読書日和

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「太陽がイッパイいっぱい」三羽省吾

2010-05-30 12:58:55 | 小説
今回ご紹介するのは「太陽がイッパイいっぱい」(著:三羽省吾)です。

-----内容-----
バイト先の解体現場に人生のリアリティを見出だした大学生のイズミ。
巨漢マッチョ坊主カンや、左官職人崩れで女性に対し赤面症の美青年クドウ、リストラサラリーマンのハカセなどと働く「マルショウ解体」の財政は逼迫し、深刻な問題が……。
過酷な状況における人間の力強さをユーモラスに描いた傑作青春小説。

-----感想-----
この作品は不思議なもので、序盤はそれほどでもなかったのに、途中からどんどん面白くなっていきました。
大阪の解体現場で働く男たちの青春物語なのですが、日常の中に実に色々なドタバタが待っていました。
主人公はイズミという大学四年生の学生で、現在は大学を休学して「マルショウ解体」で働いています。
このマルショウ解体には一癖も二癖もある男たちが集まっていて、とても平和な毎日とはかけ離れています。
恋あり、喧嘩あり、笑いあり、喧嘩あり…といった感じです
大阪のイメージどおりのテンションの高さでした。
私は一年ほど大阪に住んでいたことがあるのですが、街を歩いているとどこからともなく「六甲おろし」が聞こえてきたります。
そして歌い出す人も出てきたり。。。
この作品にも全体的にそんな雰囲気が漂っていました^^
面白かったのがマルショウ解体のメンバーの一人・カンと謎の不良グループ「SIX COOL」との戦いでした。
単身SIX COOLのアジトに乗り込んだりと、何かと無茶をしまくりのカン。
そこにイズミたちが駆けつけて騒がしい展開になっていました。
こういう場面は「ごくせん」などのドラマなどでも見かけますが、やはり緊迫しているだけに読み入ってしまいますね。
ほかにも経営のピンチあり、引き抜きの話ありと、現実にありそうな話がたくさん盛り込まれていました。
それらを単なる辛気臭い話ではなく、人間味溢れる物語にまとめていたのは良かったと思います。
第5回酒飲み書店員大賞という謎の賞を受賞したというのが目に止まり読んでみたこの作品、なかなか面白かったです


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは(*^_^*) (りえ)
2010-05-30 14:53:00
題名だけ聞くと
きれいな青春映画のようなタイトルですが
ドタバタ劇ありの面白そうな
青春小説なんですね
酒飲み書店員大賞というのも
笑えます

しかしはまかぜさんはお仕事して
いてよく読む時間があるな~
と感心しちゃいます
返信する
りえさんへ (はまかぜ)
2010-05-30 19:11:58
酒飲み書店員大賞は初めて聞きました。
面白い賞がありますよね
小説レビューは最近は月に1~2回になっていて、ちょっとペースが落ちています^^;
マイペースに頑張っていこうと思います
返信する

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