Masayukiの独り言・・・

老いの手習い日記です。

オータムコンサートを聴く

2014-10-11 22:24:00 | Weblog

 以前習っていたカルチャーのY先生から、「生徒の発表会が10月11日(土)AOI音楽館で行うが、ゲストにテノール歌手の大澤一彰さんを招いているので聴きにきませんか」とメールが届いた。同じ誘いが4月にもあったが、その時も大澤一彰氏がゲストとして招かれていたが、母の病状がひどい時であり行けなかった。今回のメールは9月上旬に頂いたので、直ぐお礼と拝聴させていただくことを返信した。私はY先生の講座には一年ほど通ったが事情があり昨年9月末でやめた。辞める半月ほど前に東京紀尾井ホールで疋田正次郎氏の追悼演奏会が行われその門下生が演奏した。疋田正次郎氏は近代クラッシック音楽に果たした役割は非常に大きい人であった。

 その演奏会に30人近い門下生が歌った。その中には日本を代表する声楽家が集まっていたが、その中でY先生も門下生として歌った。その最期に歌ったのは大澤一彰氏で、そのスケールの大きさは群を抜いていた。リリークは声、声量、体格等、いま日本で活躍しているテナー歌手の中でも若手で最も優れたオペラ歌手だと思った。公演が終わった会場で、皆が大澤さんのところに集まった。私もそこにいたが、Y先生に大澤一彰さんを静岡に来てくれたらありがたいことを話した。その後Y先生の発表会に大澤さんがゲストとして来てくれることを知って驚いた。今回は4月に続き今年2回目の発表会にも来てくれた。これだけの名声がある声楽家を静岡で聴けることは奇跡のように思った。

 発表会は午後6時10分からで、少し前に会場に行くと受付にTさんがいた。彼は別のカルチャー講座で一緒であったが、その後Y先生の講座に入ったとのことであった。私は前から5列目の中央付近に座った。会場は8割ほどの人が集まったが、大部分は大澤一彰氏の歌を聴きに来たものと思う。舞台では、私と一緒に通った生徒も何人かが出ていたが、以前より上手くなっているように感じた。第一部、第二部は、生徒の独唱と合唱であり、その途中「旅愁」「小さな木の実」「さみしいカシの木」の合唱には大澤一彰氏も参加し生徒とコラボで歌った。第三部はY先生と大澤一彰のデュエット曲を歌い、最後は大澤一彰の独唱で「オー・ソレ・ミオ」「カタリ・カタリ」「禁じられた音楽」アンコールに応えてオペラのアリア「誰も寝てはならぬ」を歌った。

 彼の歌の全てに感動した。声はハイC♯・ハイCの高音をのびやかに、会場に響き渡った。私も何人かのテノール歌手を聞いたが、彼のように完全なテノール歌手は初めてのような気がした。そして彼の謙虚さにも魅かれた。Y先生の招きに快く来てくれたとは言え、国内外で活躍されている声楽家である。その彼がゲストとして来て、今歌を披露してくれた。これを見た会場の誰もが彼のファンになったと思う。そのスケールの大きさを改めて感じた。


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