“みんなマジメで、ちょっと変!?”
ロシアの現代劇を観るチャンスなんてないよね。
だいたい、ロシアといえばチェーホフしか知らないし…。
だからワクワク♪
チラシのあらすじを読んでますますワクワク♪
2013年11月14日(木)
俳優座劇場 18:30開演 6列センター
もし、終電に乗り遅れたら…
作:アレクサンドル・ヴァムピーロフ
翻訳:宮澤俊一、五月女道子
演出:菊池准
出演:浅野雅博、小田伸泰、外山誠二、逢笠恵祐、岩崎正寛
若井なおみ、米倉紀之子、林 亜沙子、槙乃萌美、里村孝雄
ロシアだから寒いっっ!!
パブだかどこだかでナンパした女子にフラレた男子が2人、
寒空の下、ブルブル震えてる。
東京も11月なのに師走のように寒い毎日。
だからその寒さが判るわぁああ。
…本当のロシアの100分の1くらいの寒さだろうだけど。
終電にも乗り遅れて…ここはド田舎。
ホテルもなぁんにもありゃしない。
「このままだと凍え死ぬぞっ。俺らっ」
「あ、名前まだ聞いてなかったな」
って!そんな間柄だったんかいっ。
こんな2人がタッグを組んで、
どうにかこうにかアパートの1部屋に入り込み…。
咄嗟についた嘘にがんじがらめ!!
朝になって、何度か脱走を試みるんだけど…。
「何故、帰ってしまうんだ。息子よ」
お父さんにそう言われると足が止まっちゃう。
そうなんだよ。
真面目な医学生のブズイギンが、この家の息子に成りすまし…。
でも口火を切ったのは、遊び人風のシーリワ。
人の会話って、色んなものをくっつけていくと物語になるのね。
家の人たちのちょっとした言葉から、
父親が若い頃ある女性と…ってことが判ってね。
盗み聞きしたまんま喋ったら、コロっとこの家の3人が騙されちゃって。
父親は音楽家。
なんだけど実は楽団を何ヶ月も前にクビになってるの。
今はお葬式でクラリネットを吹いてるんだって。
アパートの入口で住人に「あんたの今度の仕事は気に入らない」
そう言われてたんだけど、なるほど…。
子供達には隠してるつもりなんだけど…。
娘のニーナは、後数日で新米パイロットと結婚してシベリアへ。
14年前に父親に愛想を尽かして離婚した母親の代わりに、
家の一切を取り仕切ってる、勝気な娘っこだ♪
息子のワーセンカは高校卒業を目前に、
ご近所の色っぽい女性にポ~っとのぼせちゃって。
10歳以上年上の裁判所に務めるキャリアウーマンだよ。
相手にされなくってむしゃくしゃして家出寸前。
なんだかこの家、皆の心が荒れてるみたいだ…。
そんな所へ、突然の”長男出現!”
離れ々になってる家族の心をひっつける接着剤になっちゃうかも。
ニーナはなんだか…。あら、やだ、エセお兄ちゃんもなんだか…。
キャハハ!一目惚れってやつだぁ♪
でもこのままじゃぁ成就しないじゃないかぁ。どうしよう…。
ワーセンカに急に優しくなったナターシャ。
お父さんから頼まれたんだもんね…。でもねぇ、そんなことしても…。
ワーセンカが映画のチケットを買いに走って行った、その直ぐ後に…。
遊び人のシーリワやってきて。アラ!アララ!
ナターシャとシーリワ急接近っ。
それをワーセンカが知っちゃってぇえ。また荒れてぇえええ。
もう!いつになったら2人はこの町から出て行けるの!
また1日が過ぎようとしてるわよっっ。
その夜、ニーナの婚約者がやってきて…スッチャカメッチャカ!!
空気を読まんかい!新米パイロット!!
寄宿舎の門限ばかり考えてる婚約者はサッサと帰っちゃうし…。
彼のお堅い所が、いつまでもフワフワ夢見てる父親と正反対。
だからこの人がイイ!って思ったんだよね。
でもそれは、ホントの愛じゃないのかも…。
ニーナの心が手に取るように判るわぁ。
だって、ブスイギンってステキだもん♪
お父さんの仕事のことがバレちゃって、家族がギクシャク…。
ニーナもワーセンカも出ていくなら…
「俺がこの家に来ます!」
え?ええぇえええ!!なんでそんなこと言うのよぉ。
息子じゃないのにぃブスイギンぅぅ。
でも、判る。とってもいい人なんだよね、お父さんがね。
実際、ブスイギンは父親の愛を知らずに育ったんだし…。
お父さんに抱擁される時の彼の姿にね…。ジ~ンぅ。
いや…でも…何もかもこのままじゃ上手くいかないわっ。
どうするの?どうなるの?
客席がヤキモキしてるところへ…
ワーセンカがナターシャの家に火を点けたってっぇええ!!
うぉぉおおお!!ボロボロになったナターシャとシーリワがっ。
キャハハ。
どこまでウソをつきまくる気なんだぁ。
どうやって終止符を打つ気なんだぁ。大変だぁ。
ハラハラしてたんだけどね、
言っちゃったよ!!!バラしちゃったよ!!!
こんな茶番に愛想が尽きたシーリワが、
去り際にグワァァア!ってぇぇぇ。
結局さぁ、ブスイギンって自分で行動を起こしてない…。
なんだか…。
ニーナも家に残って、ブスイギンが引っ越してくるって!
キャァアア!!
幕
ちょっとぉ、スッゴく丸く納まったよぉおお♪
心がフワァアっ♪と温まったぁああ♪
もっとインパクトの濃い役者で固めてもよかったのかもだけど、
このパステルカラーだからこそ、後からジンワリ心に効いてきたのかも♪
おもわず、受付で戯曲をゲット!!
ネットで買おっかなぁ、なんて思ったりもしたんだけど、
こういうのレア物だよね。もし売ってなかったらぁ。なんて思ってね。
こういう何気ない日常の一コマ。みたいな…。
何気なくないか。アハハ。
日本じゃぁ書いてくれる作家はいないのかしら…ねぇ。
原題は「長男」なんだけど、「もし、終電に乗り遅れたら…」
って題の方が好きだなぁ。しっくりくるよぉ♪
24日まで!レッツ!俳優座劇場!
なんだかロマン溢れるわ♪異国情緒満点的な♪
予告動画
俳優座劇場プロデュースNo.92
もし、終電に乗り遅れたら…
2013年11月14日(木)~24日(日)