林 住 記

寝言 うわごと のようなもの

秋のこころ

2014-11-29 | 高麗便り

福祉センターから帰ってくる途中、きれいな落葉の絨毯が目に止まり、車を停めた。
きのうは黄一色の無地だった絨毯に、今日は紅葉の赤が混じり、錦秋ブランドの華麗な高級絨毯にグレードアップしたのである。

在原業平以来、桜ばかりをハラハラ見つめてきたけれど、秋の紅葉だって日毎夜毎に変化する。

         ・世の中にたえてもみじのなかりせば 秋の心はのどけからまし・
                                               ..........森麿    
なのでありまする。
ましてや、明日は雨が降るとか。折角の紅葉が散ってしまうではないか。
手作り昼食会のあとは何もすることがなかったので、カメラぶら下げ、日和田山登山口辺りを徘徊してきました。

この季節にしては珍しく誰もいなかった。

しかし、鈴をチャラチャラ鳴らしながらおじぃがやってきて、「熊、出ませんかねぇ?」と聞く。
ハイカーには熊目撃情報が知れ渡っているらしい。






山は間もなく秋化粧を落とし、眠りにつくのであります。熊も空きっ腹を抱えて、泣き寝入りしたのかもなむ。

             ・わが庵は都のいぬい熊ぞすむ 世をこま山と人はいふらむ・
                                                       .........森麿  



もちろん、ありのままの高麗の里は乱開発が進み、乱雑の極み。
やっと見つけた秋景色です。

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見送られて

2014-11-28 | 林住期

今年から、同期会は昼間に開くことにした。
帰りが遅くなると差しさわりが多くなったのである。

去年意気消沈していたA君は今年は完全復活し、幹事君を差し置いて宴を差配する勢いだった。
B君は2度目の帯状疱疹を患い、元気が無かった。
C君は慣れない家事に弱っていた。

そして誰もが互いに不具合を労わりあい、妙に優しくなったようだ。

和やかな同期会を終え、まだ空いている西武電車で帰途についた。
途中駅で仲間は一人二人と降りてゆき、最後に残ったのはE君と森生の二人だけになった。

直ぐに別れる駅が来て、先に降りたE君は、終着駅に一人で向かう森生を、プラットホームに立ち、手を振りながら見送ってくれた。

  E君は会社の大幹部に上った人である。たしか、有名な姉妹会社の社長にもなったと記憶している。
  仕事は綿密で、何事にも全力投球。グループのオーナーから高く評価されていたのである。
  森生も綿密さでは引けを取らないが仕事に好き嫌いが多く、折衝・説得・接待と演説が苦手なため、出世競争で大きく差が付いた。

  だからE君にとって現役時代は、森生なんぞは点景に過ぎなかっただろうと思う。

  そのE君が、見えなくなるまで手を振って見送ってくれたことが嬉しかった。
  やはり出世する人は、他人への気配りが違うな、と思った。



3年前の暮。E君が嵌っているキャストパズルのことを「さっぱり分からん」と言ったら、新品のキャストパズルを送ってくれた。
しばらくの間、それと格闘したけれど、どうしても分解できず、そのうちどこかへ片付けてしまった。
次に会う時までに探し出し、何としても分解しなければと思う。

 今年のE君はは足を引きずっていたけれど、少しでも良くなることを祈ってるよ。

過去記事「河豚とスマホとドーナッツ」もご覧くださいね。
ゲンバ君がE君です。

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ありのままに

2014-11-27 | 高麗便り

「百万本の曼珠沙華」が自慢の巾着田に、また秋が来た。一年中でいちばん美しい季節です。

以前、暴風で吹き倒された小屋もまた、建ち上がった。弱そうでいて逞しい。

 

小屋の先から後ろを振り返ると、わがまちのシンボル日和田山にも、秋が来ていた。

これがわがまち日高市が誇る景観です。ありのままに写して、申し訳ありません。

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薬絶ち人体実験

2014-11-25 | 病院巡り

一日3回合計18錠もの薬を服用している。種類は10種類だったかな?
この大量の薬が効いているのかどうか怪しいものだが、副作用は確実にある。

黄班変性症の出血を抑える薬が心筋梗塞を起こし、心筋梗塞後の血液サラサラ薬が黄班変性症を悪化させ、降圧剤は歯茎を侵している。
運動やブログの更新が億劫になり、時々身体がふらっとするのは加齢よりも、多分降圧剤の所為だろう。

また、半年前から嗅覚が全く無くなったが、最近の医者は専門が細分化されていて、隣の異常は知らん顔だ。
だからどの病院の何科を受診するかが重要問題で、先ず自己診断し、最も適切な医者を選ばないととんでもないことになる。

 大学病院の耳鼻科の先生が交代した。
これまでの先生はちょっとムスッとした人で、何かといえば加齢原因説を持ち出し、じじぃの泣き言を遮った。
しかし今度の先生は孫のような可愛い女医さんである。じじぃの泣き言を一応熱心に聞き取り、パソコンに打ち込む姿が好ましい。

初対面だった前月はヤケイロダケという茸が鼻に住んでるらしいと訴えた。
前任の先生ならじじぃの耳学問を一蹴するところだが、女医クン、あっさりと抗真菌薬を1本処方してくれた。
ドリンク剤くらいの分量を1回飲むと、1週間も効力があるという強力な飲み薬だ。

でもこれが効かないんですなぁ。まぁいい味がしたから許せるものの、全然効果が無いんですね。
結局、ヤケイロダケは潜んでいなかったようだ、と自己診断し女医先生が追認した。

今月も女医クンに相談。

  後鼻漏の治療薬の朝3錠昼夜各2錠の効果がないので、1か月薬絶ちをしてみたい。
  何ともなければ薬は効いていなかったことになり、後鼻漏が酷くなれば薬は効いていたので、また薬を復活するのはどうか。

先生はあっさりとじじぃの提案を受け入れてくれた。

で、薬を止めて2週間。後鼻漏は止まらないばかりか、顔面に水っ洟がたら~りたらたらである。
12月の予約日を待たずに、大学病院へ行かなくてはならい状況だ。

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また熊目撃情報

2014-11-24 | 高麗便り



今朝、こちらは防災日高です」で始まるお知らせが聞こえてきた。
だが
周囲の山並みにこだまして、何を言ってるのかよく分からない。
耳を澄ませて聞いていると、「熊」という単語が入っているようだ。
そういえば昨日、公園を守る会の会長さんからbccメールで、

  熊が出没しているので、丘の上公園で作業するのは、当分の間控えましょう

というお知らせが入っていた。
スワッ!いよいよ近づいて来たのかな?と気になり市役所に電話。
日直勤務の男性が電話口に出た。

  目撃情報は22日のことで、場所は高麗本郷です。

  高麗本郷のどこですか?

  さぁ分かりません。防災日高は消防署が管轄です。
  熊を目撃したら110番して下さい。

という要領を得ない遣り取りがあり、電話を切った。

防災放送は聞こえない。
市のホームページで「防災放送内容補足」を発信すればいいのにね。



隣の西武団地に住む会長さんのメールには、飯能警察署に問い合わせた結果の、地図が添付されていた。
地図は高麗川に架かる高麗橋を中心に楕円形が描かれていた。
楕円形の中には森生がよく利用する三ツ星れすとらんが含まれている。

11月9日に記事にした熊が多峯主山を越え、団地を通り抜け、国道299号線に辿り着いたようだ。

くわばらくわばら。

訂正します。防災無線情報は市役所のHPにありました。
ホーム左側の上、「いざというときに」に放送原稿が載っております。

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大義

2014-11-22 | 床屋放談

この暮の選挙に大義はあるかとかないとかマスコミは言ってるけど、連中にそんなものがあるはわけがない。
連中に大義を求めるなんぞ、盗っ人に正義求め、おかまさんに赤ちゃんを産めと言ってるようなものだ。

大体、あの坊ちゃまに大義のような難しいことを言っても無駄だ。
積極的平和主義とか戦略的互恵関係とか戦没兵士への尊崇の念とか、難しい言葉をひけらかすが、内心はあべこべである。
そのことにご当人が気付いていないようだ。

本来ならば総選挙はいい機会である。
だが現在只今の空気では、恐らく自民の圧勝でありましょう。野党第一党の党首クンなぞ、目が空を泳いでるもの。
それもまぁ仕方がないこと。堕ちるところまで堕ちないと。

マスコミは投票は大切と繰り返し言うが本当は無駄。だからじじぃは投票にはもう行くつもりはない。
支持したい候補者がいなければ、どんどん棄権しよう。投票率が20%を切れば、連中も大口が叩けなくなる。
だが最高裁判事の○×審査のように、減点×印投票制度ができれば投票所に行ってもいいと思う。

さぁ、これからマスコミは忙しい。党の数が多いからなおさらだ。
選挙戦が始まると、マスコミは各党各候補の言い分を無批判に垂れ流すだけになる。
それもこれも選挙民が愚かだからだが、マスコミは決してそうは言わない。

選挙のことはもう見たくも聞きたくも言いたくもない。新聞の購読は中止し、喧しいだけのTVは撤去したい。

あのバンザイ三唱は何なんだ。バカ丸出しですね。

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名優

2014-11-22 | 重箱の隅

朝から晩まで高倉健だった。こういつまでもやられたんでは一言言いたくなる。

高倉健はそんなに名優だったのだろうか。
寡黙で不器用な役ばかりを生涯演じ続けていて「名優」とはおかしい。役者ならいろんな役柄を見事に演じ分けなくては。
高倉健は、随分昔にTVでみた「あにき」と、映画は2本しか見ておらず偉そうなことは言えないがそう思う。

妹役の大原麗子ほか錚々たる助演者に囲まれた「あにき」はしみじみとした下町の雰囲気が良かった。
「幸福の黄色いハンカチ」は桃井かおりと武田鉄矢のトンマな二人が北海道をギクシャク走り回り、面白かった。
「あなたへ」は話題になったので見たが、不自然な話が続き、高倉健はぶっきらぼうな駄作だった。
3作品とも雰囲気は随分違ったが、高倉健は終始寡黙・不器用な男を演じた。

文化勲章は水面下で何かが働き受賞したようで違和感があった。

高倉健は盛んに言われているとおり、いい人だったのだろう。でもそれは僅かな出演作しか見ていないじじぃは知らないこと。
ひっそりと逝ったのだから、あまり騒がないほうがいい。

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北風そうめん

2014-11-21 | 林住期

 

北風が吹いている。外は寒そうだ。
運動のために、歩いて三ツ星れすとらんへ行くのは、どうもなぁ。
健康のために、風邪をひくおそれがあるからさ。

夏の名残りの三輪素麺が1パック6束300gも残ってた。安物買いの無駄遣いだった。反省。

熱湯で一束半を茹で、冷水で洗い、ガラス器に盛り、赤いもみじをはらりとのせ、そばつゆを薄め、チューブ生姜を垂らし、昼飯にした。
だけど、こんなもんで夕飯までもつかなぁ。

もつはずないよね。

最近、1日1食がいいという極論があるが、じじぃはこうして4食になりがちである。太るわけだわぃ。

就寝前の入浴後、丸裸になって測った体重は71.5k。身長は1cm縮み169c。
体脂肪率は25.1、内臓
脂肪レベル15、BMIは25.0。胴周りは筑波山麓四六の蝦蟇。
しかも、今朝の血圧は162/86。

まさに緊急事態であります。どうしましょ?

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けやきともみじ

2014-11-20 | 林住期

山峡の町に住む先輩のお宅で紅葉の宴があった。

森生が入社した頃の先輩はちょっと怖かった。
職場のOBG会で数十年ぶりに再会した先輩はけやきの木のように大きくなっていた。

先輩のお宅の庭に、もみじはなかったけれど、集まった30人が風前のもみじの葉っぱみたいに輝いていた。
森生には多くの人が数十年以上のご無沙汰である。誰もがいい色に熟成していた。

宴の食材は客の持ち寄りで、その料理に腕を振るったのはなななんと、あの剛腕部長だった。
森生はこの人と、一時は反目し、理解し、その後信頼し合うようになったが、ここで再会するとは。
剛腕じぃさんはリストラ後、開業した食堂を閉め、いまは悠悠自適中とか。

永く務めた会社をおん出たように追い出されたリストラ以来、森生は会社に残った人を避けてきた。
だが70になった時、もうどうでもいいやという気になり、最近はかなり頻繁に連絡を取るようになっている。
時間が全てを解決し嫌なことは忘れ、失敗は笑い話になり、対立は友情に昇華したのである。

集まった人たちの元の職場はばらばら。でも、先輩と一時関わった人々ばかりである。
どういう関係なのか、楚々とした黒髪が目立つ美人さんが来ており、ラジオのフランス語会話教室に出演していると幹事君が紹介した。
森生はこの淑女さんと日本語で少し会話しただけで、朝のラジオ体操は止めて、朝のフランス語会話を始めようかと.......。

他の大幹部の元秘書嬢たちも来ていた。
あの頃は近寄り難かった才媛たちも、今ではさばけたおば(あ)さんになっていた。

当時、高嶺の花だったそのうちの一人は、あんれまぁ!、隣町の本が沢山ある某所に行けば、気楽に残りのお話できるではないか!

フランス語の方は無理でも、この元お局さんなら共通語で親しくなれるかもと........。

旧交を温めた3時間あまりの宴は終わった。
それぞれが来年初夏の再会を固く固く約束し、山峡の町を後にした。
生きる希望が湧いてきた。

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二つの安西水丸展

2014-11-19 | 拍手

今年3月に急逝した安西水丸の展覧会を二つ観た。
銀座リクルートビルでの「安西水丸展」と、千駄ヶ谷GAギャラリーでの「安西水丸・地球の細道」である。

まず手始めに、瀟洒なリクルートビル1階入り口にある、こじんまりした画廊で開催している「安西水丸展」。

 本展は、イラストレーター安西水丸の基ともいえる「青の時代」、雑誌の表紙や挿絵、村上春樹氏との数々の共著、絵本や漫画、エッセ
 
イ、展覧会の作品など、40年間の膨大な仕事の中から、原画を中心に約300点をご紹介いたします。
 また、年少期や大学時代の貴重な作品もあわせて展示いたします。

と展覧会のパンフに書いてあるとおり、狭い会場にぎっしりといろいろあり、安西水丸の全貌を概観できるようになっている。

ただ、もともと原画が小さいうえに、作品横の説明カードの字が酷く小さくて読み辛い。根気よく辿るのも面白かった。
安西水丸のイラストを「ヘタだ」と貶す人はいても、この「ヘタ」がいいんですね。

会場のほのぼのとした雰囲気も良かった。

記念に絵葉書が欲しかったのに売っていない。代わりにアンケートにべた褒め回答をしたら、缶バッジを下さった。
うっかり季節外れの蝉の絵を選んでしまったけれど、他にいろんな図柄がありました。

それから水丸さんらしい愉快な俳句が沢山あったけれど、そのご報告はいずれまた。

東京近辺にお住まいの方、お勧めです。11月20日までで、日曜休日休館。入場無料です。

この後銀ブラをし、午後、千駄ヶ谷の長い坂の下にあるGAギャラリーでやっていた「安西水丸・地球の細道」へ。
場所はJR千駄ヶ谷駅から遠く、入館料が必要なのに
内容はちと乏しい。愛用の眼鏡や筆記具、愛蔵のスノーボールが数点あったけどね。

霊安室のような暗い会場では、雑誌「GA JAPAN」に連載した水丸式旅の随筆「地球の細道」の原画だけを展示していた。
よく見たり読んだりしたら、ここはここで面白かったのだろうが、会場は暗く、絵も文字も小さく、気分が乗らなかった。

受け付けの女性に、国立能楽堂前の上り坂は長くて辛いので他の道はないかと質問。

この女性が意外に親切だった。とても丁寧に、JR代々木駅へ行く坂が少ない道を教えてくれて、じじぃは感激。
お礼の印に、併設しているGA書店で同名の本など
を奮発しました。

なおこちらは11月3日に終了しております

 

挿絵は全部安西水丸作品です。但し安西水丸展の方は、親友の和田誠さんが水丸作品を構成したものす。
この記事、もっと前に投稿したかったけど、褒めるのはどうも苦手でしてね。

購入した水丸関連本は、地球の細道(A.D.A.EDITA Tokyo)・安西水丸 青山の空の下(玄光社MOOK)・水丸劇場(世界文化社)の3冊です。
他に過去記事でも取り上げた「青豆とうふ」もどうぞ。

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休載します

2014-11-18 | じゃじゃ馬馴らし

ここ数日、gooブログが変調を来しております。

ご機嫌を取りながら投稿していましたが、今朝からはフォントが暴力的に大きくなり、明朝体が勝手に角ゴシック体に変わり、レイアウトは滅茶苦茶。
画面が汚らしくなっております。
多分、本部技術職が改良と称し、何かを弄っているようで、時々あることです。

そういうわけで、恐縮ですが、状況が改善されるまで、一時休載させていただきます。

(あれっ! この記事だけは正常だよ)

 

(いや、やはり利用者にはコントロールできません)

カリカリ。

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人間ができてきた

2014-11-17 | 風に吹かれて

飯能の小さな集落、黒指(くろさす)と細田集落で開催されたお散歩マーケット。
森生は汗をかいてきた。

これまで2回行ったのは初夏の頃だった。
3回目の今回は初めての秋のお散歩である。

早朝のラジオ体操が効を奏し、6時前には目を覚まし、前回より2時間も早く現地入りした。
相変わらず大勢の人々が来ていたが、昼食時にはまだ早い。
前から狙っていたお汁粉を頂くことができた。山の上のお汁粉はうまい。


狭く急な坂道は時々渋滞する。
そういうときは焦らず脇道に逸れ、キレイな空気を胸に一杯吸い込む。
地元の人の話では、今年の紅葉は遅く、順番がばらばらで、見栄えが悪いそうだ。

集落のてっぺんにある蕨が原には、ちょうど正午に到着した。
人々に交じり弁当を広げる。

背負っている弁当は重いのに、腹に入れると軽くなるのは何故だろうか。


細田集落に向かうもっと急な山道に差し掛かり、じじぃは次々に追い抜かれた。
3年前は、追い抜かれたら抜き返し、去年は景色を撮るふりをしてやり過ごした。
今年はお婆さんの一行にさえ道を開け、どうぞどうぞ。
いよいよ人間ができてきたのである。

去年、下仁田山から縦走してきたシャモジィは、自転車で転び膝にひびが入り、自宅で静養中とか。
この辺で会おうと、緩い約束をしていた山じぃは、結局来なかったようだ。


細田の集落で、知り合いのジャム社長を冷やかし、桑茶を振舞われた。
前回、社長推薦の旧道が意外に危険だったため、今回は広い舗装道路を出発点の黒指自治会館に向かった。
まだ2時過ぎなのに、薄暗い針葉樹林を曲がりくねる道には、早くも夕暮れが迫っていた。

休憩を除く合計所要時間は3時間ほど。
随分歩いたつもりだったが、歩数は1万歩に少し足りなかった。
3時前。まだ帰る時間には早く、帰りのバスは空いていた。


夜、山じぃから電話が。
ケータイに電話したけど出なかったので、森生は来なかったのかと思ったそうだ。
28カ所でスタンプを押してもらい、記念のかぼちゃを頂いて帰ったとか。

山じぃは夜8時には布団に入る。
夜更かし森生より2時間も早く、全行程を終えていたのである。
それにしても、常時家に置いたままで番号も忘れたケータイに、よく電話できたものだ。
そうだ、番号を聞いておこう。

  

 

 

 

 

 

 


来年もまた行くね。
 
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自衛隊音楽まつり

2014-11-16 | 拍手

武道館で開催された第50回「自衛隊音楽まつり」には、ぶっ魂消ました。
自衛隊のプカプカドンドンくらいにしか想定していなかった森生は、アサハカでした。

演奏技術が抜群のうえに、姿勢の良い隊員たちがきびきびと縦横に展開し、また回転し、その壮観さに息を飲んだ。
客演したアメリカ軍・オーストラリア軍・フィリッピン軍などを質と量で圧倒し、もう一度戦争をしたら日本の勝ちではないかとさえ思ったほどである。
だから自衛隊音楽まつりを、晋三坊ちゃまに見せるのは危険だ。隊員たちの雄姿を見たら、進軍ラッパを吹きたくなるだろう。

女性隊員が良かったなぁ。
立ち姿は凛としてたおやか。頗る付きの美声。玉を転がすお姿は、オーストラリア軍の歌ウマおばさんなんか目じゃなかった。
男性歌手隊員の一人の音程が怪しかったけど、SMAP隊員に較べれば上出来だぃね。

吹奏楽の導入部に尺八のソロ演奏が入る工夫があり、これがまたいいんですね。びっくりものだった。

防衛大学儀杖隊のおよそ50人が、旋回しながら突然空砲をぶっ放した時は、満席の客席から悲鳴まじりのどよめきと、安堵のため息があがった。

何よりもど肝を抜かれたのは、全国の駐屯地から集まった300人以上が、一斉に太鼓を連打した時だ。

団扇太鼓から小太鼓、大太鼓、特大の太鼓に張り付き、抱え、担ぎ、一糸乱れず派手に踊りながら、鍛え上げた腕力で力任せに太鼓を叩いたのだ。
巨大な音量と激しいリズムは物凄く、腹に響き、縄文の血を滾らせ、武道館の巨大な天井が吹っ飛ぶような、ゴジラも退散するだろう超弩級の迫力だった。
あんなに大量の太鼓は初めての体験である。世界はまだ広かった。そして和太鼓の演奏には指揮官がいなかった(見えなかっただけかも)。

あれは一体だれが作曲し、踊りを振りつけたのだろうか。練習には何日かけたのだろうか。あれを創り出した人は音楽界の大元帥だね。

力演した吹奏楽団は洋楽のためどうしても借りもの感があった。しかし和太鼓はニッポンのもの。世界に冠たる民族音楽ですなぁ。
一斉連打の間には、沖縄から北海道まで切れ目なく、それぞれの駐屯地のそれぞれの和太鼓も聞かせてくれた。
和太鼓は佐渡鬼太鼓座や鼓童が有名だ。秩父夜祭で聞く地域住民の和太鼓もいい。

しかし完成度と規模と激しさと美しさでは自衛隊が世界一。満足満足また満足だった。
相当税金を使ったのだろうが、国民が励まされるんだもの。どんどん使ってくれ。

田安門から退場した大勢の観客が九段下駅に押し寄せていたので、堀端の道を清水門を過ぎ、竹橋駅まで歩いた。
黄昏時の冷気で頭を冷やしながら考えた。

            あの若者たちを、安倍晋三の「積極的平和主義」で戦場に派遣し、戦死させるな。

巨大な武道館の擂鉢の底にあたる演奏場の演出は完璧だった。
吹奏楽団の制服は素晴らしく、和太鼓の駐屯地別祭衣装もいい趣味できれいだった。

しかし、縦横に動き回る吹奏楽を、拡声器を通して天井から聴かせるのは疑問ですね。
音響にステレオ効果が無く平らになる。巨大な会場なので無理かもしれないが一考を要します。
それに、お馴染みの行進曲をもっと演奏して欲しかった。

大群衆の整理と誘導も見事だった。
開場2時間前に到着し、いまが美しい盛りの皇居外苑を歩いてから入場するつもりだったが、既に最後尾が見えない長蛇の列。
散歩だけして帰宅する気になりかけたが、意外に淀みなく入退場できた。これにも拍手。

(写真はグーグル画像検索からお借りしております)

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