映画の話でコーヒーブレイク

映画の話を中心に、TVドラマや旅行の話などを綴ります

気持ちを共有するためには・・・

2011-03-27 | その他
計画停電が始まって2週間が過ぎました。
1週目は仕事もキャンセルになり、停電の予定に合わせて買い物に行ったり家事をしたり。
被災地の方々に比べれば・・・私たちに今すぐできるのは節電と停電との思いと
東京電力供給地域では(東京23区を除く)みんな頑張っているんだとの連帯感で
翌日の停電予定を確認し、ちんたらすることなくテキパキ行動、宵っ張りの私ですが早寝に努めました。

2週目、仕事を再開しそこで耳にしたのは・・・
意外にも停電にならず電力供給を受けている家庭が結構あるということと、
不平等だとそのことに怒りを抱いている方がいることでした。
そして「ラッキー」というか近隣に救急病院や官公庁、駅、火葬場など停電できない施設があることで
停電を経験していない方たちと停電に取り組んでいる方たちの間に、気持ちの上での温度差のようなものを感じました。

そして今週末の土曜・日曜、全グループで停電回避の報を受け、時間を気にして過ごさなくていいんだ~
と思った途端、ほっとしたというか自分の気持ちが緩んだの感じました。
勿論、節電には努めていますが・・・停電ありの平日とは明らかに気持ちの上で違いがあったのです。
それは、停電あり組となし組の温度差を私の中で実感したということなのでした。

日々テレビで流される「みんなでやれば大きな力に」や「日本に力を信じてる」「日本の強さは団結力」
などACのコマーシャルの言葉。
地震・津波・原発事故が一度に起きたというとんでもない危機に直面するいま、
1日3時間、場合によっては日に2回の停電を選択の余地なく受け入れることで、
少しは復興の役に立てるかもしれないということや、今まで必要以上に恵まれた環境だったということを
実感できる気がします。

トイレットペーパーや納豆、ガソリン・灯油の不足が解消され、徐々に元の生活に戻りつつある中、
大きな力を生むためには、痛みを共有し、被災地以外の人たちも何らかのがまんをするということが必要なのではないでしょうか?

「がんばって下さい」でなく「共にがんばりましょう」というためにも・・・。


*これはあくまで一般家庭での話です。
商業施設や工場など、数時間とはいえ停電は死活問題です。
復興を支える為にも、二次災害等を起こさないよう経済をまわしていく必要があると思います。


ブラック・サンデー  1977

2011-03-25 | 映画 は行
地震以来映画を見ていないので、その前に見て書きかけだった作品を思い出しつつカキコです。
そういえば・・・この映画を鑑賞中に地震がありました。(3月7日午前で結構長く揺れました)
今思えば、今回の東日本大地震(この名前がついたんですね)の前触れだったのかも?しれません。
映画館の暗がりで地震がきたら・・・と思うと、ちょっと一人で映画館に行くのが怖いなぁ~。
いつになく弱気です

ずっと落ち着かない毎日で映画について書く気にならなかったのですが、
ぼちぼち元の生活を取リ戻さなくてはねぇ~という気持ちになってきました。
節電・停電を日常のこととしつつ、元の生活に戻すことが私たちにできることかなぁと考えています。



TOHOシネマズで開催中の「午前十時の映画祭」で日本未公開の「ブラック・サンデー」を見ました。
主演は今は亡きロバート・ショー、「スティング」でポール・ニューマンとレッドフォードに
すっかり騙されるギャングのボス役の俳優さんといえばわかるでしょうか?


  ******************

         ブラック・サンデー

  *****************

 < ストーリー >
ベトナム戦争で捕虜となったマイケル・ランダー(ブルース・ダーン)は精神的なダメージに加え
妻の裏切りと帰国後の祖国の対応に激しい怒りを抱いている。
そんなランダーを利用しようと、アラブゲリラ組織「黒い九月」の女闘士ダリアが近付く。
アメリカ最大のイベント、スーパーボウルのスタジアムにTV中継用の飛行船で乗りつけ
プラスチック爆弾で数万の観客を殺す計画を着々と進める二人。
一方、イスラエルのカバコフ少佐(ロバート・ショウ)はアメリカ国内でのテロ活動を察知し、
FBIと共に二人を追い詰めてゆく。果たしてテロ計画は成功するのか?はたまた・・・?


全く古さを感じません。
原作はトマス・ハリスって・・・?
あっらぁ~、「羊たちの沈黙」をはじめとするハンニバル・レクターシリーズの原作者さんなんですね。

パレスチナゲリラによるスーパーボール会場への飛行船によるテロという斬新なアイデアで、
1975年に執筆し、ベストセラーになった作品が原作です。
日本では公開直前に中止に追い込まれたって・・・何故?と思いつつ鑑賞。
なるほど、テロリストに便宜を図る船が日本船籍だったり、日本人が加担したという展開が問題だったのか?
はたまた、日本赤軍が1970年代から80年にかけてパレスチナで活動していたことが問題だったのか?


冒頭、登場人物のつながりがよくわからなかったのですが、徐々に「そういうこと~」っと
つながっていきます。
ベトナム戦争で拷問を受けPTSDを抱え、家族に見捨てられ社会に適応できなくなった怒りと
絶望から、多くの人を巻き込んで自殺を試みる戦争犠牲者ともいうべき帰還兵パイロットマイケル。
家族を殺されテロリストグループ「ブラック・セプテンバー」で活躍するパレスチナ人女性ダリアは、
そんなマイケルを利用しパレスチナの苦しみに世界の目を向けるべくとんでもないことを計画する。
いくら惨状を訴えたいといって・・・罪もない人を巻き添えにするのはいかんでしょう。
一方、イスラエル特務局モサドの局員カバコフはFBIのコーリーと企てを阻止しようと奔走し、
手に汗握るクライマックスへ。

スーパーボールのカードは、ダラス カーボーイズピッツバーグ スティーラーズ。
最後のスタジアムでのシーンはすべてエキストラなんでしょうか?
当時はCGなんてないし・・・。
迫力のパニックシーンです・・・この時期、ちょっと不謹慎な表現かな?


1970年代って「オデッサ・ファイル」「マラソン・マン」「ジャッカルの日」などなど、
政治色の強い記憶に残るサスペンス映画が多いですね。



言葉少なに女闘士ダリアを演じているのは懐かしのマルト・ケラー。
えぇー!「ヒア・アフター」に出演していらしたの・・・気付かんかった。




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停電・・・

2011-03-24 | その他
計画停電第1グループ所属です。
計画停電も2週目に入り対策に慣れてはきました。
巷では・・・グループ分けされていても停電にならない地域や、
東京都内のように最初から停電にならない地域(足立区と荒川区のみ停電あり?)などに対し
不公平との不満が大きくなりつつあるとか。

本日は第1グループのみ18:20~22:00まで停電しますとのこと。
う~
何で第1だけ?それもこの時間帯
しか~し、已む無しっと、てきぱき仕事を片付けて、6時台に夕食終了ー!
間に合ったとばかりにキャンドルに灯をつけて待機。
19時きっかりに停電。

夜にキャンドルだけって・・・パソコンは勿論、本も暗くて読めません
わんこも、「あれ?何だか・・・変」とばかりに落ち着きなく、部屋をうろうろ。
なだめつつ、携帯で溜まったツイッターを読んでいました(バッテリー残量が危険区域に)

やっと20:00。
暗いし、音がないと(NHKラジオは小さい音でオン)「なんだか眠いよ・・・」と
「フランダースの犬」のネロ状態。 ネロ?(笑)

ちょっとトイレへ・・・?何故外が明るいの?
?玄関から外へ・・・マンションの廊下に電気が  点いてる??
まだ20:40だよ?

わたくし、停電時はブレーカーを落とすようにしています。
停電終了で一気に通電すると良くないと聞き、元のブレーカー、個別のブレーカーも落とし
わんこを抱いて毛布を被って、律儀に待っておりました。

終ってるやんかーーー!
いつ終ってたのー?
それはそれで嬉しいんですが、ちょっと一報して欲しかったなぁ・・・
NHKラジオでは言ってたの?? うとうと舟漕いでたから・・・? 聞き逃した?
ブレーカーまで落としてたから?気付かなかったー。
そこまでしなくてよかったのか 翻弄されてます。

思わず愚痴ってしまいました
でも停電が始まってから、時間に合わせてテキパキと効率よく動いている気がします。


明日の停電はどうなるんだろう? ふぅ~。

       
         電気が点いてから再度パチリ
     長年インテリアでしかなかったランプが活躍中~
 


何とか復帰です。

2011-03-22 | その他
何とかネットにつながるようになりました
といっても、万全というわけではありません。

Yahoo BBのADSLだったのですが、どうも長年使ってきたモデムが原因?だったようです。

ヤマダ電機にかけこみましたが、地震の影響でモデムの取替えでも時間がかかるとか
前々から時々回線が切れることがあったので、この際光通信に変えることにしました。

ところが・・・地震の影響でNTTの工事がいつになるかわかりませんって・・・。えぇー?!
早くてもひと月はかかるとのこと 

結局、すぐに使えるってことで、光通信までの間ソフトバンクのポケットwifiで凌ぐことにしました。
ありがとう、wifi君
           
つながってる~!!!
小さいけれど・・・できる子です。
ちょっと遅いけれど・・・文句は言えません。
ネットにつながっただけで、ありがたいです。

今まで当然だと思っていたことが如何にありがたいことだったかをひしひしと感じる毎日。

深く感謝。









げっ! ネットが・・・?!

2011-03-21 | その他
と、突然、昨日の夕方から、何の前触れもなく・・・
パソコンがネットにつながらなくなりました!(◎_◎;)(泣)
どういうこと?
なんでまた、こんな時に(>_<)
いろいろ試してみましたが、うんともすんとも。
あちゃー、まいった。
早急に何とか頑張ります(T_T)

始めてiphoneからの投稿です。
最低限必要な情報は何とかiphoneから取れるけど。

_| ̄|○(泣)

計画停電

2011-03-17 | その他
昨日から計画停電が始まりました。
我が家は第1グループです。

初日15日は・・・15:20~19:00。
実際は16時頃送電が止まりました。
まだ外は明るく、窓際で溜まった新聞を読みました。
次第に薄暗くなっていく中、昔々買ったまま一度も使わず飾りにしていたランプに火を点けました。
ボゥっとしたやわらかい灯。
家の中も、外も、とても静か~。
ランプの柔らかな光のなか、テレビの情報から離れ、静かな時間。
久しく忘れていた気がします。

停電って・・・子供の頃台風で経験して以来かなぁ~と思い出しながら
昔の人ってこういう生活だったんだなぁ~と思いを馳せました。


本日16日の停電は・・・12:20~16:00。
明るい時間だったので上着を着こんで、気になる原発の報道からしばし離れ、静かなひと時。

明日は、9:20~13:00と16:50~20:30の2回。
夜の停電は・・・、でも、避難所にいらしゃる32万人の方々のことを思えば、
そんなことは言っていられません。

普段、当たり前のように思っていることが如何にすごいことなのか噛み締めています。
スーパーで、ガソリンスタンドで、常に物があるって、ありがたいことやなぁ。


しかし、3月半ばというのに雪が降るかなぁ~。
明日はかなり寒くなるとか。
地震に津波、そのうえ雪・・・あまりの仕打ちやないですか?!
避難所にいる皆様に、暖かい食べ物、薬、毛布、必需品など、届けられることをお祈りします。


 * うれしいニュースを一つ *

自衛隊が救出した被災者の数、4日間で15,900名!だとか。 ご苦労様です。

地震!

2011-03-16 | その他
このような非常時に映画のブログを書いてよいものか・・・。
それ以上に、今はまだ映画を語る心の余裕がありません。

先週金曜日、14時過ぎ。私は有楽町におりました。
毎週金曜日の午前中は仕事なのですが、月に一度休みになります。
そこで金曜日がレディースデイの「シネスイッチ銀座」で16:30からの「神々と男たち」を見ようと
午前中に茅ヶ崎で別件を済ませ久しぶりに有楽町へ行き、遅い昼食を取るべく
イトシアプラザ2階のレストランでスパゲティを二口食べたところで地震に遭遇しました。
店の人の誘導でペンダントライトの下がった席を離れ、しばし様子を見たのですが、揺れは収まるどころか
激しさを増し、ガラスの扉が今にも割れそうなほどバンバン大きな音をたて揺れ続けました。
他のお客さんと共に荷物を持ってエスカレーターを駆け下り建物の外にでました。
駅前広場には多くの方が呆然と立ちつくし、東京交通会館の屋根にある避雷針(?)が大きく揺れるのを
指差す者、シャメする者、別のビルの上にあるクレーンの揺れを見つめる者、友人同士支えあう者などなど。

私はといえば・・・
どう行動するべきか妙に冷静に考えている自分と、「あわわわわ・・・」と驚きあわてる自分と
「何でこんな時にこんな遠い所まで来てしまったんやぁ?!」という後悔の入り混じった複雑な心境
でした。
とりあえず駅に行き様子を聞くと、駅構内から出るようにとの指示と電車は全線停止とのこと。
そうだった、レストランのお会計
それに腹ごしらえもしておかないと・・・っとレストランに戻り、味もよく判らないまま完食し、
お支払いをして外にでました。
日比谷方面に出てタクシーを拾おうとしたのですが・・・とても無理。
メールも電話も全く通じず、家族に連絡することもできず。
緊急車両のサイレンが心細さを加速します。
交差点で出会った方、ビルのベンチで隣り合わせた方たちとの会話が、唯一の慰めでした。

会社なら離れたビルでも連絡が取れるはずと思い、昨年まで家人が通っていたオフィスまで
歩き、やっと電話で話すことができました 
そこで4時間ほど待機、その後、車に便乗させていただき(とんでもない渋滞でした)合流、
家にたどり着いたのは翌朝の4時半でした。多くの方々のお世話になりました

もし渋谷や川崎に行っていたら・・・間違いなく帰宅困難者として途方にくれながらどこかで
一夜を明かし、携帯の電源が切れ、皆に心配をかけることになったでしょうね
当分、一人で遠出は怖くてできません。

家に残されていたうちのわんこは、あの日以来、余震で家が「ミシッ」というだけで吠え立て、
ゴミ出しに行こうとするだけで後追いをするようになりました。
よっぽど怖かったんだねぇ~。


東北、北関東の被害の状況が明らかになり、原発の事故が報道されるにつけ
地震多発国に住む私たちの生活の儚なさを実感。

被災されたみなさんにお見舞い申し上げるとともに、
救助・事故対策にあたっておられる方々の不眠不休の活動に心から感謝いたします。
96時間を経て救助された方がいたという報道に少し気持ちが明るくなりました。

私にできるのは節電・停電と募金、そして冷静に粛々と見守ることでしょうか。
他に何かできることはないでしょうか?

自然災害では誰を攻めることもできません。
The only thing we have to fear is fear itself. (F・ルーズベルト)
       恐れなければならないものは、恐れそのもの。
今は恐怖に駆られ誰かを、どこかを攻めるのではなく、励まし助け合う時だと思います。

毎日毎日どの局も、自然の恐ろしさと事故の危険を煽るような報道ばかり。
これを見続けると気が滅入ります。
明るい話題が欲しいなぁ。

「フードインク」と「ありあまるごちそう  WE FEED THE WORLD」

2011-03-09 | ドキュメンタリー
スーパーやコンビニに行くと、どこの店でも綺麗に陳列された食べ物が溢れています。
目当ての品物がないなんてこと・・・桃屋の「食べるラー油」くらいのもんです。
他のメーカーの製品は色々あるのに・・・、桃屋の今だ入荷せず。
無いとなると是非とも食してみたい!と思ってしまうのが人の常。
物が溢れるいま、なかなか手に入らないっていうのは戦略の一つかも?

 ************************

         フード・インク FOOD,INC.

      ありあまるごちそう WE FEED THE WORLD

  ************************

  

スーパーやコンビにでは、
 「一体どれくらいの量の食料が売れ残ってしまうのか?」
 「売れ残ったり消費期限の迫った食料品やお惣菜。廃棄処分になったらどこへ行くのか?」
なんて疑問が頭をよぎります。もったいないなぁ~。

私が子供の頃は、買い物籠を持って市場へいったものです。
そこは**屋さんという個人商店の集まるところで、量り売り。
きれいに処理され発泡スチロールのトレイにラップで包まれたりはしていませんでした。

そうこうするうちに、
スーパーマーケットができ、
インスタント食品が発売され、
マグドナルドを初めとするファーストフード店ができ、
冷凍食品、やフリーズドライ、
ファミーレストランやコンビニエンスストアがあちこちにオープン、
今や季節感は無くなり(旬がいつなのか?)通販やネットで家に居ながら各地の特産品をお取り寄せ、
足りない栄養素はサプリメントで補給。

食品を保存・加工する電化製品も画期的に良くなりました。
冷蔵庫に冷凍庫、電子レンジ、オーブン、炊飯器にIHなどなど、随分変わりました。

思えば、この40年ほどで、食をめぐる環境は驚くほど様変わりしました。

そして本作「フード・インク」と「ありあまるごちそう」では、もっと根本的な
食肉となる動物の飼育方法や加工過程・流通、また穀物・植物の大量生産・コストカットなど、
生産者と消費者が大きく乖離して見えなくなった驚くべき実体を淡々と見せてくれます。

           
フード・インク」はアメリカで起こっている、食の効率化・大量生産による低価格化、
それによって大企業の寡占が進み潰される零細農家やファーストフードに走るしかない消費者を描く。
「より早く、より大きく、より多く、より安く」を目標に、飼育される動物や遺伝子が組み換えられる穀物。
草でなくコーンで育てられる牛は胃に異常をきたし大腸菌O-157の発生の原因になっているとか。
20数年前、カリフォルニアでハイウェーを走ると牛がのんびり草を食み、藁の塊がポツリポツリと
並ぶのどかな風景が見られたけれど、数年前同じ道を走ったら牧草地がすっかり住宅地に変わっていて
驚きました。広大なアメリカでも宅地造成が広がっているのだと思いましたが、工業化された酪農で
牛ものんびり草を食むなんてことが許されなくなってきているのかも?

日本の食料自給率が約40%として危機が叫ばれる一方、食料輸出国であるアメリカの農業の未来も
かなり危ないです。 いや、そこから輸入している日本はますます危ない?
そんな中、従来の飼育を貫いている酪農家にも注目。 頑張ってもらいたいもんです。
     このおじさん、良いこと言います。

  
                            ウィーンで廃棄されるパン
一方「ありあまるごちそう」はヨーロッパの食事情です。
こちらは「なぜ世界から『飢え』はなくならないのか?」をテーマに、先進国で食料を廃棄する一方
10億人が飢えに苦しんでいるという偏りを産む問題点をヨーロッパと南米に取材し指摘しています。
「今や120億人を養える食糧を生産しながら毎日10万人もの人が餓死し10億人が栄養失調に
苦しんでいるというのは殺人ではないか?」と指摘する専門家の言葉に衝撃を受けました。
          

今まで食に関するドキュメンタリーやドラマを何本か見ました。
ファスト・フード・ネイション」「キング・コーン」「おいしいコーヒーの真実」「いのちの食べ方」などなど。
「キング・コーン」の「アメリカ人の体はトウモロコシでできている」はかなり衝撃的でした。
家畜の餌も、甘味料も、スーパーの袋も、キシリトールなどの歯磨きも、バイオエタノールも、
ぜ~んぶトウモロコシでできている 

いやぁ~、四の五の言うより、是非見ていただきたい。
食って・・・とんでもないことになってますよー。


そんな中、イタリアの高級ブランド「ブルガリ」がフランスの高級ブランド大手LVMHグループ(モエ・へネシー・ルイ・ヴィトン)傘下に入るというニュースが。
LVMHグループってあれもこれも有名ブランドを一杯傘下に収めてんのね?!
食に限らず、ファッションも銀行も車も・・・色んな物が、グローバル化によって合併・買収が進み、
巨大企業に飲み込まれていくんでしょうか?

いやいや、大きくなり過ぎたら・・・恐竜みたいなことになるかもよ?
多様性こそが進化の原動力であり、環境の変化に対する適応力をあたえるものであるらしいから、ね。




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 ***** 見た 映画 *****

 3月 6日 「アレクサンドリア」@109シネマズMM横浜 

 3月 9日 「ブラック・サンデー」@TOHOシネマズ海老名

英国王のスピーチ

2011-03-02 | 映画 あ行
日頃行かない日曜日に映画館へ足を運びました。
やっぱり日曜日の込み具合はスゴイですねぇ。
前もってネットで席を確保していたのですが、余裕を持って25分くらい前に到着した時には
「英国王のスピーチは満席です~」のアナウンス。
アカデミー賞有力作品の呼び声が高いとあって、関心も高いようです(鑑賞したのは発表の前日です)。
BBCテレビ「高慢と偏見」のMr.ダーシー以来コリン・ファースのファンである私も、
珍しく公開2日目に駆けつけることと相成りました。

アカデミー賞発表後のマスコミでの扱いが・・・
主演男優賞を獲得したというのに、「主演男優賞は『英国王のスピーチ』のコリン・ファースさん」
のみで、スピーチやインタビューとか放送されません
ケーブルTVのムービープラスでも司会のLiLicoさんが「じっくり受賞俳優について」と言いながら
話題は子役出身のナタリーとクリスチャン・ベールだけって・・・あんまりやないか~!?



                            

   英国王のスピーチ  The King's Speech

                        


 < ストーリー >
英国王ジョージ5世の次男ヨーク公アルバート王子は子供の頃からの吃音症だった。
ある日、オーストラリア出身の言語聴覚士ライオネル・ローグを紹介され、
彼のユニークな治療を受けることになる。
そんな中ジョージ5世が崩御し、兄のデイヴィッド王子が「エドワード8世」として国王に即位するが、
離婚歴のあるアメリカ人女性シンプソン夫人との結婚を望んだことで退位し、アルバート王子が
「ジョージ6世」として英国王位につくことになる。
1939年9月3日、イギリスはドイツに宣戦布告し第二次世界大戦が始まった。そして同日、ジョージ6世は
イギリス連邦に向けて全国民を鼓舞する渾身の演説を、緊急ラジオ生放送で行うこととなる。
果たして彼のスピーチは・・・。

ジョージ6世は1895年生まれ、1937年王位に付き、1952年肺癌で崩御、
在位はわずか15年だったのですね。
一方、王妃エリザベスは1900年生まれ、1923年ご結婚、夫を亡くして50年後
2002年101歳でお亡くなりました。映画の通り、夫を支え、国民の人気も高かったそうです。

ニューヨークタイムズによると、この映画の脚本化は80年代に始まり王妃エリザベスの許可を取った
ところ、「当時のことを思い出すといまだ胸が痛むので、私の生きている間はしないで欲しい」と
お断りになったとか。それで映画化は2002年まで延期されたとのこと。
クイーン」で、自分のお葬式の式次第をダイアナ妃に取られたとちょっとお怒りだった王太后です。

兄で王位継承権1位のエドワード8世の愛のために王位を捨てた「王冠を賭けた恋」のロマンス美談ばかりが先行し(実はそんなロマンチックなものではなかったというドキュメンタリー番組を見たような・・・)、
代わりに王位に付いたジョージ6世がどんな方だったのか全く知りませんでした。

突然転がり込んだ国王の座、ましてや吃音症を抱えどれほどの重圧だったことでしょう。
左利きの矯正やX脚の矯正、乳母による虐待(王室なのにどうしてそんなとんでもない乳母を付けたかねぇ)、
吃音をからかう兄、これを聞くだけで不憫で胸が痛くなります

            
冒頭、父王ジョージ5世の代理で行ったスピーチで失敗。
身分を隠して訪れた矯正専門家ローグの言葉「人前で話すのが苦手なら、職業を変えなさい」って
あんた・・・知らぬとはいえ、無茶言うなー。
専門家といえど矯正法なんて確立してなかった当時、あちこちの専門家の治療を試す夫妻。
病気になった時、信頼できる医者に出会うまであちこち探す過程や、この人っと信頼を築くまでって
本当に不安で辛いことですよね。
王の吃音が物理的な問題ではなく精神的な心の問題であると気付くローグ。
NHKのドキュメンタリーで第一次大戦後PTSD(心的外傷後ストレス障害)の研究が始まったというのを
見たことがありますが、まさにローグは戦争で心に問題を抱えた人たちを見たことから矯正専門家、
今で言う心理療法士になったわけですね。

ローグが毅然と対等な立場を堅持し、ユニークな治療で王の信頼を得てゆく過程、
そして懸命に夫を励まし支える王妃の姿に、次第に引き込まれ肩に力が入りました。
クライマックスのスピーチのシーンでは、エリザベス妃同様、手に汗握り、息をつめ、
スピーチが終ったときには王妃、側近とともにホッと笑みがこぼれ緊張が解き放たれた気がしました。
             
         ジョージ6世とエリザベス妃            ジョージ6世  Wikiより
子供の時に抱えたコンプレックスって、切ないなぁ。
下々の者にはうかがい知れませんが、やんごとない身分の方でも(だからこそ?)いろいろあるんやねぇ。

スピーチって、スラスラ淀みなくしゃべれるかどうかではなくて、
話す人の人格とか、伝えたい思い、気迫が言葉や映像を通して聞く人の心に届くんだと思います。


ローグがオーストラリア人だったってとこ、英国人の皆様の態度が時代を感じさせます。

BBCテレビ「高慢と偏見」以来コリン・ファースのファンとカミングアウトしましたが、
ローグの妻マートルを演じているのがなんと!「高慢と偏見」で主役エリザベス・ベネットを演じていた
ジェニファー・イーリーなんです。
なんだかうれし~い、でもエリザベスだらけですね。

コリン、これからも影ながら応援しているよ~



本作は英国ではR-15(後でR-12に引き下げ)、アメリカでもR指定(15歳未満は入場禁止)だとか。
訓練中にジョージ6世がいわゆる「不適切な言葉」を使っているから子供には見せられない
ってことなんでしょうが・・・本作は子供たちを励ます映画だと思うけれど、ね。


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 ***** 見た 映画 *****

 3月 1日「フード・インク」@横浜ジャック&ベティ

       「ありあまるごちそう WE FEED THE WORLD」@横浜ジャック&ベティ