尾形修一の紫陽花(あじさい)通信

教員免許更新制に反対して2011年3月、都立高教員を退職。教育や政治、映画や本を中心に思うことを発信していきます。

布川事件、無罪判決

2011年05月24日 21時24分06秒 |  〃 (冤罪・死刑)
 布川事件の再審判決日。午前10時傍聴券受付開始ということで、早起きして茨城県土浦市の水戸地裁土浦支部へ行って来ました。再審なんだし、公判内容からも無罪判決しかないわけで、そういう意味での心配はないけれど、問題はどの程度まで警察、検察の責任へ切り込むかにかかっています。

 朝から冷たい雨の中、朝から傍聴希望者が続々到着、新聞社のアルバイトを含めて1000人以上が集まりました。それでたった25席。この倍率では当たりません。今まで大きな裁判で傍聴券が当たったためしがないなあ。先着順で僕の真ん前で切れた時もあります。日本の裁判は傍聴席が少ないです。傍聴は国民の権利であるだけでなく、裁判そのものが日本の文化の一つです。東京地裁で一番大きい法廷でも100人規模ですから、重大裁判ではいつもマスコミの席取りアルバイトが出ます。

 今回は支部だから大きな法廷がなくても仕方ないけど、そういう時はどこか大きな市民ホールでも借りてやればいいんですよ。外国ではそういう例もあったと聞いたけど。市民の関心がこれほど高い裁判なのに、自分のパフォーマンスを見てもらえなくては裁判官も残念じゃないですかねえ。あるいは音声を外部に流すとか。夕刊の新聞は、裁判所へ向かう桜井さん、杉山さんの写真を大きく取り上げていたけど、顔を大きく撮るため下の旗の字が見えません。

 写真を載せておきますが、「取り調べの全面可視化、全証拠の事前開示を」「無実の43年!雪冤から司法改革へ!」と書いてありました。これを取り上げなくてはいけません。無実は誰もが認めた。裁判所が認める前に、もう周りの人々はみんな認めています。無罪になるのはアッタリマエ。これから責任追及、司法改革が始まるのです。今日の無罪判決はその第一歩。

 傍聴席結果発表は11時半。判決は13時半。すぐに弁護士二人が垂れ幕を掲げて出てきました。判ってはいたけど、感激です。

 でも言い渡しは16時半までかかるということで、帰ってきました。だから判決の詳しい内容はまだ知りません。桜井さん、杉山さんの映画「ショージとタカオ」は前に紹介しましたが、新宿ケイズ・シネマで6月17日まで、毎日午後5時から上映中。桜井さんのブログ「獄外記」もあります。日弁連の宇都宮会長名の声明もぜひ。

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1 コメント

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Unknown (呉一郎)
2011-05-25 09:59:53
熱海殺人事件を彷彿とさせる事情聴取という名のでっち上げと、それを引き起こす点数稼ぎ、またその原因であるシステムを変えねばなりません。
内部で動くのが一番でしょうが、下っ端には力はなく、上役は保身また保身。もうあらゆる公務員の給与を引き下げて、本来の目的を思い出してもらうしかありませんね。
そろそろスケープゴート、出て来ませんかね~。
政治家としてあらゆる情報を集めて、ある日突然全てを暴露して改革案を提示、日本を覚醒させて、暗殺されることによって国民の巨大なアクションを引き起こすような英雄…イマドキ受けませんかね(・_・;笑
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