股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

彼の見つめる先に

2020年03月24日 00時17分37秒 | 映画評論カ行

製作年:2014年
製作国:ブラジル
日本公開:2018年3月10日
監督:ダニエル・ヒベイロ
出演:ジュレルメ・ロボ,ファビオ・アウディ,テス・アモリン

目の不自由な高校生のレオは、少々過保護気味の両親と優しい祖母、幼なじみのジョヴァンナらに愛されて暮らしていた。心配症な両親を少しうとましく感じるようになったある日、ガブリエルがクラスに転校してくる。レオとジョヴァンナはすぐに彼と親しくなるが……。
ダニエル・ヒベイロ監督が手掛けた短編作を、自身が再びメガホンを取って長編映画にした青春ドラマ。目が見えない若者が恋を知り、少しずつ大人になっていく姿を描写する。主演に抜てきされたのは、舞台やテレビシリーズなどに出演してきたジュレルメ・ロボ。ファビオ・アウディ、テス・アモリン、ルシア・ホマノらが共演している。

目が見えない少年の青春、そして恋模様を描いた本作。10代のなんとも言えない心の変化や、親への反抗期。初めての恋心や友達との関係。思春期だからこそ色んなことを吸収したり感じたり傷ついたりするレオ、ジョヴァンナ、そして転校生のガブリエルの姿が可愛くもあり切なくもありました。目が見えないレオに対して、最低限のことは手伝ってあげるが、それ以外は健常者と同じように接するジョヴァンナやガブリエルの優しさがとても素敵。逆に最後までレオを馬鹿にする同級生たちには腹が立ちました。日常の風景を切り取ったシーンが淡々と進む中で、少しずつ3人の気持ちに変化が生まれていく展開が非常に丁寧に描かれていて、とても良かったです。ガブリエルが転校してきてからのレオの不器用で純粋な恋心が可愛かった。もちろん目が見えないから相手の顔は分からない。それでも一緒に自転車に乗ったり、映画を見たり、星を見に行ったり…一緒にいる時間で相手を知る。相手の中身を好きになっていく恋こそ純愛なのではないか。もちろんレオとガブリエルの距離が縮まったのはジョヴァンナのおかげなのは言うまでもない。ジョヴァンナも本当に良い子なんです!!
甘酸っぱい高校生の恋愛とか、障害者とか、LGBTとか、そんな枠にはハマらない映画だった。人が人を好きになるとは、こういう事かと教えてくれる心温まる素敵な作品でした♪

この作品の評価・・・・★★★★★★★☆☆☆(満点は★10)
コメント
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