今年の初め劇場公開された山田洋二監督の作品で、黒木華さんがベルリン国際映画祭で
最優秀女優賞銀熊賞受賞です。
直木賞を受賞された中島京子さんの小説の映画化だそうです。
テレビで何度もCMが流れたので気にはなっていたのですが…やっとDVDにて鑑賞。
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小 さ い お う ち
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< ストーリー >
高齢で一人暮らしの布宮タキのもとを、親戚の大学生健史が時々訪れる。健史に勧められ自叙伝を
綴るタキ。タキが亡くなり自叙伝を託された健史は、タキが60年間抱えてきた秘密を知る。
昭和11年、山形から女中奉公のため上京したタキ。小説家の家の次に、玩具会社勤務の平井雅樹、
妻・時子と5歳になる息子の恭一の住む郊外のモダンな赤い屋根の家で女中として働くことになる。
ある日、雅樹の部下の板倉正治という青年が訪れ、時子と板倉は互いに思いを寄せるようになる。
日本は次第に戦争へと突き進み、板倉にも召集令状が届き…。
タキと時子
タイトルは「小さいおうち」ですが、この家は決して小さくありません。
戦争中、坂の上にあんなに目立つ赤い屋根の家があったら、空襲のターゲットになったんじゃない?
っと、本筋と違うところが気になりました。
晩年のタキと健史
健史が言うように、私たちが持つ戦争直前の陰鬱な雰囲気はこの家の様子からはあまり
感じられません。倍賞千恵子演じる年老いたタキは「うそじゃないよ」と当時のことを
振り返る。
板倉と時子
着物姿の松たか子さんの美しい若奥様ぶり。
でも…彼女が夫の部下板倉と恋愛関係になってゆく理由がよくわかりませんでした。
彼女の気持ちなど解さない鈍い夫とはいえ、幼い子どももいて、危険を犯してまで
どうして板倉に走るに至ったのか?そのあたりの描写が欲しかったです。
恋は盲目、理由なんてないんだよ~言われればそれまでですが、それなら、この人なら
そんな気持ちになるかも?と思えるような配役でないと…。ファンの方には申し訳ありませんが、
吉岡秀隆さんには、それにあの髪型ではそんなフェロモン感じないなぁ。
ここではやっぱり玉山鉄二さんとか、西嶋秀俊さんとか、金城武さんとか…個人的な好みで
すみません。あっ、板倉は徴兵検査で丙種合格、身体が弱い人でした。私が押す3人は
病弱って感じじゃないですね
吉岡さんは山田洋次監督作品の常連だからねぇ。
時子 息子の恭一 夫の平井
ちょっと中島京子さんの原作をググってみたら…設定が随分違うことが判明。
時子は再婚で前夫は事故死、恭一は前夫の子供で、今の夫平井とは問題があったような。
原作読まなきゃそのへんのあやはわからないですね。
ずっと心に秘めたタキの時子への想い。
自叙伝を読む健史が少しずつ解き明かしていくちょっとしたミステリー仕立てに最後まで
引っ張られました。
最後に探し当てた時子の息子・恭一を演じておられたのが米倉斉加年さんでした。
ご冥福をお祈りいたします。
本作の中で「一本どっこ」の帯が出てきます。
「一本どっこ」…チーターこと水前寺清子さんが歌っておられましたっけ。
ボロは着ぃてても 心は錦 どんな花より綺麗だぜぇ~意味も分からず歌ってました
「どっこ」は「独鈷」と書くんですね。両端が尖った棒状の密教法具のことで、雑念を打ち砕くもの、
また独鈷形の模様を連ねて一筋織り出した博多織、またはその帯を指すそうです。
この帯を締めて板倉の下宿に行く時子。板倉への真っ直ぐな気持ちを表現しているのかも?
そしてこの帯が時子の不倫にタキが気付くきっかけとなる。
直接不倫のシーンを見せることなく、見せる以上に艶っぽい想像させる表現でした。
***** 見た 映画 *****
8月29日 「ブリングリング BLING RING」DVD エマ・ワトソン主演、ソフィア・コッポラ監督
「しあわせの帰る場所」DVD ライアン・レイノルズ、ウィリアム・デフォー、ジュリア・ロバーツ
最優秀女優賞銀熊賞受賞です。
直木賞を受賞された中島京子さんの小説の映画化だそうです。
テレビで何度もCMが流れたので気にはなっていたのですが…やっとDVDにて鑑賞。
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小 さ い お う ち
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< ストーリー >
高齢で一人暮らしの布宮タキのもとを、親戚の大学生健史が時々訪れる。健史に勧められ自叙伝を
綴るタキ。タキが亡くなり自叙伝を託された健史は、タキが60年間抱えてきた秘密を知る。
昭和11年、山形から女中奉公のため上京したタキ。小説家の家の次に、玩具会社勤務の平井雅樹、
妻・時子と5歳になる息子の恭一の住む郊外のモダンな赤い屋根の家で女中として働くことになる。
ある日、雅樹の部下の板倉正治という青年が訪れ、時子と板倉は互いに思いを寄せるようになる。
日本は次第に戦争へと突き進み、板倉にも召集令状が届き…。
タキと時子
タイトルは「小さいおうち」ですが、この家は決して小さくありません。
戦争中、坂の上にあんなに目立つ赤い屋根の家があったら、空襲のターゲットになったんじゃない?
っと、本筋と違うところが気になりました。
晩年のタキと健史
健史が言うように、私たちが持つ戦争直前の陰鬱な雰囲気はこの家の様子からはあまり
感じられません。倍賞千恵子演じる年老いたタキは「うそじゃないよ」と当時のことを
振り返る。
板倉と時子
着物姿の松たか子さんの美しい若奥様ぶり。
でも…彼女が夫の部下板倉と恋愛関係になってゆく理由がよくわかりませんでした。
彼女の気持ちなど解さない鈍い夫とはいえ、幼い子どももいて、危険を犯してまで
どうして板倉に走るに至ったのか?そのあたりの描写が欲しかったです。
恋は盲目、理由なんてないんだよ~言われればそれまでですが、それなら、この人なら
そんな気持ちになるかも?と思えるような配役でないと…。ファンの方には申し訳ありませんが、
吉岡秀隆さんには、それにあの髪型ではそんなフェロモン感じないなぁ。
ここではやっぱり玉山鉄二さんとか、西嶋秀俊さんとか、金城武さんとか…個人的な好みで
すみません。あっ、板倉は徴兵検査で丙種合格、身体が弱い人でした。私が押す3人は
病弱って感じじゃないですね
吉岡さんは山田洋次監督作品の常連だからねぇ。
時子 息子の恭一 夫の平井
ちょっと中島京子さんの原作をググってみたら…設定が随分違うことが判明。
時子は再婚で前夫は事故死、恭一は前夫の子供で、今の夫平井とは問題があったような。
原作読まなきゃそのへんのあやはわからないですね。
ずっと心に秘めたタキの時子への想い。
自叙伝を読む健史が少しずつ解き明かしていくちょっとしたミステリー仕立てに最後まで
引っ張られました。
最後に探し当てた時子の息子・恭一を演じておられたのが米倉斉加年さんでした。
ご冥福をお祈りいたします。
本作の中で「一本どっこ」の帯が出てきます。
「一本どっこ」…チーターこと水前寺清子さんが歌っておられましたっけ。
ボロは着ぃてても 心は錦 どんな花より綺麗だぜぇ~意味も分からず歌ってました
「どっこ」は「独鈷」と書くんですね。両端が尖った棒状の密教法具のことで、雑念を打ち砕くもの、
また独鈷形の模様を連ねて一筋織り出した博多織、またはその帯を指すそうです。
この帯を締めて板倉の下宿に行く時子。板倉への真っ直ぐな気持ちを表現しているのかも?
そしてこの帯が時子の不倫にタキが気付くきっかけとなる。
直接不倫のシーンを見せることなく、見せる以上に艶っぽい想像させる表現でした。
***** 見た 映画 *****
8月29日 「ブリングリング BLING RING」DVD エマ・ワトソン主演、ソフィア・コッポラ監督
「しあわせの帰る場所」DVD ライアン・レイノルズ、ウィリアム・デフォー、ジュリア・ロバーツ