読書日和

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「霧の訪問者」田中芳樹

2011-03-31 23:01:30 | 小説
今回ご紹介するのは「霧の訪問者」(著:田中芳樹)です。

----- 内容&感想 -----
本作は「薬師寺涼子の怪奇事件簿」シリーズの第七作目です。
今回の舞台は夏の軽井沢
薬師寺涼子警視は部下で重臣の泉田準一郎警部補を連れて軽井沢で休暇を過ごすはずでした。
しかし。。。警視庁きっての問題児が主人公のシリーズだけあって、例によって事件が発生。
のんびり休暇を過ごすはずが、同じく軽井沢に来ていたアメリカきっての大富豪とやりあう羽目になります。
大富豪の名は、マイラ・ロートリッジ。
食品・農業分野で世界最大級の企業グループのオーナーであり、もうひとつ、キリスト教原理主義の新興宗教団体のボスという顔があります。
で、物語で問題になってくるのは後者のほうで、マイラ・ロートリッジの危険な考え方が物語が進むにつれて明らかになってきます。
キリスト教原理主義。。。何だか怖い感じがしますね。

当初、マイラ・ロートリッジの娘であるアーテミシア・ロートリッジと泉田警部補との間でトラブルが起きました。
何とアーテミシアの運転する車が泉田警部補を轢いてしまったのです。
しかしアーテミシアは泉田氏を病院へは連れていかず、なぜか滞在先のホテルに連れていって治療します。
病院へは連れていきたくないのか…
不審な雰囲気が漂う中、泉田氏が連行されたことを知った薬師寺涼子が助けにくるのですが、そこから物語が本格的に動き始めました。
マイラとアーテミシアの激しい確執、アーテミシアの衝撃の行動、マイラの恐るべき野望などが次々と展開されていきました。
特にマイラの野望はおぞましいものがありました。
何と言うか、人間として踏み込んではいけない禁断の領域に行こうとしているようでした
しかし、このシリーズではお馴染みですが、大抵そういう危険な敵は涼子によってボコボコにやっつけられるんですよね。
きっとこんな奴に負けはしないだろう、と安心して読んでいました
作品としては、水戸黄門と似た系統になるのかなと思います。
行く先々でトラブルに遭遇するあたりは名探偵コナンを彷彿とさせるものもあります。
毎シリーズ、悪い奴らと戦い、やっつける。
痛快な怪奇事件簿として、すっかりその地位を確立したのではと思います。
次の作品にも期待したいと思います


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