読書日和

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「時をかける少女」筒井康隆

2010-04-29 11:41:14 | 小説
今回ご紹介するのは「時をかける少女」(著:筒井康隆)です。

-----内容-----
放課後の誰もいない理科実験室でガラスの割れる音がした。
壊れた試験管の液体からただようあまい香り。
このにおいをわたしは知っている――そう感じたとき、芳山和子は不意に意識を失い床にたおれてしまった。
そして目を覚ました和子の周囲では、時間と記憶をめぐる奇妙な事件が次々に起こり始めた。
思春期の少女が体験した不思議な世界と、あまく切ない想い。
わたしたちの胸をときめかせる永遠の物語もまた時をこえる。

-----感想-----
時をかける少女という言葉は、これまで何度か聞いたことがありました。
二年ほど前には少しだけ映画をテレビで見たりもしました。
そのときは本当に一瞬しか見なかったので、どんな物語なのかは知らないままでした。
そして今回小説を読んでみたのですが、これがなかなかの面白さでした
ちょっと古い言葉で綴られる文章の数々。
最初にこの物語が書かれたのは随分昔のようです。

題名のとおり、この物語では主人公の芳山和子が「時」をかけることになります。
いわゆる「タイム・スリップ」です。
ある日、放課後の理科実験室に現れた謎の気配…それが全ての始まりでした。
てっきり誰かいるのかと思いきや、しかしそこには誰もいなく、壊れた試験管からはあまい香りの液体が流れ…
どうやらこの謎の液体が原因でタイム・スリップの力を身に付けてしまったらしい芳山和子。
ある日の登校中、信号無視の大型トラックに轢かれそうになる危機的状況に直面したとき、ついにその能力が発動する!

今でこそポピュラーな設定となったタイム・スリップですが、この小説が書かれた当時は結構新鮮だったようです。
中学三年生向けの雑誌に連載されていたらしく、主人公の芳山和子もその年齢です。
そして意外だったのが、物語の冒頭で放課後の理科実験室に現れた謎の気配の正体です。
お前が黒幕か!と驚かされました。
犯人は意外と身近なところにいたりするんですよね。
しかしこの犯人、表の顔とは別にまさかの裏の顔を持っていました。
この設定がかなり壮大で、犯人の正体を暴いて一件落着かと思われた物語は意外な方向へ。
最後まで、「時」をかける物語だったなあと思います。
興味を持った方は読んでみてください


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2 コメント

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おっ♪ (あかね)
2010-04-30 14:08:30
映像化されたものは何度か見た事があるのですが・・・原作は未読です

この話の続編?というか和子チャンの姪(?)の話として「時をかける少女」のアニメ映画があるのですが、とても好きな作品ですもし観ていなかったら、チェックしてみてください

そ、いえば
実写版でも今映画やってますよね?(仲里依紗さん主演で
観ていないのですが、そちらの設定も続編のような感じ(仲里依紗さんが和子チャンの娘設定らしい

曖昧ですみませんっ

私も「原作」読んでみたいな

http://www.amazon.co.jp/%E6%99%82%E3%82%92%E3%81%8B%E3%81%91%E3%82%8B%E5%B0%91%E5%A5%B3-%E9%80%9A%E5%B8%B8%E7%89%88-DVD-%E7%B4%B0%E7%94%B0%E5%AE%88/dp/B000MEXAOM/ref=sr_1_1?ie=UTF8&s=dvd&qid=1272604083&sr=1-1
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あかねさんへ (はまかぜ)
2010-04-30 21:10:51
なんと、続編アニメ映画があったのですか。
URLまで貼ってもらって、どうもです^^
実写版の映画、やっていますね
チャンスがあれば見たいなと思っています。
あかねさんも「原作」ぜひ読んでみてください
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