わたしはもうすぐ死にます。
長く長く生きてきました。これだけ長く生きてそれでもなおかつ進歩せずに不平たらたらというのでは自然の理に合いません。
進歩をさかんに促されてここまで来たのです。
この世のダンマ(法)のお慈悲をいただいて、智慧を頂いて、ここまで辿り着けているのです。
そうやってお助けを仰ぎつつ長く長く生きられたということ、それだけで満足を覚えていないと行けません。バチが足ります。
ですから、わたしの小さな器にはよろこびを満たしておいていいのです。ともかくもここまで進んできたのですから。
よろこびといっても、巨大でなくていいのです、小さくていいのです。些少でいいのです。
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文句を言えた身柄ではないのです。ここまで生きて百も千も万もお情けを頂戴しながら、それでも足りないなんて言えた義理ではないのです。
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寝ようとしながら、寝ずにまだ起きています。落ち着きが来るように、あれやこれやを考えています。