映画の話でコーヒーブレイク

映画の話を中心に、TVドラマや旅行の話などを綴ります

マネー・モンスター

2016-06-23 | 映画 ま行
今週はちょっと余裕ができたので、「帰ってきたヒトラー」と「マネー・モンスター」を見てきました。
どちらも非常に見ごたえがあり、最後まで目が離せませんでした。
たまたま選んだ2本だったのですが、
片やドイツを舞台に政治を、もう一方はアメリカを舞台に金融をテーマにしているにもかかわらず、
共にテレビ業界を中心に、ネットでつながる普通の人々、観客として映画を見ている私たちに
「これでいいのか?」と迫る強いメッセージを感じました。
(次回「帰ってきたヒトラー」をアップするつもりです)

現在進行中のEU残留・離脱をかけた国民投票の開票結果は明日午後にははっきりするようですが、
その裏では残留・離脱のどちらかに賭け通貨や株の大型売買が繰り広げられ、巨額のマネーが
動いているんでしょうね。
読みが当たればデカいけれど、外れたら…お金は「モンスター」ですねぇ~。

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            マ ネ ー ・ モ ン ス タ ー

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  < ストーリー >
司会者リーのお遊びトークと企業情報で人気の経済エンタメ番組「マネー・モンスター」。
デリバリーを装った男が生放送中のスタジオに乱入。拳銃を手にリーを人質にとり番組をジャック
したのだ。「銀行に預けるよりかたい」というリーお勧め、躍進するIBIS社の株に全財産を
つぎ込んだが、突如の暴落ですべてを失ったと言う。テレビを通じ何が起こったのか説明を求める
犯人カイル、リーと番組ディレクターのパティは世界中の視聴者が見守る中、情報を集め
暴落の裏にあるからくりに迫っていく。
        
          番組の司会者リーを演じるのはジョージ・クルーニー
 
本作の監督は女優のジョディー・フォスター。
すっかりマネーゲームと化した金融投資の悲劇を見ごたえあるエンタメに仕立てた手腕は流石です。

金融商品を購入するときは「リスクがありますよ~」「自分の判断で購入していますよね?」
「余裕資金ですね?」とか念押しされますものね。
全財産をすった犯人カイルの側に立てば気の毒というしかないですが、暴落前に株価がグングン
上昇していた時は「俺って才能あるかも?って有頂天だったんじゃないのか」という一言、
厳しいけれど納得の台詞です。
 
   番組のディレクター、パティを演じるのはジュリア・ロバーツ。てきぱきした指示が
           
番組ディレクターのパティが暴落の原因を探る中で、
IBIS社のアルゴリズムを作った韓国人のプログラマーやアイスランドのハッカーを動員し
監視カメラの映像や情報を集める緊迫のシーンは凄いと同時に怖さを感じました。

そして、ことの顛末をいろんな場所のテレビで固唾をのんで見守る人たち。
煽る者、興味本位で現場に近づく者、SNSに情報を流す者、などなど。
でも事件が一段落すると、何事もなかったように、またサッカーボードゲームに戻ったシーンや、
マネーゲームの黒幕のぶざまな姿を加工して動画を続々とYoutubeにアップするのは
苦笑いというか、動画アップはやりそうだからねぇ。
         
               IBIS社のCEOと広報担当coo 
そんな中、ライブ中継を必死に続けるリーとパティ、映像を撮り続けたカメラマンの絆、
リーと犯人との間に生まれた感情の変化に対し、「金を儲けて何が悪い」と悪びれることなく
言い放つIBIS社のCEOの姿と犯人の結末に、言いしれない虚しさを覚えました。

ちょっと寝不足気味だったのですが、どういう終わり方なのか?
展開の面白さに2時間弱見入ってしまいました。

   
  ***** 見た 映画 *****

 6月22日 「帰ってきたヒトラー」@TOHOシネマズ川崎

 6月23日 「マネー・モンスター」@TOHOシネマズ海老名


これが私の人生設計  SCUSATE SE ESISTO! (DO YOU SEE ME?)

2016-06-22 | 映画 か行
イタリア、ローマ市長に初めて37歳の女性が当選!トリノでも女性市長誕生!のニュースに、
ちょっと前に見た本作が書きかけであったことを思い出しました。
本作によると、コメディ要素を差し引いても、イタリアの男尊女卑は日本よりも酷い。
女性のみならず、男性の就職もままならないようで、全体の失業率は12%弱、
若者の失業率にいたっては37%!(昨年最高時は脅威の42%)で海外に出る若者が多いようです。
   (トレイディング エコノミクス調べ)
そんな中、女性の市長誕生は画期的と言えるのではないでしょうか。
ビルジニア・ラッジ新市長はEU懐疑派「五つ星運動」に所属だそうで、いよいよ今週23日に迫った
英国のEU残留・離脱を問う国民投票に何らかの影響はあるのでしょうか?
英国のみならずイタリアやスペインでも60%を超える人達が反EUって…EU大丈夫なの?
(ギリシャにいたっては反EUが9割って…まぁ納得)

本作は海外で活躍後望郷の念断ち難く、イタリアに帰国したものの男性優位社会で孤軍奮闘する
女性建築家描く、実話に基づくコメディーです。
やっぱりイタリア映画は、面白い!楽しい!元気が出るわぁ~!

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        こ れ が 私  人 生 設 計

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 < ストーリー >
世界各地で建築家としてキャリアを積みロンドンで順風満帆の生活を送るセレーナ。
ある日ふと里心がつき、故郷イタリアへ帰ることにする。しかしイタリアの建築業界は
男性優位でろくな仕事につけず、レストランのウエイトレスを掛け持ちすることに。
レストランのイケメンオーナーのフランチェスコに恋心を抱くが、彼はゲイ。
ふたりは友情で結ばれる。そんなとき、公営住宅のリフォーム案の公募を知ったセレーナは
満を持して応募するが…。

フランチェスコを演じるラウル・ボヴァのイケメンぶりには目を見張ります!
絵にかいたような、超イケメン!どこかで見たような…
「向かいの窓」「トスカーナの休日」に出演していたイケメンさんです。
何回「イケメン」言うねんとおしかりを受けそうですが、こんな正統派イケメンなかなか
いませんよ。セレーナがウットリするのもむべなるかな。
   
             残念ながらフランチェスコはゲイという設定。 ↓このセレーナの厳しい表情。
                                 
しかし、イタリアってこんなに男性優位の社会なんですか?
若者の失業率が40%前後と知れば、就活の大変さがうかがわれます。
公営住宅のリノベーションコンペのポスターを見て、住民に聞き取りをして挑戦するセレーナ。
最終候補にのこったものの女性というだけで却下されそうになり咄嗟についた嘘。
フランチェスコを建築家に仕立て、自分は彼のアシスタントとしてプロジェクトを
乗り切ろうとする過程で、ドキドキハラハラ。
                                           フランチェスコは日本に出張中でネットで会議に出席するということにするが…

男性優位の社会を皮肉りつつ、マンマには逆らえないイタリアの温かさと、
立場の弱い人たちに寄り添う優しさ、それらを笑いで包むバランスがとてもいいんです。
スカッとするエンディングに見ているこっちまで元気になれる映画です。
        
            アシスタントに甘んじてきた優秀な秘書もセレーナに影響されて…

ローマ市長に女性が就任ってことはイタリア社会の変化の兆しでしょうか?




デッドプール

2016-06-21 | 映画 た行
なかなか映画館に足を運ぶ余裕のないこの頃。
久しぶりに足を運びブログ更新というのにこの映画って…いかがなもんだと思いつつ。

ファンというわけではないのですが、なんだか気になるライアン・レイノルズ。
2010年「ピープル」誌が選ぶ「最もセクシーな男」に選ばれたとはいえ、
日本での知名度は低め(ですよね)。(ファンの方、ごめんなさい)
イケメン俳優というよりは、私生活の方で注目を浴びているような。
というのも、あのスカーレット・ヨハンソンの元夫。そして現在はブレイク・ライブリーの夫です。
               
        元妻            現妻   二人とも、美形で売れっ子さんです。

しか~し、ライアンはなかなかの役者だと私は密かに思っています。
年上女性上司に振り回されるヘタレの年下男を演じたかと思えば「あなたは私の婿になる」、
緑のタイツに身を包んだヒーロー「グリーン・ランタン」(これでライブリーと共演ですね)で大コケ。
その後、デンゼル・ワシントンと共演の「デンジャラス・ラン」、
ヘレン・ミレンと共演の「黄金のアディーレ」で、
自信なさげでなんとも頼りない若造が、後半追い込まれ、シマッタ~じゃなくてキリっと締まった表情に
見事に変貌!大きな成長を遂げました。
その表情や立ち振る舞いの説得力ある変化に「やるじゃないか~」っと魅せられたのでした。
そんなわけで、本作は巷の評価も高かったので鑑賞してきました。

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          デ ッ ド ・ プ ー ル
  
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  < ストーリー >
ウェイド・ウィルソンは、特殊部隊の元傭兵。今は小悪党を脅してヒーローを気取って
金を稼いでいる。恋人ヴァネッサとの結婚も決め幸せの絶頂の中、末期ガンを宣告される。
そんな時、ある組織に勧誘され、ガン治療と引き換えに人体実験を受け不死身の体になるが
無残な顔になりマスクをかぶって組織に挑む。

   
                                   中身はライアン・レイノルズ 
<ストーリー>を読むと、「アイアンマン」のようなヒーローをイメージしてしまいそうですが、
全く違うテイストです。
マーヴェルコミックを読んでいないのでそもそも「デッド・プール」がどんなキャラなのか?
全く知らずに見たので、思い入れも嫌悪もなくニュートラルな姿勢で見たのですが…
ヒーローものとしては予想外、おバカ映画・ヒーロー好きのアメリカ人には大好物じゃなかろうか?
R指定のダークなトーンのアメコミで、シリアスなんだかお笑いなんだか?
                               
レイノルズが端正な顔に不釣り合いな筋肉隆々のマッチョな姿で、バイオレンスとアクションてんこ盛り。
時に高田純次のごとく笑いを取り、観客に話しかける。
ヒーローもの再挑戦で二枚目をかなぐり捨て、兎にも角にもキレッキレ~です。
これからも、ライアン・レイノルズ注目していきます。

敵役フランシスの側近のゴツイ女性、どこかで見たような…っと思ったら「エージェント・マロリー」の
ジーナ・カラーロ。
「エージェント…」の時よりも二回りくらいゴツくなってる!
       
                         恋人役のモリーナ・バッカリンが美人です。       

デッド・プールを更生させ「X-メン」に引き入れようとする鋼鉄ミュータントのコロッサスと
坊主頭のかわいいミュータント、メガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッド。
             
新しいキャラが次々出てきて何が何だか。
デッド・プールは「X-メン」系、アントマンは「アヴェンジャーズ」系…ですね?
もうゴチャゴチャです。
どちらかと聞かれたら「アントマン」が好き~。




 ***** 見た 映画 *****

 6月 1日 「素敵なサプライズ ブリュッセルの奇妙な代理店」@ヒューマントラスト有楽町

 6月 8日 「デッドプール」@TOHOシネマズ海老名 

 6月13日 「ディセンダント」DVD ディズニーのヴィランズ(悪人)の子供たちの物語

 6月15日 「I LOVE スヌーピー」DVD

 6月19日 「Re:LIFE ~リライフ~」DVD ヒュー・グラント主演

 6月20日 「IMAGINE」DVD ポルトガルのリスボンの盲学校を舞台にした物語