福田の雑記帖

www.mfukuda.com 徒然日記の抜粋です。

午年を迎えてから6ヶ月も経った(3) 午年・馬について(2)馬とのホットな関係を示す言葉



2014年07月30日 19時31分36秒 | コラム、エッセイ
 近年は実生活の中では馬と触れる事は無くなったが、今でも各地域では神事や祭りの際に馬を欠く事は出来ない。盛岡の「ちゃぐちゃぐ馬っこ」は私にとっては懐かしい祭りで、馬が主役である。「南部曲がり屋」は馬は家族の一員であった事を示す住宅形式である。郷里の岩手では馬と人間が深く関わって生きていた。

 その他、ダービーが盛んであるが、精悍な馬の姿、疾走する姿は美しい。映画やTVの時代劇の中でも馬は重要である。遊園地の馬を見るたびに懐かしい思いがするが、老齢馬が多く痛ましい感じがする。

 人間の社会にとって馬が如何に大切であったか、今は知る人も少ないが、生活文化の中に名残が残っている。馬が関連している言葉はとても多い。
 ■絵馬:むかしは豊かな貴族達、大名等は神社に馬を奉納していた。馬は神の使いとされ神馬と言う言葉もある。かつての神社には馬小屋が在ったとされる。時代とともに馬から木に代わり、次いで木片になり、馬から他の絵柄に変化した。今は馬の面影も無いが、木札の名前が絵馬として残っている。

(近所のお堂に納められた絵馬。一週間前にお堂っこ祭りが行われ,多数の子供達が参加した。)
 ■御馳走:馳せるのは高速で走る事であり、馳走は馬で走り回る事である。馬に乗って走り回ってもてなしの準備を集めたので、もてなす料理を御馳走と言う様になった。美味しいものをしめす事もある。宅配便で届くのは御馳走とは言えないようである。
 ■引き出物:招待した客にかつては馬を贈り物にした。庭に引き出した馬を客に選ばせて贈り物にしたとされるが、その馬を引き出す風習が引き出物と言う言葉で残っている。
 ■はなむけ:むかし旅立ちの人を見送る時に旅の安全を願って目的の方向に馬の鼻を向ける風習があった。この鼻向けがはなむけと言う言葉として残ったもの。入学式などの時に歓迎の言葉として「はなむけの言葉」などと使われるが、相応しくない。卒業式なら間違いでない使い方と言う事になる(この項はラジオ深夜便1月20日4:05amを参考にした)。

 この様に馬が登場する言葉、熟語、教訓はとても多い。国語辞典等を参照にざっと並べてみた。
•馬子にも衣装 •馬車馬の様に働く •馬が合う •馬乗りになる •馬には乗ってみよ、人には添うてみよ •馬耳東風 •馬を水辺に連れて行くことは出来るが水を飲ませることは出来ない •じゃじゃ馬ならし •天高く馬肥ゆ •人を射るには先に馬を射よ •人間万事塞翁が馬 •尻馬に乗る •生き馬の目を抜く •馬並み •馬脚を現す •馬の耳に念仏 •人馬一体・・・・・・・。
コメント
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