まつたけ秘帖

徒然なるままmy daily & cinema,TV drama,カープ日記

さよならヒース

2008-12-17 | 北米映画 08~14
 被害妄想と都合のいい勘違いって、どっちがタチが悪いでしょうか?
 たとえば、美容院で...
 最近、担当者のカットの仕方が、ぞんざいでいい加減な感じがする。嫌いな客への手抜き?!
 たとえば、ダミアンの友だち...
 日曜日の夜、仕事から家に帰るとダミアンが、今日遊びに来てた友だちが、私はいないのかと訊いてきた、と。え!まさか、わしのことが好きなの~?!
 どっちも相当いかがなものか、ですよねえ...
 
  「ダークナイト」
 ヒース・レジャー、まさかの遺作になってしまった蝙蝠男シリーズ最新作を、やっとDVDで。
 ゴッサムシティを恐怖のドン底に陥れる、狂気の愉快犯ジョーカーに扮したヒース。評判通り鬼気迫る狂いっぷりで怖いです。ヒースって、明るく素朴に見えて実はすごく繊細な壊れやすい心を秘めた男の子っぽいなあと、どの作品を観ても思わせてくれたけど、それが良い意味でも悪い意味でも昇華爆裂してしまったって感じのジョーカーです。
 シリーズ第一作目のジャック・ニコルソンのジョーカーは、かなり笑えるというか楽しんでやってるって余裕があったけど、ヒースのジョーカーは凶悪な悪役・敵役というより、精神破綻した異常者。トラウマの苦痛で満ちていて、笑えない。退治するよりも治療が肝要、みたいな。
 必要以上に異常なヒースのジョーカーですが...顔面の障害を隠してるようでキモいとか怖いとか言うのが何だか憚れるメイクでも、ふとした瞬間にやっぱ可愛いな、と思ってしまうことが。しょんぼりしてるフリの顔とか、ラスト近く船が爆発しないと知った時に見せる、何とも言えない悲しそうな顔とか。しゃべり方と歩き方が妙に可愛いし。ナースに変装した姿がキモカワでした。
 
 ↑ナース&警官、ジョーカーのコスプレが可愛い
 オスカー候補の呼び声高いヒースの激演は、もちろん映画ファンなら一見の価値アリですが、ワタシ的には「ブロークバック・マウンテン」のヒースのほうが、衝撃的で強烈かも。ともあれ、若くして素晴らしい役者と認められたヒース、俳優としてこれからって時に、早すぎる死。かえすがえす残念無念です。あらためて、ご冥福をお祈りします...
 ヒースが目立ちすぎて、主役なはずの蝙蝠男クリスチャン・ベールが...クリベーも良い俳優なのになあ。クリベーといえばの、俺の肉体を見よー!な脱ぎがほとんどなかったのも、影が薄くなった要因のひとつ?
 モーガン・フリーマン&マイケル・ケイン、大物なのに仕事選ばずな働き者爺さんふたりも好サポート。ヒロイン役が、ジェイクの姉貴ことマギー・ギレンホール。彼女、個性的な女優で好きですが、あの役は演技ヘタでもいいので美人女優向けなのでは?そっくりな顔なのに、ジェイクは可愛い、マギーはブス、なのが不思議なギレンホール姉弟です。香港のシーンで、あ?!あのハレンチ男エディソン・チャンが!?ほんと一瞬!あれでも一応ハリウッド映画出演ってことになるのか~「アルマゲドン」の松田聖子級?いや、それ以下?
 蜘蛛男のようなチープ感がないのは、あまりCGを乱用してないから?でも、人間の悪意や暴力性など暗くて病的な内容やムードは、子供でも楽しめるはずの娯楽映画には相応しくないなあ。やっぱアメコミ映画は、バカみたいでも愉快痛快なほうがいいです。
  
 ヤンチャで繊細だったヒース、もう君はいない

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