ヨン様で一世を風靡したのは「冬のソナタ」。
本作は1978年のスウェーデンの映画「秋のソナタ」です。
こちらは恋愛映画ではなく、積年に亘るの母と娘の葛藤をぶちまけるバトルドラマです。
1978年ゴールデン・グローブ賞外国語映画賞受賞です。
イングリッド・バーグマンの最後の出演作です。
撮影中に癌を患っていたそうで、公開の4年後1982年8月67歳で亡くなりました。
友人のTさんにDVDをお借りし鑑賞。
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秋 の ソ ナ タ
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< ストーリー >
ノルウェー北部の田園地方。牧師館で暮らしているエヴァとヴィクトールは年が離れた夫婦。
幼い息子を事故で亡くした悲しい過去があるが、病気の妹を引き取り静かで穏やかな生活を送っている。
ある日、エヴァはピアニストとして世界を飛び回り華やかな生活を送ってきた母シャルロッテを
牧師館に招く。
7年ぶりの再会に、エヴァはある複雑な思い抱きつつ、母を迎い入れていた。
バーグマン演じるこのお母さんは強烈です。
国際的に著名なピアニスト。常に自分が第一。
奔放な恋に生き、幼い娘を置いて駆け落ち。
スランプに陥ると、一転。やたら娘に干渉し、才能にケチをつける。
病気を患うもう一人の娘は「見るのが辛い」と育児放棄。
こんなお母さんに育てられたら・・・ 娘は辛かろうねぇ。
バーグマンの実人生にかなり被るシチュエーションということで、
撮影中ベルイマン監督と激しいぶつかり合いがあったとか。
映画の中で、後ろめたいものを感じつつ才能ある者には犠牲があっても仕方がないという
傲慢な母親役を演じながら、自分自身が直接批判されているような、演技と現実が交錯するような
複雑な思いにとらわれたのではないでしょうか。仕事とはいえ、辛かったでしょうね。
迫真の演技?なのか、それとも?
この役を彼女に振ったベルイマン、流石というか、お人が悪い。
リヴ・ウルマン演じる娘は、母に対し音楽的な才能という点で非常にコンプレックスを持っている。
強い母のもと、自分に自信が持てず、すぐに批判されることに怯えてきた。
そして7年ぶりに覚悟を持って母を迎え世話をやくうち、感情の爆発を抑えられなくなる。
おどおどしながら、心の奥にしまいこんできた思いを激しくぶつける娘。
大人しく従順だった娘から、突然激しくなじられたじろぐ母。
その情景は、母親の方が駄々っ子のようで、娘の方が精神的に大人だなぁと感じました。
親子って、母娘って・・・重い。
自分が成しえなかった夢を娘に託し、おんぶオバケとなって娘に纏わりつく母もいれば、
スーパーウーマンの母が娘を押さえつけ踏み台にするケースもあるんですねぇ。
何れにせよ「共依存」はお互いを縛り、病みますね。
ナタリー・ポートマンがアカデミー賞受賞した「ブラック・スワン」を思い出しました。
あちらはバレエ界という特殊な世界の競争を絡めて母娘の葛藤が隠れ気味で、娘が潰れてしまいましたが、本作は母と娘の真っ向対決で、よりリアルです。
西洋では「父と息子の葛藤」が多いと思っていたのですが、「母と娘」も激しいね。
先日、銀座テアトルシネマに行った際、近日公開映画のチラシを見ていたら、
何と!「イングリッド・バーグマン没後30年」企画で、本作が12月8日から渋谷のユーロスペースで
上映されることを知りました。
なんという偶然!
本作は1978年のスウェーデンの映画「秋のソナタ」です。
こちらは恋愛映画ではなく、積年に亘るの母と娘の葛藤をぶちまけるバトルドラマです。
1978年ゴールデン・グローブ賞外国語映画賞受賞です。
イングリッド・バーグマンの最後の出演作です。
撮影中に癌を患っていたそうで、公開の4年後1982年8月67歳で亡くなりました。
友人のTさんにDVDをお借りし鑑賞。
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秋 の ソ ナ タ
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< ストーリー >
ノルウェー北部の田園地方。牧師館で暮らしているエヴァとヴィクトールは年が離れた夫婦。
幼い息子を事故で亡くした悲しい過去があるが、病気の妹を引き取り静かで穏やかな生活を送っている。
ある日、エヴァはピアニストとして世界を飛び回り華やかな生活を送ってきた母シャルロッテを
牧師館に招く。
7年ぶりの再会に、エヴァはある複雑な思い抱きつつ、母を迎い入れていた。
バーグマン演じるこのお母さんは強烈です。
国際的に著名なピアニスト。常に自分が第一。
奔放な恋に生き、幼い娘を置いて駆け落ち。
スランプに陥ると、一転。やたら娘に干渉し、才能にケチをつける。
病気を患うもう一人の娘は「見るのが辛い」と育児放棄。
こんなお母さんに育てられたら・・・ 娘は辛かろうねぇ。
バーグマンの実人生にかなり被るシチュエーションということで、
撮影中ベルイマン監督と激しいぶつかり合いがあったとか。
映画の中で、後ろめたいものを感じつつ才能ある者には犠牲があっても仕方がないという
傲慢な母親役を演じながら、自分自身が直接批判されているような、演技と現実が交錯するような
複雑な思いにとらわれたのではないでしょうか。仕事とはいえ、辛かったでしょうね。
迫真の演技?なのか、それとも?
この役を彼女に振ったベルイマン、流石というか、お人が悪い。
リヴ・ウルマン演じる娘は、母に対し音楽的な才能という点で非常にコンプレックスを持っている。
強い母のもと、自分に自信が持てず、すぐに批判されることに怯えてきた。
そして7年ぶりに覚悟を持って母を迎え世話をやくうち、感情の爆発を抑えられなくなる。
おどおどしながら、心の奥にしまいこんできた思いを激しくぶつける娘。
大人しく従順だった娘から、突然激しくなじられたじろぐ母。
その情景は、母親の方が駄々っ子のようで、娘の方が精神的に大人だなぁと感じました。
親子って、母娘って・・・重い。
自分が成しえなかった夢を娘に託し、おんぶオバケとなって娘に纏わりつく母もいれば、
スーパーウーマンの母が娘を押さえつけ踏み台にするケースもあるんですねぇ。
何れにせよ「共依存」はお互いを縛り、病みますね。
ナタリー・ポートマンがアカデミー賞受賞した「ブラック・スワン」を思い出しました。
あちらはバレエ界という特殊な世界の競争を絡めて母娘の葛藤が隠れ気味で、娘が潰れてしまいましたが、本作は母と娘の真っ向対決で、よりリアルです。
西洋では「父と息子の葛藤」が多いと思っていたのですが、「母と娘」も激しいね。
先日、銀座テアトルシネマに行った際、近日公開映画のチラシを見ていたら、
何と!「イングリッド・バーグマン没後30年」企画で、本作が12月8日から渋谷のユーロスペースで
上映されることを知りました。
なんという偶然!