邦画ブラボー

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「刺青一代」

2005年05月17日 | ★ハードボイルドな映画
今年監督生活50周年を迎える鈴木清順の作品。

タイトルバックに「本物の」刺青衆の背中が立ち並ぶ。

壮観。

渡世人鉄太郎(高橋英樹)はやくざ同士のいざこざで人を刺し、
美術学校生の弟健次(花ノ本寿)もまた
その争いに巻き込まれ人を殺めてしまう。

お尋ねものになった二人は満州行きをめざすが
金をだましとられ、日本海側の堅気の土建屋にころがりこむ。

弟思いの鉄太郎、兄を親のように慕う健次。

和泉雅子が男勝りな娘役を演じていて、信じられないほど可愛い。
花ノ本寿の純粋でいちずな青年もいい。

だが平和な生活も、対立する神戸組との争いによって崩れてしまう・・

と、ここまではごく普通の仁侠映画。

だが後半、抑えに抑えていた鉄太郎の怒りが爆発するところから
突如、めくるめく清順ワールドへ突入!
一気に演出的にも美術的にも・・色彩、映像、カメラ、すべてが爆発する!

これは映像のエクスタシーだ!素晴らしい快感。

ここでのスタイリッシュなカットやアイディアは
タランティーノの映画などにも応用された。

鉄太郎の刺青もまたわれわれの前にさらけ出される。
すべてが終わってふらふらと彷徨う場面は壮絶な美しさだ。


出演:高橋英樹 花ノ本寿 山内明 伊藤弘子 和泉雅子 松尾嘉代 小松方正など

1965年  鈴木清順監督作品  脚本 直居欽哉 服部佳 日活

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