Side Steps' Today

裏版Side Steps' Today

散財日記

2010年04月02日 | CD批評
KENSO「SPARTA Naked」
ケンソーの「スパルタ」(1989年)のリミックス盤。原盤権の関係から、3500円と高価ながらも、研究材料としては貴重であることから購入。ボーナストラックとして、1)美深Pianoソロver.と2)Good Days Bad Daysの2008年Live版が収録されていることを考えれば、充分に納得なる内容。原盤をかなり聴き込んでいたことから、一聴目にはかなりな違和感を感じたが、全般的に空間系(リバーブ)エフェクタを薄くしている印象で、かなりドライ。ドライであることにより、各楽器本来の音がかなり鮮明に判明すると同時に、「こんなフレーズ(やSE)が入っていたのか」的な発見やミックスの違いによるハーモニー感(特に対旋律系のフレーズ)が強調されているようにも思える一方、スタジオ盤的なリアリティはあるものの、適度にボンヤリとした原盤の持つ雰囲気は損なわれており、これはトレードオフ状態か。原盤との比較ではかなり楽しめる内容だが、初めて聴く向き、さらには原盤が入手不可能であることを考慮すれば、一般的にはかなりマニア的か。ライナーを読んでの意外なる印象は「スパルタ」って当方は名盤と思っていたが、その票は少ないということ。同バンドの音の変遷から考えて、趣向は強く反映するのでやむを得ないが。今回もそうであるが、活動の息継ぎ的にライブ盤やリミックスが出るのは残念なる傾向であり、SSには反面教師とすべき、か。