切れ切れ爺さんの徒然撮影&日記

主に寺院や神社等を中心に、文化財の撮影と紹介。
時に世の中の不条理への思いを発言していく。

2022年 京都の梅 伏見稲荷大社 京都市伏見区

2022-03-23 23:12:40 | 撮影
 

『伏見稲荷大社
 当社は宇迦之御魂大神を主祭神に佐田彦大神・大宮能売大神・田中大神・四大神を奉祀し、この 五柱を総称して稲荷大神と称えられている。
 稲荷大神は商売繁昌、五毅豐穰の神様として 広く信仰され、全国各地に祀られる稲荷神社の 総本宮である。御鎮座は和銅四年(七一一)二月の初午の日と伝えられ、每年二月初午の日には 初午大祭が斎行される。四月下旬から五月三日に稲荷祭、十一月八日には火焚祭が斎行される。
 御本殿は応仁・文明の大乱で焼失したが、明応八年(一四九九) に再興し重要文化財に指定 れている。また権殿をはじめ多くの社殿等も平成二十六年(二〇一四)に重要文化財に指定された。淳和天皇の天長四年(八二七)に従五位下の神階に授かり爾来年とともに昇敘し、天慶五年(九四二)正一位の極位に昇る。また承和十二年(八四五)に名神に列し、延喜式神名帳の中に山城国紀伊郡「稲荷神社三座 並名神大。月次・新嘗」とみえる。明治四年(一八七一)五には官幣大社に列格、昭和二十一年(一九四六)十一月に伏見稲荷大社と改称され、今日に至る。
 京都市』  (駒札より)

   

 京都の梅については数年に渡って撮影し続けてきた。主だったところは既にブログにもアップし終えている。今年はなるべく穴場と言われるようなところを求めて、色々と資料を見てみたが、それもほとんど撮り終えていた。行き着く所まで行くと、あるお寺に一本だけの梅の木、ある神社では一本から二本の梅の木、という具合になっていく。もう一点は今まであまり足を伸ばしていない遠くまで行くこととなる。片道1時間も一時間半もかけて行くとなると、結構負担だ。というわけで今年も大半は既に撮り終えたところが中心だ。
 そんな中、伏見区の「伏見稲荷大社」に梅の木があるという情報をつかんで、撮影しに行くことにした。これは初めて。しかしこちらへは何度も訪れているが、梅の木というのは見た記憶がない。ひょっとして山の頂上にあるんだろうか、などと思いながら向かう事とした。
 伏見稲荷大社の詳細については、2021年2月18日付の当ブログにおいて紹介している。ここでは梅の木の事についてだけ記すことにする。

 休日はどうしても人が多いので、平日を狙って訪れた。ここの駐車場は無料で開放されている。ほぼ満車に近い状態。そして JR の駅からの参道はかなりの人出。やはりさすがと言うべきところだ。早速第二鳥居から撮影を始める。真っ赤に塗られた鮮やかな朱色は何十年かに一回塗り直されて、現在に至っている。鳥居を含め楼門などはほとんどが国の重要文化財に指定されている。本殿、末社などなどその場所ごとに短文の駒札が立っていて、これも重要文化財なのかと思ってしまう。
 広い境内にはファミリーをはじめ、若者のカップルがレンタル着物を着用して仲良く歩いている姿が目立つ。また大学生のグループ、そしてこの時期に修学旅行に訪れている中学校もいくつかあった。もちろん観光バスでお年寄りのツアーの団体もやってくる。コロナ禍の中で、やはりなんといっても伏見稲荷大社だ。

 撮影禁止の本殿に参拝して周囲を見回して梅の木を探すが、目に入るのは人間ばかり。千本鳥居に向かう。ここも人間だらけ。鳥居の中を歩いて少しずつ上っていく。1/3くらい上ったところの曲がり角で、頂上まであと40分と記されていた。頂上に行ったらあるんだろうか。自分の足ではさすがに老化もあって40分ではきついなと思う。仕方ないのでここで諦めて別ルートを下り始める。しばらくゆるい坂を下っていくと、ほどなく庭園が見えてきた。少し遠いがようやく小さな白梅が見える。
 ようやく小さな一本の梅の木を見つけた。でもあまりにも小さすぎる。池に沿って少し歩くと無料休憩所の脇に、なかなか見事な紅梅が目に入った。なるほどこれが伏見稲荷大社の梅の木かと納得。この一本の貴重な梅の木をいろんな角度から撮影。そのあとまだあるだろうかと思いながら元の場所に戻ってきたが、なかった。
 まぁだだっ広い境内の中に、わずかこれだけの梅というのもある意味、渋いもんだと思わされた。というわけで無事伏見稲荷の梅の撮影が終了。でも訪れている大勢の人々はこの梅の木にはほとんど気づかず、眩いばかりの楼門や拝殿、本殿などにすっかり気持ちを奪われている。改めて伏見稲荷大社の凄さというものを感じさせられた。

     
コメント
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