林 住 記

寝言 うわごと のようなもの

かみつく二人

2009-06-30 | 拍手

     

「かみつく二人」はFMラジオ連続番組の単行本化第3弾です。
第1弾は「むかつく二人」、第2弾が「いらつく二人」だった。

出演は贔屓にしている清水ミチコさんと才人三谷幸喜センセである。
装丁は、大好きな和田誠さんが担当し、ご覧のとおりちょっと間が抜けている。
しかしこの空間に橙色の腰巻が付き紹介文がある、という和田さん一流の趣向で、巧いなあ、と思います。

この腰巻に偽りはないので、そのまま転記しちゃいましょう。

  かめばかむほど、味が出る!?

  すべらない英語ジョークから、もんじゃの焼き方、猫の探し方まで。
  「一寸法師」好きの脚本家と、「スッポン」好きのタレントの、
  笑えるだけでなく役に立つ! 抱腹絶倒、会話のバトル。

NHKでは出演者たちの意見や感想が異なることはゼッタイナイく尻がムズムズするが、この二人は貶し合い、揶揄し合い、顰蹙し合い、とぼけ合い、挑発し合う。
飛躍や間合いの可笑しさは、本を読むしかありません。

小沢昭一さんの「小沢昭一の小沢昭一的こころ」も面白く、文庫本化もされているけれど、放送に較べイマイチで残念。
二人は本にしてもこんなに可笑しく、ラジオを聴きたいのだが、FM電波が届かない鄙に棲んでいるのが悲しいです。



「ついでの話」  
清水ミチコさんのブログ「4325.blog 」も面白いのでお勧めします。
何故4325なのかは6月24日記事をご覧下さいね。
むかつく二人」は、「いらつく二人」はに過去よいしょ済みです。
蜂は裏表紙から。


マイケル・ジャクソン讃

2009-06-29 | 歌の翼に

                       

マイケル・ジャクソンが急死した。
もともと縁は無かったし、近年は変態奇行報道が続き、整形顔はゾンビ染みて不気味。あ・そう、という感じだった。
報道は始め名前を呼び捨てにしていたが、すぐ「さん」付けになった。

ネット廻りをしてM・Jの「スリラー」に辿り着いた。これ、凄い。タイヘンな作品だ。
以前、トヨタ車展示場小映画館で、世界的な有名監督作短編宣伝映画を何度も観たが、スリラーほど迫力のある作品は無かった。これ1本で「さま」を付けてもいい。
食わず嫌いのご同輩には「スリラー」は数見の価値があります。

亡くなって、同様に「さん」が付く歌手に美空ひばりがいる。生前ヒハン的で呼び捨てにしていた人も、今では必ず「さん」を付ける。どうも解せない。
度重なり見せられるひばりは、ボンレスハムみたいで芸が無い。ひばりはねぇ.......。

YouTube の「スリラー」に、吉幾三の「スリラー」があった。
といってもM・Jにあの「俺ら東京さ行くだ~」を被せたものである。
奇想天外な怪作であり傑作です。涙なくして笑えないわれらの幾三さんです。
そうしましょったらそうしましょ、は・は・は・・・・・・・。

▲似顔絵は「今東光」山藤章二画(新イラスト紳士録より)。


多忙につき

2009-06-27 | 庭いじり

猛暑日でも、雨が降らなければ庭弄りが忙しい。
ふらふらしながらでもやり抜きます。
「庭弄り」は、「ガーデニング」のようにふやけて、生易しいものではありまっせん。

花後に刈込を済ませた梅その他に、また新芽がわんさかだ。
ふぅ.....。

で、「林住記」書いてる暇、ありません。
では。


苔窓

2009-06-26 | あらら!

梅雨時は苔が美しい季節。
苔は西芳寺、黴は猫額亭風呂場、が相場である。

わが風呂場はご希望があれば公開してもいい。
西芳寺は税金免除されてはるのに、見せてくれないのんは、イケズどすえ。

///

ところがお江戸は八重洲地下街にも苔庭があった。

何しろ地価が高い場所だ。
本来平らであるべき庭を垂直にして、飾り窓に格納してあった。
それはそれは見事な坪庭だった。

実は昨年のことです。Bネタ枯渇無理矢理記事で、今はもう無いかも
ただ、造花にしては上出来でしたので......。


なめくじ考

2009-06-26 | 重箱の隅

 

大昔の広辞苑によると、なめくじ(蛞蝓)は、

 腹足類柄眼目ナメクジ科の総称。
 体長約60mm、淡褐色で3条の暗褐色の帯がある。
 頭上に長短2対の触角があり、長い方の先に眼をもち、これに触れれば収縮。
 腹面全体の伸縮によって歩き、這った後に粘液の跡をつける。
 雌雄同体。
 暗湿所にすみ、草食性で野菜などを害する。
 日本に広く分布。「なめくじら」は別称。

とあり、なんかあたしに似ているところがある。
記憶ではカイガラが退化した貝類で、広辞苑は間違い乃至は手抜きであろう。
ぼうふらは漢字が似合うけれど、なめくじには平仮名がベッタリする。

わが猫額亭のやつらの体長は広辞苑より劣り、体色は色白で上品である。
これはあたし同様、食事が質素だからか。

こう湿度が高いと、かれらは元気に網戸にまで這い上がって来て。不気味である。
やつらを塩辛にして、生活の足しにしかねないあたしの経済力。
いまさら、出稼ぎで通い慣れた八ヶ岳高原に引っ越すわけにもゆかぬ。

対策として殺なめスプレーを買ってきて、朝昼晩とやつらに噴射している。しかるに、全く死骸を発見できない、とは如何なものか。
容器に「すばやく退治+近寄りにくくする忌避効果」とある。
これは過当表示と断じざるを得ない。

一般の殺虫スプレーは、虫が眼前で悶死するから分り易い。
しかるに、実ははこのスプレーに即効性が全く無い。
藪蚊の攻撃を避けるため暫く現場を離れていると、影も形も無くなっている。
まさか完全に融けてしまったのではあるまい。

もしそうだとしたら、製薬会社は商品開発の方向性を誤っている。
効果を消費者に認知させるために、亡骸の一部が残るようにすべきだ。

なめくじ艦隊は続々と押し寄せ、忌避効果なぞありはしない。
続々生まれてくるにしては、やつらの愛の交歓現場を押さえたことがない。
あ、そうか、雌雄同体省エネ体質で結構なことだった。

また「天然系フェノール・銅化合物・アルコールを含む透明液体」とある。
確かに少し芳香がするが、そんなものより、塩を一掴み入れればいいのだ。

この製薬会社を公取に告発する人、いませんか。


幼少時「なめくじを食せば声が良くなる」と近所のお兄さんから教わった。
お兄さんは「オレは飲んでいるぞ」と盛んに勧めた。
だけどお兄さんの声は、もっと悪くなっていきました。

 

「ぼうふら」の漢字くらい、ご自分でお調べ下さいね。
切手原画は山藤章二画伯です。


業務報告

2009-06-25 | うわごと

    親分 「おぅ、あのウチ、どーだった?」        
                             子分 「へぇ、玄関、シマってやした」

(.......お粗末でした。明朝、出直します


知能指数・IQ84

2009-06-25 | 重箱の隅

近頃、村上春樹が評判らしい。新刊は予約販売で100万冊も売れた、とか。
朝日新聞では度々その噂が報道され、鄙で侘びた暮らしをしていても、好奇心と向上心が村々と湧いてくる。

しかし、上下2巻もあり、それぞれ分厚いようで当然値段は高く、不見転で買うほど裕福な暮らしではない。
事前にこの本の粗筋と評判を知りたくて、あれこれ探しても、知能指数(IQ)の高そうな人が書くこの本の噂は難しく、意味ワカラン。

たとえば、あるエライ露西亜文学先生曰く。 (以下読み飛ばしても差し支えありません)

 原始的な生命の感覚を失った人間が代償として手に入れようとするもの、それは
 二つ。集団的な狂騒への没入か、アナムネーシス(想起)へ回帰かのいずれかだ。
 プラトンによれば、前世から現世に移り住んだ際、人間は記憶喪失の状態にあっ
 たが、それらを想起することで不滅の存在に変わった。「海辺のカフカ」もそうだが
 村上春樹を愛するどこかこの超越的感覚の共有者なのではないか、と思う。
 「IQ84」の読後感は圧倒的だった。G・マーラーを最高の再生装置で聴くみたいな、
 小説が言葉で書かれているということさえ忘れてしまいそうな、痺れるような陶酔
 感覚を伴った。この小説によって文学は、手塚治虫「火の鳥」や「風の谷のナウシ
 カ」の経験とはほとんど同一化される統合的なジャンルへと変貌したとさえ思った。

要するに、なんかタイヘンなモノで、読むと痺れる怖い小説のようだし、マンガのようでもあるらしく、解説読んだらますます分らなくなる不思議。

やはり現物を少し立ち読みしてから買うか買わないかを決めよう、と飯能の本屋を梯子したけれど、ここは地の果てナイジェリア。
避暑を兼ね、近くの大都市所沢の百貨店書籍売場へ行った。

この大百貨店の売場の名前は全般にスナオじゃない。
書籍売場は「書籍売場」なぞというヤボじゃなく、捻って「リグロ」とかいい、意味分らん。

目的の「IQ84」はあった。あることはあった.......。
だが、村上特集平台はハヤ秋風が吹いている。上巻は既に売り切れ、下巻は1冊しかない。所沢市民のIQは平均を大分超えてるのだろう。

下巻をパラパラとめくったが、字ばっかりである。これじゃ、とても、だな。
だがここで引き下がるのは沽券にかかわる。嫌味の一つも言わなくちゃ、と。

  「ア・ア・アイキューはちじゅうし」の上巻ある?下巻はもう買ってあるんだけど」

  「?・?.....ああ、ワンキューハチヨンですね。ご注文になりますが........」

  「.....? ......☆!」

森生の知能指数は最早平均以下。呆けちまって、ご指摘の84くらいだろう。
でも、マツガったのはIQより、「愛」に飢えているか、目がまた悪くなったのだろうよ。
ふんっ。

だけど「ワンキューハチヨン」て重箱読みでも湯桶読みでもない。なんていう読み?


緊急避暑

2009-06-24 | 林住期

きのうは耐え難い蒸し暑さだった。
扇風機はまだ出してないし、エアコンは地球環境を考える前におカネが勿体無い。
で、大都市所沢にある大百貨店へ避暑に行った。

店内にお客は少なく、冷房は効いていて、居心地が良かった。
世の中、大分進歩している。買わ(=え)ないけれど社会勉強にはなった。
昼から夕方まで、猛勉強で草臥れ果ててしまった。

百貨店業界は長い不況に息も絶え絶え、という噂がある。
そりゃ当たり前だ、と思う。若い連中にばかり媚を売ってる、と僻む。
少子高嶺化時代を正しくハアクし、子供服や化粧品売場なんかは縮小し、高嶺者用休憩場所や岐阜提灯売場等シブイところを充実して欲しい。

解散選挙、と繰り返す民主党みたいに、売上げ売上げ、と言ってばかりいないで、店内にもっと椅子を増やして頂きたい。横になれる長椅子があればもっとよろし。
最近、図書館や福祉センターは、あんまり涼しくないからね。

それに「IQ84」くらい、バッチリ揃えとくこと。
バスに乗り遅れてるよ。


伊達公子さま

2009-06-24 | 拍手

実は、カモシカのような伊達公子さんが大~好きだ。動きはイタチのように敏捷だし。
昨日38歳で、13年ぶりにウィンブルドンに推薦枠で出場し、18歳デンマーク娘っ子に「惜敗」してしまい、誠に残念だった。

 

テニスと言えばシャラポア、..............、その他大勢。
あの咆哮を聞くと、あいつ等はやっぱり肉食動物だ、と思う。お行儀悪い、と思う。
何かと露骨で闘争心が凄まじく、ちょっとどうも.....、だった。

今は昔、テニスはお嬢さまがなさるスポーツだった。伊達公子さまは伊達伯爵家か侯爵家ご令嬢であり、少なくともその辺に転がってる柄杓家ではあるまい。
何故ならその挙措はキリリとしながらソソとし、お美しいからだ。

皇后陛下(美智子さま、という言い方は他人の奥様に対して、またその地位の高さに対して不敬、だと思う)だって、軽井沢でおプレイ遊ばされる(この辺の尊敬語の使い方、もしかすると間違いかも)お姿は誠にやんごとなかった、のだ。

伊達公子さんは昨日の試合の前か後か忘れたが、

    「笑顔で試合を楽しみたい」

という趣旨のご発言をなされていた。誠に喜ばしいお態度で、不肖森生も嬉しく思います。
なのに、肉食動物たちは、何だ。遠慮というものが無い。大先輩を立てろよ。

そんなステキな公子さんだが、一つ不満がある。お名前に「クルム」が付いていることだ。
きっと背後に肉食動物のオスが隠れているのではないか。
ニッポン男子テニス連中は公子さんをクルムに奪われて、それでも男の子かい?
公子さんが森生のところに来るワケ無いけれど、森生は残念です。

○ 

数年(?)前、現役復帰宣言の際、

    「若い人たちに刺激を与えたい」

という趣旨のご発言があった、ように記憶している。
それ以来、同世代(ですよっ)の森生は公子さんに刺激され、ヒソカニ応援している。
あわよくば、自分も、と。

伊達公子さん、少しはお肉を食べて、次こそがんばってね。

▲写真は朝日新聞6月24日朝刊から。


懐旧の情

2009-06-23 | 林住期

馬車馬のやうに働かされたあの頃も、今となっては懐かしい。
誰からも相手にされず、ほったらかされてる今......。
それでも要介護4に認定されたら、この今もまた、恋しくなるんだろうなぁ。

.......それでは藤原清輔朝臣どの、お願ひします。

ながらへば またこのごろや しのばれむ

憂しと見し世ぞ いまは恋しき

.......せめて、おコメントだけでも頂けないでせうか?


ブルドッグの鼻

2009-06-22 | 知ったかぶり

医学の進歩も考えもので、近頃、犬まで輸血するそうだ。
お犬さまにぞっこんなヒトが多いので、犬権派が票を欲しい先生方に、犬健康保険制度を陳情するようなことになるかもしれない。

1・・1

ブルドッグがああいう不味いご面相になったのは、ヒトの用途や好みに合わせて交配を繰り返した結果である。

犬は近親間や若齢間での交配を重ねると体の末端の萎縮が起きる、とか。
ブルドッグはあの鼻面を愛される代償として呼吸困難気味で、体温調節が苦手になった。犬掻き泳ぎもあの鼻の位置では難しいだろう。

こういう人災を防ぐために、世界最古の愛犬家団体「英国ケネル倶楽部(KC)」が、犬の審査基準をヒトの好みよりも、犬の健康重視に変えた由。
例えばブルドッグでは、

     ・上唇が両顎より下に垂れ下がらないこと
     ・少し長めの足と、やや細めの体であること

等々で、愛らしさよりも健康を優先するとは、流石先進国イギリスである。

1・・1

森生が子どもの頃、ブルドッグはデカく、凶暴で怖かった。
ところが近頃のブルドッグと来たら小さく、拗ねたような顔をして情けない。

その小型ブルドッグのお供のお散歩をしているオジサンは、短い手足、しわくちゃ団子っ鼻で犬と一緒にクシャミをしたりして、双方とも誠にみっともない。

犬は飼い主に似る、と言うのは昔のこと。今では、飼い主は犬に似る、ですね。
だから外人離れした貴女さまに、ブルドッグは危犬です。

因みにKCによる主な犬種審査基準の変更点は.......

パグ・過剰な鼻の皴は認めない。
シーズー・長い毛で犬の視覚に悪影響が出ないこと。
チャウチャウ・ぎこちない歩き方は止める。
ダックスフント・腹が地面に着かないこと。目に障害が出易い白班入り毛色は認めない。
ラブラドルレトリバー・過剰な体重増加で胸を大きくしないこと。

なお、犬種別特徴と姿は「ペット図鑑・犬の種類ガイド」さんをどうぞ。
種類ごとに読んでいると、犬博士になれるばかりか、
犬の方が人間より上等に見えてきます。


たちあおい

2009-06-22 | 高麗便り

立葵(たちあおい)は草丈が2mを超える大型宿根草である。
花はそれこそ色々と豪華絢爛。



名前が漢字だし、新住民の庭は狭いのでこの花を見かけない。

まだまだ草丈は伸びる。
伸びきって、花が全部咲き終わると梅雨が明ける。

この日は束の間の晴れだった。

                       


骨休め

2009-06-21 | 林住期

今日は公園の笹刈作業をする日だった。

連日の這いずり庭師で腰は限界だ。

切れない備品鎌を使い、中腰で笹を刈るのは誠に辛い。
その他大勢だからサボッてもいいが、やはり現場に立つとそうもゆかぬ。
辛いから不参加、も気が引ける。

5月は雨で流れたので、暫く会っていない仲間と雑談したい。

雨が降りそうで、ヤだなあ。

と昨夜から悩んでいたが、幸か不幸か朝から雨。9割嬉しいね。
溜めておいた新聞も読まず、朝から骨休めだ。
梅雨も悪くない。


雨が降る日に

2009-06-21 | 林住期

朝から雨が降っている。予報が外れ続けたお陰で夏の前の庭仕事はようやく終わった。

老後に備えて、高木をまた低く切り詰めた。
蛇や百足の棲家になる藪柑子、アジュガ、玉竜、鞍馬羊歯など地被植物を毟り取った。
蛍袋、角虎の尾、撫子、高砂百合など増えすぎる草花を根こそぎにする贅沢をした。
等々が成果である。

人に会うと、お元気ですね、と言ってくれるが、それは紫外線なぞ気にせずにいるから日に焼けているだけで、中味はガタガタ、スカスカ、ギシギシである。

捻挫をした覚えは無いのに踝下に大きな痣。手の甲にも新しい青痣。
一昨日は脇腹が攣れ、昨夜から太腿に鈍い痛みがある。2階に上がる時に膝の関節が音を立て、夜更けに蝉が鳴く始末である。

以前、昼間のおバカ番組に出演した中年俳優が、歳をとるとあっちこっち痛くてね、とこぼし、タモリ氏は苦笑、脳天気どもは爆笑していたが、あの俳優の気持ちが良く分る。

もうこんな生活は止めて、街を徘徊しブログネタを仕入れよう、と思いながら、性懲りも無く、額紫陽花、白山吹、姫空木、ゆすら梅、都忘れなどをまた挿木した。

既に椿の3年生が足の踏み場もないほど成長している。
梅雨明けには一回り大きい鉢に植え替えなければ............。ふぅ。