まこの時間

毎日の生活の中の小さな癒しと、笑いを求めて。

田部井淳子さん最後の山

2017-01-12 | 山歩き

「山と渓谷」の記事で田部井淳子さんの言葉で、「やりたいことはやろうとさえすれば必ずできる。やりたいけどできないという人は、本当はやりたいわけではない。」と、いうのがあって本当にそうだなあと思った。一歩を踏み出すのは、山だけではない。

録画してあった「田部井淳子 最後の山」を、観た。末期がんにも関わらず、東日本の震災にあった高校生と富士山に登るのだ。その3か月後には亡くなるのである。でも、山に行っている時はとても幸せそうだ。

抗がん剤に悩まされている様子だった。抗がん剤の副作用は、わたしも経験があるので身につまされる。わたしも、今でも左手の指先が少し痺れている。年配の方は回を重ねるごとに、歩行が困難になっていくこともまのあたりにした。同じサイクルで受けるので、毎回一緒になって顔見知りになるのだ。

さて、末期の時は歩行も困難になるのである。殿は病院へは車いすで移動した。そんな身体で富士山とは、いくら七合めとはいえ登山である。本人はエベレストよりしんどいと言っていたが、どんなに辛かったことだろう。でも、自分の身体は全身に癌がはびこっているのに、高校生を見送り励ますのだ。登頂の連絡が入ると我がことのように良かった良かったと喜んでいる。その姿に泣けた。

ちょうど4年の孫が泊りに来ていて一緒に観ていた。登頂できて良かったと思って嬉しいんだか、癌の身の上を悲しんでいるんだか分からない。「泣けるときって悲しい時だけじゃないんね。」と、泣いていたら、孫がわたしの顔をのぞいた。そして、ちょっとにやっと笑った。

 

 


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2 コメント

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田部井さん (yamauchi)
2017-01-14 15:16:34
山には登りませんが、朴訥とした語り口のファンでした。
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あったかい (まこ)
2017-01-15 17:05:11
yamauchiさん

あったかい感じがする方ですね。
エベレストにチャレンジするすごい人なのに
悲しみに寄り添ってくれる。
偉大な人は、懐が大きい。
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