猫が濡れ縁に来て、さみしい全身の毛繕いをしています。ぺろぺろぺろと舌を出して嘗めています。
なあんだ、そうやってひたすら嘗めれば良かったのかあ。
動物は本能的に知っています。さみしくなる病の、病の治し方を知っています。
朝日が差して来ました。
さみしい全身がおだやかになって表面を覆う毛並みがなんにもなかったかのように黄色く波打っています。
猫が濡れ縁に来て、さみしい全身の毛繕いをしています。ぺろぺろぺろと舌を出して嘗めています。
なあんだ、そうやってひたすら嘗めれば良かったのかあ。
動物は本能的に知っています。さみしくなる病の、病の治し方を知っています。
朝日が差して来ました。
さみしい全身がおだやかになって表面を覆う毛並みがなんにもなかったかのように黄色く波打っています。
野原さん、小川さん、岸辺さん、木橋さん、わたしはさみしいのです。
☆
どうしてこうもさみしいのでしょうね。
さみしくなっても、ちっともいいことなんてないのに。ね。
☆
空に朝日が昇ってきました。光が差して来て、野原さん小川さん岸辺さん木橋さんが白くまぶしく光っています。
☆
何がどうなればいいのでしょう。わたしはさみしくなくなるのでしょう。
じゃ、人間という名をした動物たちが集まって来て賑やかになれば、それでいいかというとそう単純ではないのです。人間の集まりの中は苦手です。ふっくらしすぎていて苦痛になります。逃げ出していきたくなります。
☆
じゃ、どうすればいいのか。このわがまま者は、さみしさもわがままなのです。いまは方策が見えて来ません。
このままさびしくしていることにします。
おはようござい
ます。霜が降りています。気温は氷点下に下がっているようです。でも、庭の雀たちは元気です。ジャンパーも着ないで、襟巻きも着けないで、寒くはないのかなあ。餌場の餌はもう尽きているはずです。くず米を補給してあげねばなりませんが、わたしは炬燵が抜けられません。
これは一人遊びですね。ブログを書いていますが、一人です。此処へは誰も遊びに来ませんから。A子さんもB子さんも、C君もD君も訪ねて来ません。E兄さんもF姉さんも声を掛けません。鼻緒の下駄を履いたG子ちゃんもH子ちゃんも誘いに来ません。朝から夜までわたしは一人。他者はまったく姿を見せません。ここは深い深い森なのかもしれません。閉ざされたところなのかもしれません。こうやって置き去りにされたまま、日々を老いて行くばかりです。
などと嘆いていたら、庭に続く畑にはヒヨドリの大群が押し寄せてきました。キャベツとブロッコリーが目当てです。その冬の青い葉っぱが大好物のようです。おいしいなあおいしいなあと大声を立てて騒いでいます。此処はしばらく賑やかになりました。