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東京新聞8月17日掲載の若者の声 ―憲法九条―

2017-08-19 22:50:07 | 政治


東京新聞では「若者の声」という、政治に対して高校生くらいまでの若い人達の意見を集中して載せるコーナーがたまにあります。
8月17日に「若者の声」のコーナーがあり、その中で八王子市の高校生、小宮山実里さんが投稿した意見が目に留まりました。

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日本は戦後72年の夏を迎えた。
現状では憲法改正問題や北朝鮮のミサイル問題など、平和への課題は山積みである。
憲法九条改正の有無に、未来は託されていると私は考える。
改正しなければ、少なくとも日本では戦争が起きず平和が続く。
だが、米国に追随するために改正が決まるのではないかと、安倍政権に対する不満が著しく高まっている。
国と国民の考えが一つにまとまるのが理想的だが、それは難しい。
しかし、少しでも良くしていくことは可能だ。
私たち若者がこれからの日本をよく考え、意見を出し合うことが大切だと思う。
積極的に社会への関心を高めれば、もっと良い世界になると考える。
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まず東京新聞は朝日新聞や毎日新聞などと同じく、憲法九条改正反対、自衛隊反対、在日アメリカ軍反対、集団的自衛権行使容認反対、安倍晋三首相反対、オスプレイ反対、靖国神社反対などの政治主張を持っています。
若者の政治主張がたくさんある中で、小宮山実里さんの主張は東京新聞の主張とよく合うため掲載したものと考えられます。

この小宮山実里さんの主張の中で、「改正しなければ、少なくとも日本では戦争が起きず平和が続く」とあり、これは憲法九条を信じていれば日本は平和だという意見です。
しかし中国は日本固有の領土である尖閣諸島について、「中国の核心的利益だ」と名言しています。
これは武力で侵略して奪い取ってでも尖閣諸島を中国のものにするということです。
領土侵略への野望を剥き出しにしていて私は恐ろしさを感じています。

チベットや東トルキスタンを武力で侵略してそれぞれチベット自治区、ウィグル自治区として中国の一部にしてしまったように、歴史的に見て中国は「今が侵略の好機だ」と見れば必ず動きます。
既に2010年に尖閣諸島沖漁船衝突事件を起こし、その後から領海侵犯を頻発するようになり、さらには領空侵犯までしました。
そしてついにはまだ実際に弾を撃ってはいませんが、中国軍の艦船や航空機が日本の自衛隊に対して「攻撃動作」までするようになっています。
領海侵犯、領空侵犯、攻撃動作と、武力侵略に向けて着々と行動をエスカレートさせていて、このままだといずれ実際に弾を撃って侵略を仕掛けてきます。
もし中国が武力で尖閣諸島侵略に動けば、それは「中国によって戦争を仕掛けられる」ということです。
このことから、「改正しなければ、少なくとも日本では戦争が起きず平和が続く」は、幻想であることが見て取れます。
こちらがどんなに憲法九条を信じても中国には関係ないことで、尖閣諸島侵略をやめてはくれないです。

私は中国に戦争を仕掛けられずに済むためには、防衛力、抑止力の強化が重要であると考えます。
抑止力とは相手が「この国に攻撃を仕掛ければこちらもただでは済まない」と考え、侵略を思い止まることです。
この時「この国に攻撃を仕掛ければ勝てそうだ」と思われたら最後であり、戦争を仕掛けられ、チベット自治区やウィグル自治区のようになります。
尖閣諸島沖漁船衝突事件が起きた時は当時の民主党政権の最悪な政治によって、「日米同盟」という抑止力に深刻な亀裂が入っていました。
中国はこの隙を逃さず「今が好機だ」と見て尖閣諸島沖漁船衝突事件を仕掛けてきました。
このことからも、侵略されないための抑止力の重要さが見て取れます。

抑止力の向上策には自衛隊の防衛力強化はもちろんのこと、集団的自衛権行使容認、憲法九条改正などがあります。
中国は日本の集団的自衛権行使容認、憲法九条改正、いずれにも猛反対しています。
これは内政干渉であり、中国に因縁をつけられる筋合いのものではないです。

中国が猛反対するのは、日本の抑止力向上が中国にとって都合が悪いからです。
抑止力を向上されると尖閣諸島侵略(その先には沖縄本島侵略を見据えているのも明らかです)がこれまでよりも困難になるため困るということを意味しています。
つまり日本にとっては抑止力を向上させたほうが中国に武力による領土侵略、戦争を仕掛けられる可能性を下げることができます。

また、「改正しなければ、少なくとも日本では戦争が起きず平和が続く」というこの考えは、日米同盟が常に良好で強固なことが前提になっています。
アメリカが常に気前よく尖閣諸島に目を光らせ守ってくれれば何とか侵略されずに済むかも知れませんが、これだとかなり他力本願な考えです。
尖閣諸島沖漁船衝突事件当時の民主党政権のように、時の政府が最悪な政治をして日米関係が冷え込み、同盟に亀裂が入ってしまった場合にはどうするのかという問題もあります。
中国にまた「今が好機だ」と思われるようなことがあれば、既に攻撃動作をするまで行動がエスカレートしていることから、その好機の際は実際に武力攻撃を仕掛けてくる危険性が高まることが予想されます。
その危険性を少しでも下げるため、つまり領土侵略の戦争を仕掛けられる危険性を下げるため、日本単体としても憲法九条を改正し、今よりも抑止力を向上させるべきだと思います。

これらのことから、今の憲法九条を信じていたのでは中国のような悪意ある他国から戦争を仕掛けられずに平和が続くとは思えないです。
現実を見ないようにして憲法九条に縋りつくのではなく、目の前に迫っている危機を見据えるべきだと思います。
領土侵略という戦争を仕掛けられずにすむために、平和な暮らしを守るために、私は憲法九条の改正を希望します。


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2 コメント

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東京新聞 (東京新聞)
2018-08-16 21:05:21
東京新聞
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読売新聞 (宮平彩美)
2018-08-16 21:06:16
読売新聞
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