アッパレじゃ!

大好物は舞台観劇♪ようござんすか?ようござんすね。”私見”バリバリ入りますっ!ネタばれアリアリ~。

2月文楽 御所桜堀川夜討 関取千両幟

2006年02月27日 | 文楽

”得チケ”でGETっ!
「端でもしゃ~ない」ところが!
9列目の下手サイドブロック中央より。HAPPY~♪
会場は8割の入り。アララ…。
第2部『曽根崎心中』絶好調だからですかね。
でも、「心中物2つ」で肩が凝って懲り懲り~。
そんなところへこれ!ええやないかいな~。

第1部 
『御所桜堀川夜討(ごしょざくらほりかわようち)』

弁慶上使の段

 「これには深き仔細のあること。サこれ見よ」

武蔵坊弁慶は、押肌脱いで下着の袂を見せた。
ナント、そこに現れ出でたるは真紅の大振袖!
しかも、頬を伝っているのは大粒の涙ではないか!
“豪放磊落”“泣かぬ大男”にいったい何があったのか―。

 親子は一世。夫婦は二世。主従は三世

主君源義経の妻は平家方の人間。
鎌倉に忠誠を誓う証として、その首を差し出さなければならない。

やむなく、年恰好が似ている初対面の娘を身替りに殺した弁慶。
しかしその娘は―。

真紅の大振袖だけが知っている弁慶一生に一度の恋

目が眩むほど鮮やかな赤。
心がパッと晴れやかになる弁慶の衣装を見ながら、
語られるのは残酷な物語。このギャップ!!

ド派手アフロヘアの弁慶~!(百日鬘って言うんちゃうん?)
『義賢最期』(お正月の大阪松竹座)もボーボー頭(かちかち山か)やったな。
人形やから、顔よりかなり大きめっ!

歩き方も豪~快っっ!
人形遣いの息が合ってないと、身体がバラバラになりそうっっ!

弁慶の足遣いを担当している吉田玉勢さん教えて下さ~い m(_ _)m

 Q あのドスンドスンした歩き方は、チームワークが普段より重要なのですか?

 A 弁慶の足は普通の足と違って長袴なんで、
   裾の中に”はねぎ”というものをつけています。
   はねぎを支える棒の先に紐があるのでそれを親指にかけて、
   足と一緒に遣うのでテクニックが必要なんです。

 Q 足もダ~ンと踏んでましたが、正式名称は?「足踏み」とか?(ベタやな~)

 A 弁慶の振りにもいろいろな型があって、
   型を際立たせるために足音をいれます。
   「出の足」「ツギ足」「棒足」「打ち込み」「六方」「ネジ」など
   沢山の振りがあります。
   すべて主遣いのサインで左、足が動くんです。
   三味線さんと合わす足拍子もあって、
   三味線の音と主遣いの頭(サイン)をよんでいいところを踏むんです。
   集中力が必要ですっっ。

 Q 居残り練習などしましたか?

 A ちゃんと稽古するのは初日前の舞台稽古2日間だけです。
   個人的に直接、稽古をお願いしたりする事はあります。

 Q 足に比べてツメはどう?めちゃめちゃ簡単?左遣いになるとツメは卒業?

 A 日頃の舞台で学んでいくんです。”芸は見て聞いて盗む”かな。
   ツメは一人で遣う軽い人形ですがとても大事なんです。
   役と一緒なので舞台の居所、首の動かし方、立ち歩き、など
   三人遣いの主遣いになるための基礎を学べる 
   とても重要な人形なんです。なので卒業はありません。

\(◎o◎)/\(◎o◎)/\(◎o◎)/
うひぁぁぁぁ~。聞いてビックリ玉手箱ぉぉぉぉ
あの足音は、「お客さん、寝たらあかんで!」という合図ではなかった!(当たり前じゃ~)


『関取千両幟(せきとりせんりょうのぼり)』

猪名川内より相撲場の段

身請け話にライバル出現っ。恩有る人が煮詰まってる~。
例の如く”金が足りない!”
こんな話ば~っかり観てるなぁ~。

この作品の初演から、18年前に作られた
『双葉蝶々曲輪日記』のエッセンス散らばってますー。

人気者の相撲取・猪名川!  
彼の恩有る人・礼三郎の恋のライバルは、なんと!
明日の対戦相手・鉄ヶ嶽を贔屓にしている九平太。
「譲ってくれ!」猪名川の言葉に鉄ヶ嶽は
「お前に恨みがある。殴らせろ!」
猪名川、忍の一文字!ボッコボコに打たれてまっせ~。
でも、これだけじゃ~アカンらしいっ。
「魚心あれば水心」
なぞなぞを残して鉄ヶ嶽は去ってった。
なんちゅうやっちゃ~、抹茶に紅茶~。

大夫5!対三味線5!でフィーリングカップル…。

悪役・鉄ヶ嶽を語る豊竹英大夫の柄が相撲取みたい!
舞台に出たらええのに~(出ぇへん出ぇへん)
男気バリバリの猪名川は、松香大夫
気合の入った声が1本気な性格出してんで。

己の面子を捨て、わざと試合に負ける決心をした猪名川
その時、妻・おとわも決心…。

三味線の鶴澤燕二郎 「櫓太鼓の曲弾き
舞台には浅葱幕。
みなさ~ん(ドンガバチョ風)右端の三味線に御注~目~!
バチを左手に持ち替えるっ。ホッ。
三味線を逆さにするっ。ヨッ。
ダンベルみたいに頭上に持ち上げる。トッ。
その間、ちゃ~んと弾いてはんのヨ~。

最初、ロックシンガー。ズ~ッと見てると曲芸師~!
昭和初期の浅草に早代わり~!おっとそれは勘違い~。

5分以上あったね!!
三味線にスポット当たったの見たん初めて~!!
あんなに変身できる楽器やって思ってもみぃへんかった!!
奥が深~い~。

こんな芸持ってるんやったら、もっと宣伝し~や!!
ドンヨリ~な心中物より、よっぽどオモロイやん!!

三味線芸に見惚れている間に、相撲終ったみたいやで!
ツメちゃん(ツメ人形)達が、わ~っと出てきて興奮してんでっ。

この場面は2通りの演出があって、
今回みたいに「木戸前」だけ。ってのと、
”土俵で相撲をとる”バージョンもあるんやて!(観たい~)

どっちが勝ったんや?
さばさばした顔で出てきたのは猪名川~!
200両の纏頭(はな・祝儀)のおかげで、
心置きなく勝負したんやって。もちろん白星ッ!

祝儀をやった人が誰あろ~、妻のおとわっ!
身を売った金や~!!
この心意気!男に負けへん!
相撲取の女将さんって、ちゃんこ作ってるだけちゃうな~。(当たり前じゃ~)

舞台に立つ人形が小さいから、小屋も小さい。
文楽の劇空間はほんまに小さい。
東京は554席。大阪は731席。
そこに充満する濃密な空気をたっぷり吸収~!まいどHAPPY~♪

三味線の鶴澤燕二郎が六世鶴澤燕三を襲名
4月 国立文楽劇場 5月 国立劇場
 『ひらがな盛衰記』
さっきの芸、また見せてくれんの?(せぇへんせぇへん)

                                
ルポレポはこちら  11日~26日 国立小劇場 

   第1部 「御所桜堀川夜討」 「関取千両幟」
   第2部 「小鍛冶」 「曽根崎心中
   第3部 「天網島時雨炬燵」    
  
      

おすすめ本はこちら
文楽に連れてって
文楽ざんまい」」「文楽のこころを語る」 
舞台宇宙の住人たち

こちらもどうぞ → 人形遣い 吉田玉勢

イラストつきでおもろい解説 → 大入り!文楽手帖


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