福田の雑記帖

www.mfukuda.com 徒然日記の抜粋です。

参議院選2022(7) 選挙の視点論点(4) 人口問題(2) 

2022年06月30日 04時09分13秒 | 政治・経済 国際関係
 欧州の主要国よりも婚外子が極端に少ない日本は、結婚件数がそのまま出生数の指標になる。COVID-19の影響は特に若い世代の結婚件数に表れた。物理的な出会いの減少がある。在宅勤務やオンライン授業が定着するなら対面の機会は奪われる。
  2021年は約51万4200組。これは100万組を超えていた1970年代前半の半数に満たない。

  だから、今年の出生数は80万人割れになるだろう。
 日本が出生数増加を実現させるには、経済の復調と、家族形成への若い世代の意欲回復が鍵を握る。家族規範の希薄化が著しい日本では、家族はもつべきもの、家制度は存続させるものと考える家族規範が弱い。日本の若者は結婚・出産に前向きになるだろうか??

 この半世紀に晩婚化・未婚化のが進んだが、遠因には経済の停滞があった。
 さらに大きな要因は、女性の多くが稼ぐ力をつけ、夫に頼る必要性が薄れたこと。「生きるための結婚」に頼る女性の減少である。2020年国勢調査では、50歳までに一度も結婚しない人の合は男性26%、女性15%。
 こうしてみると、結婚しやすい環境の再構築とともに、法律婚に至らない男女も気兼ねせず子供を産める新たな規範が大切になって来る。結婚は望まないが子供は欲しいと考える女性は少なくないが、女性が一人で子育てする環境は実に厳しい。

 人口戦略は50年、100年の計である。しかしながら、もう時間的にそんな余裕はない。

 静かなる有事の人口問題にどう立ち向かうのか。与野党の指導者には、ぜひ考えてほしい。


 日本の政治家の発言はほとんどない。参考に外国人の発言3件。
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●李鵬発言(1994年)
 中国の李鵬首相が、 「いまの日本の繁栄は一時的なもの。20年もしたら国として存在していないのではないか。 中国か韓国、あるいは朝鮮の属国にでもなっているかもしれません」 という発言。

●ジム・ロジャーズ発言(2020年)
「1968年に世界第2位の経済大国となった日本は直面している重大な問題に対して、目を背けすぎだ。日本の人口は減り続け20~30年後には大変な状況になる」、 「日本はすぐに消滅することはないが、 外資に買われまくるといったかたちで、実質的に国家が維持できなくなる可能性もある」、「ゆっくり構えている間に日本は沈没してしまうだろう」。

●イーロン・マスク氏(2021年)
 「あたり前のことをいうようだが、出生率が死亡率を上回るような変化がないかぎり日本はいずれ存在しなくなるだろう。これは世界にとって大きな損失となろう」。
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参議院選2022(6) 選挙の視点論点(3) 人口問題(1) 

2022年06月29日 05時15分29秒 | 政治・経済 国際関係
 私は人口問題に相当に危惧を感じ取っている。このままでは日本は衰退し国家としては機能障害に陥り、消滅する。

 参議院選の視点論点として第一に取り上げて欲しい項目は人口減問題である。
 しかし、参議院選では人口問題として取り上げた候補者、政党は多いが、その論旨は人口問題ではなく、子育て環境に関してであり、人口減に対してはまじめに取り上げられていない。
 今回も人口問題先送りになってしまう。人口問題はもう不可逆状態に入ってしまった。

 日本の将来を考えるにあたって人口減の影響を受けない分野はない。なのに各界共に人口減問題を真摯に取り上げていない。

 50年も前から予測されていたことだが、政治家はずっと無視し続けてきた。過去の政治家然り、現在の政治家然りである。
 
 人口減の影響を受けない国民生活など全くない。
 各所に歪みが明らかになった今になって慌てている。子育て支援では出生数は増えない。

 これほど重大なことなのにもかかわらず、歴代の政治家は責任を感じているようには見えない。日本はもう古き良き時代には戻れない。いたずらに夢を求めるより、人口減による新常態の設定と確立を進めるべきである。 

 人口減少は成長を阻み、税収を衰えさせる。 例え財力があってぴかぴかの、高機能の車を購入したといえ国は道路を維持しすることもできなくなる。貧しい過疎地では、すでにそれが現実になりつつある。

 2021年の人口動態統計によると、外国人を含む出生数は戦後最少の約84万2900人。死亡数は最多の145万2300人。1年間の減少数はおよそ61万人。これは、鳥取県の人口55万人をゆうに上回る。例えれば今年は島根県 ( 67万人)が、来年は高知県(69万人)が消失してしまう。

 日本中がコロナ禍という有事に目を奪われている間に、人口減少は勢いを増した。人口減というコロナ禍以上に重要な有事への覚悟と備えを新たにするときだ。

 国を挙げて出生数を反転増加に導く長期計画を定め、粘り強く対策を繰り出す必要がある。もとより出産適齢の女性が急減しており、道は平たんではない。それに時間がない。

 出生動向基本調査(2021年)は、夫婦の平均的な理想子供数と予定子供数がともに2人を上回っていることを示している。対策が的を射れば反転の可能性は残されているとみてよかろう。一部の有識者はそんなことを言う。
 しかしながら、である。



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参議院選2022(5) 選挙の視点論点(2) 若者の投票率に注目 

2022年06月28日 09時04分48秒 | 未分類
 『行列の行きつくはては餓鬼地獄』萩原朔太郎
 大正・昭和を代表する最大の詩人の一人、朔太郎は悲観論者の私が抱えもっている暗闇、不安感を鋭く歌っている。朔太郎も何かからの脅迫におびえていたのだろうか。

 今回のロシアの暴挙は、我が国に間接的に、長期的にかなり重大な影響がもたらすと考える。我々高齢者は間も無く消える。若年齢層の方々は自分たちのためにも子供たちのためにも、この現状、窮状に手をこまねいていてはダメだ。
 本来なら国家の維持に重要な懸案事項を甘い考えで放置してきた結果であるから高齢者たちの責任でもある。これからはもっと厳しい時代が来るが、自分たちで政治を動かし、舵をとってほしい。

 世界的に共同して対策すべきコロナ禍を前に、国際政治の主流がより協調的になるかと見えたが、米口、米中関係をはじめ力の対決が頭をもたげる。 この時代にあってプーチンの行動は狂気としか言えない。ロシアは今後長く、1世紀以上にもわたって国際的信用を失うだろう。ロシア国民も気の毒、と思う。

 岸田首相は「聞く耳」を唱え、立憲民主党の泉代表も「提案型」を提起するが、それなら今日のウクライナ危機、それに伴って生じる苦難は、まさに、立案と警告を出し合って与野党が対応策を練り上げるべき事態である。しかしながら、今回の参議院選の様相を見るとみんなバラバラで危機感の切迫性が感じられない。

 物価高騰、エネルギー危機、食糧危機にすらも何とかなるだろうと言う甘さが漂っている。私の目から見てそう思う。

 高い支持率を誇る岸田政権を擁する与党陣営に対して、バラバラ感のある野党陣営。「盛り上がらない、退屈な選挙だ」といった声もある。でも、私は今回の選挙を歴史的に非常に重要な、 これからの時代の政治のあり方を占う選挙と思う。

 かつて自民党は人口問題に「何も対策せず、国家消滅の道」を選んだ。結果として毎年島根県の人口が消えている。国の機能の維持は徐々に厳しくなっていく。
 この選挙では若者たちが「自分たちの将来を諦めるのか否か、主導的立場を取ろうとするのかどうか」が問われる。

 ウクライナ侵攻に端を発氏し、国際環境、物価高など、 内外情勢は激しく動いている。
 「未曽有の事態に対応すること」が国の指導者に求められる。 それに加え、 この国は約150年前から、常に海外にモデルとなる模範国を求め、それを目標にしてきたが、近代になってモデルを失った。いま、二重の意味で海図なき航海を強いられる状況を迎えている。

 「のんびり構えている」時期ではないのだ。にもかかわらず参議院選では与野党の問題提起がおとなしすぎるし、国民の反応も鈍い気がする。



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参議院選2022(4) 選挙の視点論点(1) 若者の投票率 これからの時代を担うために

2022年06月27日 20時49分22秒 | 未分類
 私は選挙権を得てからは今に至るまでほとんど全ての選挙に投票をしてきた。忘却して欠いたこともあるがせいぜい数回である。
 投票をしないことは政治に参加しないこと。政治に参加しないことは糸の切れた凧の様に、全て人任せにして生きるということ。そんなことは自分としてはとても耐え難い。

 私は子供の時から選挙には関心があった、というか関心を持たざるを得ない環境で育った。私の本家はかつては貴族院議員、衆議院議員を出していた。代替わりした後は県会議員、町長を務め、自民党岩手県連の重要なポストを占めていた。だから選挙のたびに一族で分担して手伝ったものである。小中学生であった私にも使い走り等の雑用が回ってきて選挙運動の雰囲気を味わった。母の葬儀の際の弔電では第一番目に「内閣総理大臣鈴木善幸」より、が読み上げられ驚いた。それにしても選挙のたび毎に一族郎党が巻き込まれる大変さを味わったが、間接的に選挙の重要性についても学ぶことができた。

 直近の参院選は2019年で、その時の投票率は48.8%で、年代別にみれば若年者の投票率は低い。
 図に近々の国政選挙の秋田県の投票率を示した。
が、青年壮年熟年者の投票率はとても低い。これは秋田だけの現象ではなく、ほぼ全国に共通、国際的にも同様の傾向がある。

 確かに、国の代表者を直接選ぶ大統領制と異なり、日本の議会制民主主義の政治形態は自分の一票がどのように政治に反映されているのか分かり難い仕組みであるが、それでも投票の意義は確実にある。政党による差、所属派閥による差、当選回数による差などなどで自分が投票した議員の活躍の姿はほとんど見えないのも寂しい限りである。これは実感である。

 高齢者の投票率はなぜ高くなるのか??つらつら考えると守りの傾向が見られる・・・・・
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 ●時間的に余裕がある。
 ●加齢と共に社会の中における自分との関係性、重要性を自覚。
 ●社会の恩恵を感じ、感謝の念が出る。
 ●高齢者特有の人生の時間的余裕の乏しさ、やり直しができない不自由さと、漫然とした不安。
 ●経済的困窮への不安。

若年齢層の投票率はなぜ低いのか??つらつら考えると
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 ●時間的に余裕が乏しい。
 ●自分と社会の中における関係性、重要性を自覚できていない。
 ●現在の若者達の生活環境の厳しさは、我が国の政治経済の流れの中で、主権在民の中で形成されてきたことに関する自覚が乏しい。
 ●生き方が受身的である。

 今回のロシアの暴挙は、我が国に間接的に、長期的にもっともっと重大な影響がもたらされると考える。我々高齢者は間も無く消える。若年齢層の方々は手をこまねいていてはダメだ。もっと厳しい時代が来るが、自分たちで舵をとってほしい。



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参議院選2022(3)  秋田選挙区の顔ぶれ

2022年06月26日 05時09分50秒 | 政治・経済 国際関係
 秋田選挙区では6人が立候補した。女性二人が立候補したのは初めてで、6人乱戦は1998年以来24年ぶり。
●石井浩郎  57  自現 ②党副幹事長
●藤本友里  43  共新 党県常任委員
●本田幸久  40  N新 介護福祉士(埼玉県在住)
●伊東万美子 51  諸新 参政党員(神奈川県在住)
●佐々百合子 46  無新 福祉NPO代表
●村岡敏英  61  無新 园衆院議員

 今回の候補者の中に全く初耳の方が3名おられたが、そのうちの本田氏は埼玉県、伊東氏は神奈川県に在住し、本県には地盤がない。 NHK党、参政党はいずれも全国で候補者を擁立。各選挙区での訴えを通じ、比例票の掘り起こしを狙うとみられる。本田氏と伊東氏も本県で選挙運動し、所属政党、団体の主張の浸透を図る、という。

 NHK党、参政党共によくわからない政党である。
 NHK党は比例区に9人立候補している。NHKの今朝の「日曜討論会」で聞いたがNHK党党首は司会者から投げ掛けられた質問と全く関係ない趣旨の論旨の主張をとうとうと述べ、発現中止を求められていた。私は呆れてしまった。この様な党首のもとに参集する方々はどんなヒトなのか??とも思った。

 参政党もよく理解できなかった。参政党とは、「既存の政党政治では、かけがえのない日本がダメになってしまう」という危機感を持った有志が集まり、ゼロからつくった政治団体とのこと。同党は現在5名の地方議員を擁す。参院選では40名が立候補。結党は二年前とのこと。

 参院ができて75年。 3年ごとの選挙は今回で26回目。「良識の府」 「再考の府」と呼ばれ、 衆院とは違う役割が望まれてきたが、参院のあり方をめぐる議論は今も尽きない。 参議院とは何か??憲法が敗戦後にできたときからの懸案。日本を占領したGHQの案は、貴族院をなくした上で一院制にするつもりだったが、日本側が押し返して衆参の二院制とした、という。

 秋田選挙区は、3年前にあった野党共闘の機運は一変し、 与野党対決の構図は実現しないまま選挙戦を迎えた。

 有権者の適切な判断と投票行動が求められる選挙である。
 直近の参院選は2019年であったが、投票率は48.8%であった。国政に参加しない、ということは糸の切れた凧の様な、全て人任せにして生きるということ。自分としては耐え難いのだが・・・。

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