林 住 記

寝言 うわごと のようなもの

ペンキ不足

2010-01-31 | 色めがね

幼稚園の塀です。へ~、アブストラクト!、ですね。
しかし、親方は惜しいことをした。あと少しペンキの色を増やしたら「名画」になったのにな。

ボロックという画家の、同じような「名画」が、川村記念美術館に所蔵されているそうです。
ボロック氏は、これをこっそり見に来ていたのかもしれない。

               ジャクソン・ポロック「緑黒黄褐色のコンポジション」。朝日夕刊「水曜アート」から転写しました。

町内に住むこのペンキ屋氏の仕事には瞠目すべきものがあり、度々塗り替える自宅外壁には、毎度驚かされています。


「説明責任」

2010-01-31 | 先輩のお言葉

小説家の古井由吉さんは、「言葉が符号化することに伴い、アナログだった言葉がデジタル化し、思考も感覚もデジタル化している」と指摘している。

新聞TVはここ何年も、朝から晩まで、来る日も来る日も「説明責任」である。もう、うんざりだ。この四文字熟語、既に使い古してしまい、意味が無くなっている。
渦中の小沢幹事長や鳩山首相は、もう済んだこと、と思っているし、これからも、「知ってました」、なぞと言うはずが無い。ここらで別の言葉を見つけないと。

古井さんは更に続けて、

もしもサブプライムローンという言葉が無くて、”返済に不安がある人向けのローン”と言っていたら、あんなに極端なところまで行かなかったのではないか。
言葉によるコントロールが利かないから、経済の合理性を追求するあまり、アナーキーに転じてしまったのです。

これも、なるほどなお言葉。
日本で流行っている、リストラや、グローバルスタンダードなども、同じではないだろうか。
首切り、アメリカ追随、と言えばいい。

古井由吉さんのお言葉は1月14日朝日新聞「2010年底からの旅」からです。


四十の皴

2010-01-30 | 先輩のお言葉

清水ミチコさんが40回目の誕生日を迎えた。おめでとう、でいいんでしょうね。

「気になるのは、顔のシワよりシャツのシワ」

今後はこの気概で行くそうですが、更に「見栄を張るより胸を張れ」。
何事も誤魔化さず、包み隠さず生きる、とか。

近ごろ無口で、ずいぶんガッカリな蓮舫さん、聞いたか?
詳しくはミチコさんのブログ「4325」をどうぞ。

シワの方は、いしだあゆみ先輩に教わったそうです。
この記事はミチコさんとの共作のつもりなので、アリアさんの写真を使いました。
森生はスコアさんのつもり


抜歯

2010-01-29 | 病院巡り

いま、歯を抜いてきた。まだ唇が痺れているので、昼飯は抜きにしよう。
これまで歯は何本も抜いているけれど、どうもあの口腔内工事は好きになれませんね。

今度も、おとといから精進潔斎し、柔らかい食品を買い溜めし、いつにない早起きをした。
無理に昼飯分まで食い、屠所に向かう豚みたいにシオシオと歯医者へ。

3箇所への麻酔注射で、カラダは椅子にめり込む。あの注射、何とかなりませんかねぇ?
既にグラグラしていた歯だ。抜歯は意外に簡単。案ずるより抜く歯易し、だった。

心筋梗塞後、血液サラサラ薬を飲んでいて大出血の恐れがあり、心臓先生はあまり賛成したくないようだった。
しかし歯科先生の腕前と、歯が根無しになっていた所為か、ドラキュラ気分は約30分。血生臭さは収まった。
脱脂綿をあと30分噛んでいれば、出血は止まる由。信じるものは救われる。

動物は歯が無くなればこの世にオサラバ、と聞いている。今日はこれで、さらばじゃ。


おっくう

2010-01-28 | 知ったかぶり

この頃、何もかもおっくうで、年齢的にも初老期鬱病の前兆かもしれない。
特に今日のように天気が悪いと、何もかも面倒くさい。
このままではネタ探しもままならず、休載かも。

しかし、「やはりな」、と思われるのも癪だ。まだ世にはばかっていたい。
困った揚句、「おっくう」を調べてみたら.....。

漢字で「億劫」と書く......、なんて初めて知った。
おっくうの意味も、そういう深い経緯があったのか、我ながら感心した。

この「劫」は囲碁にも、地獄の火事にもある。
こんなことを知ることができて、人生、たまにはおっくうもいいものだ。

明日はいよいよ抜歯。はぁ...........


急げ山道

2010-01-27 | 高麗便り

飯能から歩いて家に帰った。倹約と健康のために......。
町であちこちしたので、山道に掛かる頃には、夕闇が辺りを支配し始めていた。

山賊は怖くはないが、猪に出っくわす恐れがある。
慎重に、急げ山道。


蜜柑は剥かん

2010-01-26 | 床屋放談

ニッポン人が蜜柑を食わなくなったそうだ。理由は、猪に横取りされた、のではなく、

  ・炬燵で家族団欒をせず、長椅子で横に並んでTVをただ眺めているだけになった。
  ・核家族化で、箱買いをしなくなった。
  ・列車の中で、冷凍蜜柑を食う時間が無いほど気ぜわしい。
  ・カタカナフルーツに駆逐された。

なるほどねぇ、とご尤もな理由の他に、

  ・皮を剥くのが面倒臭い。
  ・いちいち指先を拭わなければならない。
  ・爪が黄色くなるので、爪飾り(「ネイルアート」というらしい)が出来ない。

蜜柑1個を剥く時、指先を覆うために、ティッシュペーパーを3枚使う、キレイママが実在していた!
歯磨きが面倒だから入歯にして、入歯をクリーニング屋に出してるキャリアママもいるかもな。

それで、皮を剥いた冷凍みかんが発売されたそうだ。
.......名付けて「むかん」。

四捨五入すると、これって、必要の無いママまで、バスに乗り遅れまい、と会社勤めに出る所為ですね。
自分を勝間蓮舫さんと勘違いしている。
マスコミがそう仕向けている。

今によ~く噛んだ蜜柑が売り出されるぞ。
いやはや。

むかんを開発した「八ちゃん堂」は偉い。脱帽します。コメ離れを歎く農協は見習ひ給へ。
画像はその会社の広告から借用しました。ごちそうまま。


夕日の当たる街

2010-01-26 | 高麗便り

 

買物難民団地から山越えで街へ買物に行った。
団地は多峰主山の山襞の陰になり、夕暮れが早く、寒さが厳しい。
飯能の市街はまだ日が当たり、暖かそうに見えた。

この山道は叢を抜ける、拓かれたばかりの近道である。
今なら蛇が出る恐れが無いので、最近、利用する難民が増えた。


高麗鍋だぁ

2010-01-24 | 高麗便り

冬の巾着田に人は殆どいない。車が来ないので、の~んびり歩け、好きな場所になる。
ところが今日は車が数珠繋ぎ。人がごちゃごちゃ。おちおち歩けなかった。



売込み中の高麗鍋の味較べ大会に長い行列が出来たのだ。審査方法?そんなことどうでもよろし。
二箇所にあるテント村24店は既に食い尽くし、片付け中。無料は強い。キムチ鍋との違いを知り損なった。



市内に商店街は無く、人が集まる場所は巾着田だけ。商工会としてはなるべく多くの車が来て欲しい。
明日からはまた静かになる、と思うけれど困ったものだ。


               オマケの写真。下は彼岸花の現在の姿で、草臥れて横になっています。


身近な抽象画

2010-01-24 | 色めがね

▲マーク・ロスコ「壁画№4のためのスケッチ」

姜尚中教授は、世の中の悩みを一身に背負っているようだ。
いつも眉間に皴をよせている。
姜教授が高村薫さんを迎え、マーク・ロスコという画家に就いて、深刻に語り合っていた

姜教授は「ロスコの前では自我が無くなる」
高村さんは「意味から自由になる」

と。

お二人の難しい会話が続き、付いてゆけなかった。

でもね、そんなに難しく考えなくてもいい。
マーク・ロスコなんか、町ではいくらでも見つかるからね。

書斎から出て、町歩きをすればいいと思うよ。

例えば古い物置小屋とごみ箱など▼ 

千葉県佐倉市の川村記念美術館では実物展がありました
TVでしか見ていないのがいけない。反省。
この美術館には素晴らしい庭園があり、巨大な産業廃棄物も展示しています。


ふくら雀

2010-01-23 | 知ったかぶり

 

 

 

 

 

 

 

 

 


  事もなくふくら雀に日の暮るる     
                  ..............村越 化石

  着膨れてふくら雀の如きわれ      
                  ..............大房 帝子

羽毛を立てて身体を膨らませ、寒さをしのいでいる雀のことを「ふくら雀」という。
近頃は若者が、ふくら雀のような身なりをしてますね。
既に「伊達の薄着」は死語になりました。

東宮妃と秋篠宮妃殿下は納采の儀の際、帯をふくら雀に結んでいた由。
福が来るという縁起担ぎとか。福、来たのでしょうか。
福来雀型帯結びは「着物諸々」さんをどうぞ。             

雀は人里に住む野鳥の由。
しかし、わが猫額亭には全く近寄りません。
森生は既に人三化七だもんなぁ.....。

京都伏見稲荷では、参詣人が雀の丸焼きを頭からバリバリ食う。
ミヤコの人は意外に野蛮です。
ウチでは焼き鳥になんかしないから、たまには飛んで来てね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この雀たちには、電線に一列に並んでもらいたかった。
チュンチュン騒ぐばかりで、ばらばらな写真になりました
若者に似て、雀は行列が苦手のようですね。

「縮緬福来雀根付」はMSNオークションからお借りしました。


赤い橋

2010-01-23 | 歌の翼に

人通りが少ない銀座通り商店街に、不思議な店がある。何故か懐かしい。

      

淺川マキが亡くなった。
名古屋公演の最終日に姿を見せず、関係者が宿舎に行き、亡くなっていたのを発見した。
この人の歌は暗く、取っ付きにくい歌が多いが、何故か「赤い橋」が好きである。

       不思議な橋が この町にある
       渡った人は 帰らない
       昔 むかしから 橋はかわらない
       水は流れない いつの日も
       ...........

北山修作詞 山木幸三郎作曲