夜久野図書館は文学賞特集です。さすが慶応文学部の伝統を感じました。涙涙でページが減って行くのが惜しくてゆっくり読む時間は久しぶりです。「塩壺の匙」など日本に慶応文学部があってよかった。
もう一冊未来屋小説大賞「ラブカは静かに弓を持つ」安壇美緒さん。チェロが背景にあるだけに毎日弾いている者にとって違和感がありました。主人公が10年ほどのブランクの後にいきなり難しいドッツァーの練習曲をこなすにはかなり無理があります。左手の指は演奏中に血まみれになるはず、それでもチェロ演奏会でのステージ前の緊張感が懐かしく思い出されてコロナ以前の時間に戻りました。ヤマハスタッフの皆さんは親切な人が多いのも思い出した。残念ながらコロナで私の仲間はバラバラ散ってしまいましたがコロナがなかったパラレルワールドの世界ならこんなものだったのでしょうか?気持ちのいいチェロ仲間はこんなものです。
貴重な受賞作品を貸出しできる夜久野図書館は文学賞特集をやれるのがうれしい~。図書館周辺はサクラ満開を独り占めできるほど静かに時間が流れています。山道を歩いていると鹿の角が落ちていました。春なのだ!