読書日和

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「赤・黒 池袋ウエストゲートパーク外伝」石田衣良

2008-12-14 00:35:36 | 小説
今日は専門学校時代の友達と忘年会をしました。
その記事を書きたいところでしたが、電車の移動中にレビュー記事を書いたので先に掲載します。

今回ご紹介するのは「赤・黒 池袋ウエストゲートパーク外伝」(著:石田衣良)です。

-----内容-----
しがない映像ディレクターの小峰に、時給1億円というカジノ売上金強奪の声がかかる。
襲撃は成功!だが目の前で金を横取りされ…。
人生のどん底につき落とされた小峰に、容赦なく裏社会の影が襲いかかる。
赤か黒、全てをその一瞬にかけ、逆転を狙う男達の死闘が始まった―。
緊迫感必死のクライムサスペンス!

-----感想-----
タイトルの赤・黒はルージュ・ノワールと読みます。
たぶんルーレットの台の赤色と黒色から取ったのだと思います。
お金を強奪し、しかもそれを横取りされてしまうという展開は、井坂幸太郎さんの「陽気なギャングが地球を回す」が思い起こされました。
ただし本作では、陽気どころか本物のアンダーグラウンドな人達が出てきますが。。。
主人公の小峰含む四人の男たちは、氷高組(ひだかぐみ)が運営する地下カジノの売上金強奪を計画します。
計画自体は無事に成功。
しかし成功したと思ったのも束の間、そのお金を横取りされてしまいます。
さらに氷高組の追っ手に捕まり、小峰は絶体絶命に…。

ちなみに氷高組は、池袋ウエストゲートパークに何度もその名が登場しています。
マコトが事件を解決する際、氷高組の「サル」という男の力を借りることがあります。
中学時代の同級生なのですが、いつの間にかヤクザになっていたようです。
今回の外伝では、そのサルも大活躍します。

小峰は一ヶ月の猶予期間をもらい、お金を横取りした相手を捜すことになります。
その監視役としてサルが付き、行動を共にしながら少しずつ犯人の足跡をたどっていきます。
そして明らかになる、驚愕の事実。
どうやってこの事件に決着をつけるのか、とても興味深かったです。

外伝だけあって、池袋ウエストゲートパークシリーズには登場しない人達を中心に、話が進んでいきました。
緊迫感必死のクライムサスペンスとあったので、当初はきつい内容を想像していました。
しかし読んでみると、話のテンポが良くてとても読みやすかったです。
ヤクザな人達がたくさん出てきますが、話はとても面白かったです。
「キング」こと安藤崇も出てきたし、マコトの名前もチラッと出てきて、本編の雰囲気も少しだけありました。
語りがマコトから第三者目線に変わった分、普段とは違った雰囲気が楽しめました。
伝説のルーレットプロなども登場し、なかなか登場人物の多い作品だったと思います。
それらの人物が繰り広げるスピード感のある物語は、一読の価値ありです。
外伝としてとても楽しめる作品でした。


※図書レビュー館を見る方はこちらをどうぞ。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
こんにちは~ (hito)
2008-12-20 14:33:59
TBありがとうございました!

なかなか面白かったですよね!
シリーズとは全然違ったテイストで、最初ちょっととまどいましたが、ハラハラの展開にすっかり引き込まれました♪

これだけ読んでも十分楽しめますけど、シリーズファンだと別の視点で見れるのでより楽しめますね。
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hitoさんへ (はまかぜ)
2008-12-20 14:45:57
序盤から、かなりハラハラする展開でしたよね。
内容はシリアスなのに、とても楽しく読める作品でした♪
スピード感もあって読みやすかったです。
マコトの名前もチラッと出てきて、それが小説の舞台が同じ池袋だということを実感させてくれましたね。
面白い番外編だったと思います☆
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