今回ご紹介するのは「5年3組リョウタ組」(著:石田衣良)です。
-----内容-----
希望の丘小学校5年3組、通称リョウタ組。
担任の中道良太は、茶髪にネックレスと外見こそいまどきだけれど、涙もろくてまっすぐで、丸ごと人にぶつかっていくことを厭わない25歳。
いじめ、DV、パワハラに少年犯罪……教室の内外で起こるのっぴきならない問題にも、子どもたちと同じ目線で真正面から向き合おうと真摯にもがく若き青年教師の姿を通して、教育現場の”今”を切り取った、かつてなくみずみずしい青春小説!
-----感想-----
小学校を舞台にした教師の物語ということで、先生と子どもたちの触れ合いを予想しながら読み始めました。
主人公は中道良太という25歳の若手教師で、茶髪にネックレスの今どきな外見です。
しかし熱血教師というわけではなく、どちらかというと「何となく」教師になった人です。
どこかに書かれていましたが、熱血教師、スター教師などというのはほんの一部で、多くは「普通」の教師とのことです。
いくら教師だからといって、全員が職務に全身全霊を注ぎ込むとは思えませんしね。
無難にこなすタイプの先生のほうが多いかと思います。
良太の場合は、教師には何となくなったと言いつつも、子どもたちに向き合う姿は常にまっすぐです。
問題のある児童(問題の頭文字を取り、通称M児童と呼ばれているらしいです)が何か問題を起こしたときも、子どもたちの心とまっすぐ向き合っていきます。
その子どもと1対1でじっくり話し合ったりしていました。
また両親を学校の校長室に呼び出した場面はとても緊張した空気があり、印象に残っています。
こういう場合、学校側は両親を威圧するために、4人くらいで取り囲むらしいです。
最近はモンスターペアレントと呼ばれる非常識な親が増えているため、その対策も兼ねているのかなと思います。
うるさく騒ぎ出す前に、先に威嚇しておく戦術かと思います。
とはいえ、大勢で取り囲まれたらいかにも罪人扱いされている気がして、ちょっと気まずいものがありますね
ほかには、教師同士のいじめの問題もありました。
一見穏やかで人当たりが良さそうに見えるベテラン教師が実は、影で気に入らない若手教師を執拗にいじめているという話で、怖いものがありました。
あくまで校長や教頭やほかの教師には愛想良く応じているというところがタチが悪いです…
子どもたちには「いじめはいけません」と教えているのに肝心の教師がいじめをやっていては話になりませんね。
良太と、良太と同期の「染谷先生」の二人でこの問題の調査に乗り出したのですが、いじめられている先生は家に引きこもってしまっていて、話を聞くことさえできません。
そしていじめている先生のほうは素知らぬふりをするばかりで証拠もなく、八方塞がりになってしまいます。
どうやってこの問題を解決させていくのか、とても興味深い話でした。
こんな感じで、教室の内外で色々な問題が起こっていきます。
それらに真摯に向き合っていくうちに、良太も徐々に成長していったのではないかなと思います
イメージ的にはテレビドラマに向いているような気がします。
石田衣良さんは今「美丘」がドラマになっているので、次はぜひこの作品でと思ったりもしました^^
とても読みやすい青春小説でした
※図書レビュー館を見る方はこちらをどうぞ。
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-----内容-----
希望の丘小学校5年3組、通称リョウタ組。
担任の中道良太は、茶髪にネックレスと外見こそいまどきだけれど、涙もろくてまっすぐで、丸ごと人にぶつかっていくことを厭わない25歳。
いじめ、DV、パワハラに少年犯罪……教室の内外で起こるのっぴきならない問題にも、子どもたちと同じ目線で真正面から向き合おうと真摯にもがく若き青年教師の姿を通して、教育現場の”今”を切り取った、かつてなくみずみずしい青春小説!
-----感想-----
小学校を舞台にした教師の物語ということで、先生と子どもたちの触れ合いを予想しながら読み始めました。
主人公は中道良太という25歳の若手教師で、茶髪にネックレスの今どきな外見です。
しかし熱血教師というわけではなく、どちらかというと「何となく」教師になった人です。
どこかに書かれていましたが、熱血教師、スター教師などというのはほんの一部で、多くは「普通」の教師とのことです。
いくら教師だからといって、全員が職務に全身全霊を注ぎ込むとは思えませんしね。
無難にこなすタイプの先生のほうが多いかと思います。
良太の場合は、教師には何となくなったと言いつつも、子どもたちに向き合う姿は常にまっすぐです。
問題のある児童(問題の頭文字を取り、通称M児童と呼ばれているらしいです)が何か問題を起こしたときも、子どもたちの心とまっすぐ向き合っていきます。
その子どもと1対1でじっくり話し合ったりしていました。
また両親を学校の校長室に呼び出した場面はとても緊張した空気があり、印象に残っています。
こういう場合、学校側は両親を威圧するために、4人くらいで取り囲むらしいです。
最近はモンスターペアレントと呼ばれる非常識な親が増えているため、その対策も兼ねているのかなと思います。
うるさく騒ぎ出す前に、先に威嚇しておく戦術かと思います。
とはいえ、大勢で取り囲まれたらいかにも罪人扱いされている気がして、ちょっと気まずいものがありますね
ほかには、教師同士のいじめの問題もありました。
一見穏やかで人当たりが良さそうに見えるベテラン教師が実は、影で気に入らない若手教師を執拗にいじめているという話で、怖いものがありました。
あくまで校長や教頭やほかの教師には愛想良く応じているというところがタチが悪いです…
子どもたちには「いじめはいけません」と教えているのに肝心の教師がいじめをやっていては話になりませんね。
良太と、良太と同期の「染谷先生」の二人でこの問題の調査に乗り出したのですが、いじめられている先生は家に引きこもってしまっていて、話を聞くことさえできません。
そしていじめている先生のほうは素知らぬふりをするばかりで証拠もなく、八方塞がりになってしまいます。
どうやってこの問題を解決させていくのか、とても興味深い話でした。
こんな感じで、教室の内外で色々な問題が起こっていきます。
それらに真摯に向き合っていくうちに、良太も徐々に成長していったのではないかなと思います
イメージ的にはテレビドラマに向いているような気がします。
石田衣良さんは今「美丘」がドラマになっているので、次はぜひこの作品でと思ったりもしました^^
とても読みやすい青春小説でした
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先日「告白」を読み終わったばかりなので、
学校が舞台というと、身構えてしまいます(^^;
振り返ってみて、
私が好きだった先生は、
やっぱり人柄が「素」な先生だったかな。
そりゃ、建前と本音はあるでしょうけど、
それ以前に人間的に好感の持てる人ですね。
小中高大学と、思い出しても数人しかいませんけど・・・
身構えてしまうのも分かる気がします^^;
人柄が「素」だと、自然と好感を持ちますよね。
私も何人か、そういう先生がいました。
特に中学のときの先生が印象に残っていて、とても素晴らしい先生だったんだなと、最近思っています。