まこの時間

毎日の生活の中の小さな癒しと、笑いを求めて。

手術

2016-12-13 | 暮らし

kouの骨折後のギブスが取れて、ようやく骨をつないだピンを取る手術をすることになった。骨折したときは、引っ張ってピンを刺すので皮膚を切ってはいないのだが、このピンをはずすには少し切るため、全身麻酔にするか、部分麻酔にするか先生に聞かれた。kouは、全身麻酔にしたら、一晩御飯も食べられないし、一泊病院で過ごさなくてはならないので、部分でいいと先生に言うと「普通は全麻を希望する子が多いけどね。」と、言われた。

ついに、その手術の日がやってきた。親には「ばぁばがいるから、ひとりでも大丈夫。」と、両親が忙しいことで遠慮したのか、ほんとうにばぁばで十分だったのか分からないが、さすがに点滴をしたときに「少し緊張する・・」と、言うので「大丈夫。ひとつひとつ終わっていくから。」と、たいした慰めも説得力もない言葉を返した。

待つこと1時間。先生と話しているkouのところへ案内された。レントゲン写真を見て、まだ完全ではない骨の状態を見て親に説明したいのでプリントアウトできますかと言うと写真で撮った方がいいかもと言われて撮らせてもらった。ピンを刺した状態と、抜いた状態。

ピンは、3センチと2.7センチ。

 

そして、その間「先生、マスクを取った顔、初めて見たぁ。」と、物おじせずに言う。そして、「世界で初めて麻酔を使ったのは、華岡青洲やんね。どんな植物から作ったんですか?」と、聞いた。先生は「そうや。マンダラゲやトリカブトを試したんや。人体実験でお母さんは亡くなって、奥さんは失明したんやね。」二人の話が盛り上がる。お忙しい先生に対してなんてことを・・。

先生は、「じゃあ、またね。」って、まるで生徒を送り出すように言われた。kouは、感激したらしく「もっと聞きたかったぁ。先生またねって言うたんね。」「またねって。それは、次の診察のことやわ。」汗が出てきた。

医療に興味があるのかと思ったら、帰ったらすぐゲームをしている。これでは、全身麻酔で暇な時間を過ごしたくはなかろう。