠りながら食べたいものを考えていて、答えはラーメンと炒飯だった。
買い置きのカップ麺があったのでそれを食べ、また風呂に行き、眠る。
高松に来て、飲まずに寝たのは初めてかもしれない。
朝ご飯もカップスープとコーヒーで、出陣。


今日は男木島のコミュニティーセンターで、島の小中学生だけでなく、先生や保護者、地元の方も交えてのプレイバックシアター。
いつもの「いじめ防止授業」ではない。
前半のワークショップを終えて、後半は動く彫刻からストーリーを4本。
あきちゃんのコンダクティングが素晴らしかった。
かなりの多様性の中、受け入れることを続けつつ、ここからはしません、という一線もきちんと守り(これがすごかった)。
地元の方が手を上げて、久しぶりに英日でインタビューし、僕たちも英日でパフォーマンス、なんて場面も。
大きな拍手をいただいて、幸せに無事終了。
お客様の人数は、多くはなかったかもしれないけれど、
深く切ないストーリーをきちんとリレーして演じ切った、ことに大満足。
これからは大事なプレイバックの前には断酒、節食がいいのかもしれん、とマジに考えた。

美しい風景を前にしての、美味しいランチが身体に染みた。

海に入り潮で禊して、
急な坂道を上がって、豊玉姫神社にお参り。
途中の石垣にサボテンが花を咲かせていた。



ここまでくると風が通っていくのがわかる。
屋島も間近に見える。
今回の「心の旅」は深く大きく、自分の身のうちを巡っている。
そのエネルギーの全てがこちらに向かって返ってくる。
プレイバッカーズの3人での夕食と酒、そしてその会話が幸せなクールダウンになった。
のだけど、機内で酒を飲んでもパソの映像を見ても、全く刺激を感じなくなっている。
もちろん、これは稽古場で解消するしかない。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

豊島再訪

2022-06-27 18:34:36 | 丹下一の泡盛日記
今回の旅は「いじめ防止授業」から少し離れて、小、中学生や地域の方も対象に。
もちろん早起きして船着場に。

数年前(いつだったか忘れた)に一度訪れたことがある豊島に向かう。


海からこの角度で屋島を見ると、ちょっと平家の人々の気分。

久しぶりだけどこの港はよく覚えている。
その時には「ここまで」だった横尾忠則館を超えた先の小中学校へ。

小学生も中学生もみんな可愛かった。
自然の中の子どもたちは、やっぱりいい。
午前中に無事終了、給食もいただく。

そして、やっぱりここに来ないといけない。
前回の衝撃的な感動はもちろんまだ身の内にある。
パフォーマンスの後のクールダウンにもぴったり。
最後には、横尾忠則館にも寄って、アートなエネルギーを滝のように浴びる。

アートが自然と異なるのは、受け止める相手がいないと成立しないところだろうか。
明日もまた別の島に向かう。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

高松へ

2022-06-27 06:05:02 | 丹下一の泡盛日記

日曜日も早起き。
羽田から高松に飛ぶ。


電源付きの座席が嬉しい。
空港からは一人。
通い始めて10年以上になるはずだけど、
最初は日帰りの仕事で、空港近くの施設で終日。
いつだったかはもうわからない。
午前中の時間、初めて高松城址へ。



強者どもが夢の跡。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「平家物語」発表会の構成を考える

2022-06-24 17:20:40 | 丹下一の泡盛日記
京蔵さんの舞台についてのリポートで「コクがある」という言葉が腑に落ちた。
そうなんだよな。
「あっさり」とか「軽やかに」みたいなのではなく、その真逆、「コク」がある舞台。

お弁当二つ持ってお仕事へ。
ほぼ缶詰の待機状態なので、平家物語の台本を持っていき構成を考える。
もちろん「発表会」なので、本来は全員が同じ場面をやればいいのだけど。
それぞれの希望を聞いた上で、なるべくそれを達成できるよう、
かつ、聞きなれない古語を延々と聞かされるお客様に、ついてきていただけるように、
あの手この手を考える。
今回は、あまり派手な場面がないのだけど第1期からの受講生たちは、
もうそんな表面上のことよりも、もっと深いところで闘えるはず、と信じている。

来年あたりには、小さくても「公演」という形で何かできないか、などとぼんやり考えている。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

久しぶりの4人で大宴会

2022-06-24 07:36:54 | 丹下一の泡盛日記
前夜、身の内の暴れるエネルギーを持て余し、良くない酒になった。
気がつくとベッドに。
そして昼まで「引きこもる」。
京蔵さんの、あのエネルギーは、どこから来るのか。
なんとなくわかるのだけど。
「久々に歌舞伎を見た気がする」という感想も読んだ。
その通り、と思う。

2010年からの2年間、金沢でご一緒した仲間たち4人が久しぶりに集まった。
3人まではしばしば、なんだけど4人は久しぶり。
大宴会。
それぞれがそれぞれの場で活躍している。
焼酎のボトルがサクッと空いて、2軒目は、練馬の我が家に。
そして延々とオペラ、音楽、映画、演劇の話だけが続くのだった。
最高だね。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中村京蔵さんの舞台に力をいただく

2022-06-23 12:08:33 | 丹下一の泡盛日記
中村京蔵さんの「滝の白糸」に出演させていただき、国立小劇場の舞台に立たせていただいたのは、
2020年11月なので、もう1年半も前のことになるのだけど、
本番はもちろん稽古の過程など、一生忘れることのできない体験だ。
京蔵さんの舞台に向き合う真摯な姿勢に心を打たれ、深い学びにも。
いや、全然学べてないよなあ(と突っ込まれる前に言っておくもん)。
その京蔵さんと中村いてうさんの「踊り競べの會」に立ち会うために、国立小劇場へ。
なにしろ不勉強なので、小劇場の客席は学生の時以来。
素晴らしかった。
見入ってしまう身体の動きの深さ。
小さな、何気ない所作が、ぐいっとアップになって見えるような瞬間。
普段は「芸」というものとは距離を置いているのだけど、
こういう強いエネルギーに支えられた深い芸、というものに
心を掴まれ、全身を揺さぶられているような気持ちになった。
第1部の「静御前」では、セリフに「平家のあかはた、源氏の白はた」なんてのも出てきて、
当然ながら「へいけ」としっかり発音されているのも聞き逃さなかった。
この頃は、たいていの若い人は「へーけ」と発音してしまうので、
それを修正するところから始まる。
終演後、懐かしの、通い慣れた道をゆっくりと歩いて駅中のバーに入る。

アルコールで自分を鎮めないとおかしくなりそうだった。
というのも、「白糸」の頃の稽古場での思い出もさりながら、
本当に京蔵さんは常に前だけを向いて進んでいらっしゃる。その真摯な姿勢に、
来年上演予定の新作のイメージが、次から次へと「課題」のように湧いてきたからで。
もちろん、このまま稽古場に直行してもロクな事にはならない。
本当は、舞台のことをたくさん喋りたかったのだけど、
こんな時に、一人は辛い。
その状態の脳を鎮めるにはアルコールの力が必要だったのだ。


帰宅して連れ合いと晩御飯。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「平家物語」のワークショップ

2022-06-22 09:04:18 | 丹下一の泡盛日記

火曜日も神奈川県へ。
駅前のバスロータリーの天井にツバメがたくさんの巣を作っている。
子どもの頃、教科書などで読んで、新宿ではついぞお目にかかったことがなかった。
気がつかなかっただけなのか。
「いじめ防止授業」は無事終了。
子どもたちにも褒められて、幸せ。

事務作業を残すメンバーたちを置いて、飛び出す。
夜は「平家物語」のワークショップなのだ。
7月の発表会まで、稽古は後3回。
もっとブラッシュアップしたい。
そして、このワークショップは、基本は「語り」なのだけど、
「平家物語」の世界の背景をお伝えしていくことも大事と思っている。
芸能の稽古だけではないのだ。
ましてや「練習」ではない。
過去にもここまで語ったことはない。
3期目にして、もっと先へ、深く、を受講生たちがご一緒してくださる。
幸せに終了して、中華屋でベロベロに(^o^)/
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

早起きして神奈川へ

2022-06-20 21:26:39 | 丹下一の泡盛日記
月曜日は、神奈川の小学校へ。
練馬からは結構な距離があり5時起きで出かける。
きちんと起きて早めに出かけたのが、なぜか裏目に。
一本早くきた電車に乗ってしまい別方向へ。
この駅は、二つの方向に向かう電車がやってくる。
今までも間違えて乗ってしまったことが何度かある。
急遽、途中まで引き返してゴールの駅へ。
なんとか目的のバスに滑り込んだ。
パフォーマンスは午前中で無事終了。
朝早くてお味噌汁しか取っていなかったので、空腹。
帰路の途中、食材を買い込んだのだけど、買いすぎたかも。
帰宅してシャワー。
食材は大量にあるのだけど、料理する元気が出ない。
なんかぐったり。ベッドで眠り込んでしまった。
海外にいる夢を見た。
友人のコンサートが開かれていて、受付に向かうときに
外貨に変えていないことを思い出し、かつ財布の中には千円札が1枚しかない。
まあカードで支払えばいいか、と考えているところで目が覚めた。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

久しぶりにテレビ番組を見た

2022-06-19 20:58:06 | 丹下一の泡盛日記
日曜日は、二週間ぶりにホールのお仕事へ。
朝Facebookを開いてみると、6年前の今日はブータンにいたそうな。
一年の中身がぎっしりな日々を送っているので、
遠い昔のようでもあり、手にとるように思い出せることもたくさん。
あの鮮烈さ、眩暈がするような情報量と新鮮な思考回路、
「ああこいつはMと同じ目をしていて、同じ体験を自分にさせている」という犬との出会い。
あの子は、当然のように自分と車に乗り込もうとしていたなあ。

明治大学の授業の一環としてのシェイクスピア朗読でお世話になっている先生がNHKに出るというので、
ものすごく久しぶりに録画をして、テレビ番組というものを見た。
自分も何度か江戸馨演出の朗読でやったことがあるアントニーの演説の解説をされていて、
懐かしく思い出した。
朗読なのだけど、この場面だけは演出の江戸さんの指示で
本を持って客席に少し踏み込んで語った。
本を持っての立ち稽古くらいの、忘れられない楽しい体験。
あの頃は、先生にお願いしてTama+ projectの稽古に参加しているガールズを紛れ込ませたりもした。

他の録画も見て、ニーナ・ハーゲンが東独時代のメルケルさんとテレビで鼎談していたなんて初めて知った。
メルケルさんが統一されたドイツの首相を辞める式典で演奏してもらう曲に、
彼女の大ヒット作を指定したときに、おおすげえ、と思ったのだけど、
こんな話が過去にあったとは、と感動。
涙が出た。
あのモノクロの「色を失った」時代の匂いを少しは知っている世代、になってしまった。
「Nの親父さんは戦争中、特高(特別高等警察)に捕まって、逆さに吊るされ、ホースで水を無理やり飲まされて」
なんて話も子どもの頃、聞かされた。
新聞社でバイトしていた頃は、「東側」の恐ろしい話もたくさん読んだ。
ただ、その頃のドキュメンタリーをもって「共産主義は恐ろしい」というのは、
本当に勘弁してもらいたい論旨。
共産主義の名の下に行われた全体主義、そして独裁政治をすり替えている。
かつて来日したソ連の視察団が「我が国よりも進んだ社会主義国」と驚いた話がある。
もちろん当時の日本人が「社会主義国で生活している」などとは認識していないし、
社会のシステムも同様に。
この殺伐とした時代に「昔は良かった」などというつもりはない。
意味がないし、ある場合には恐ろしいことになる。
ただ、演劇人がもうちょっと生きやすい世の中にならんものかと思う。
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする