令和3年5月25日(火)
医療系の専門学校を訪れ、校長先生とお話しする機会がありました。以前から交流があり、新型コロナウイルス感染症が学校現場にどのような影響があるのか、この1年を振り返り様々な意見を伺うことができました。
医療機関ではありませんが、感染症を意識してか、医療と名の付くところには外部からの出入りには少し躊躇がありました。しかし、今ではどこでも行われている、入り口での検温と消毒以外に特別なことはありません。
校長先生とは30分ほどの面会でしたが、医療関係の国家試験取得を目指す学生達がどのように1年間を過ごしてきたか説明をしていただきました。
授業には実習は欠かせず、校内外での実績を作っておかねばなりません。校外では、医療機関に出向き実習することも多く、普段であればその協力機関も多いといいますが、感染症対策を取っているためか、受け入れ先が極端に少なくなったといいます。
医療人材として活躍する学生達にとっては、普段から感染症対策にはしっかりと取り組んでいるといいますが、受け入れる医療機関にはなかなか理解していただけないことも少なくなかったといいます。
国はこのような状況を見越して、実習などに一定の配慮をする方針を打ち出しました。実習先が見つからずその対応ができない場合には、校内でそれに代わる机上での学習などで対応したといいます。
しかし、実際の医療現場で医療関係者や患者と接する機会がないことは、教育している立場からも不安を感じるといいます。何よりも学生達のほうが不安を感じているはずです。国は国家試験を受験する条件に実習時間などを設けており、感染症による代替処置で対応して受験資格を得たとしても、今後の課題として実習不足はどこかで補うことは必要になってくるように思います。
この時期にこのような特別な状態で資格を取った人たちには、医療現場に入ってから、十分なフォローができるよう期待したいと思います。