ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
この日本をどのように立て直すか、ともに考えて参りましょう。

蓮舫氏の二重国籍事件~公人としての責任を問う3

2016-09-29 10:20:41 | 時事
●二重国籍を問題視しない民進党

 問題が拡大するなかで、民進党内部では、9月15日の代表選を前に、党員・サポーターによる投票が行われた。ここで衆議院議員・松原仁氏が、「代表選の延期も検討すべきだ」との考えを表明した。二重国籍疑惑に関して、「党員・サポーター投票が終わる前に明快にする必要があったのではないか」と述べ、「代表選のやり直しも議論すべきだ」と主張した。
 代表選の前日である14日、松原氏ら民進党の国会議員有志20名が、岡田克也代表、枝野幸男幹事長(当時)に声明を出した。国籍に関する疑惑を書いて、蓮舫氏の問題に「民進党の存亡」がかかっているとの認識を示し、代表選の見直しを要望した。
 民進党執行部は、代表選の実施前に、蓮舫氏が中華民国内政部発行の「喪失國籍許可證書」(国籍離脱証明書)を取得できているか、書類の提出を求めるべきだった。蓮舫氏が現時点で日本国籍のみを所有するのか、二重国籍者なのかを確認することは、公党として最低限の義務である。だが、そのような最低限のことすら行わずに、民進党は代表選を実施した。蓮舫氏は、他の候補に大差をつけて圧勝した。こうして二重国籍を持つと見られる者が、野党第一党の代表となった。前代未聞の事態である。
 民進党は、今年(平成28年)7月の参議院選挙で岡田代表が日本共産党との選挙協力で容共路線を取った。それから、急速に左傾化している。中国・韓国・北朝鮮の特定アジア反日連合の代理政党とでもいうべき性格を強めてきている。岡田氏の民共合作路線に追従したことで、同党の保守系リベラルから日本的保守の残滓がさらに抜去されつつある。このような政党に合流した旧維新系の議員も、日本人の魂を失ってしまったようである。
 かつて「在日の中国国籍」と公言し、最近「台湾は国ではない」という認識を表明した蓮舫氏が代表に選出された。蓮舫氏は、台湾よりも共産中国との結びつきが強いと見られる。このままでは、民進党は、日共との民共合作だけでなく、中共とも連携する第二共産党に変質していくだろう。
 蓮舫氏を代表とする体制に反発する議員は、民進党を離党して、独自の行動をとる可能性がある。蓮舫氏を代表にしたことは、民進党の分裂・衰退の引き金となるだろう。

●これから追及は本格化する

 蓮舫氏が民進党の代表になったことで、二重国籍事件の追及は本格化した。有名ブロガーの池田信夫氏は、今回の蓮舫二重国籍事件で、重要な発言をし続けてきた。蓮舫氏が民進党代表になった後も、注目すべき発言を、Twitterやfacebookで発し続けている。池田氏は、代表戦が行われた時点では、確認できていなかった重大な事柄を指摘した。抜粋にてまとめさせていただく。

 「台湾政府はまだ蓮舫の国籍喪失申請を認めていない。もし台湾が申請を却下したら彼女は日本国籍を失って在日台湾人になり、国会議員の地位を失う」
 「台湾の国籍法では無効になった旅券などをいったん有効にしてからでないと国籍喪失の手続きができず、そのためには(二重国籍は禁止なので)日本国籍を離脱する必要がある。台湾政府が蓮舫だけにその例外を認めるかどうかは政治的判断だが、数ヶ月はかかるだろう。」
 「台湾国籍を喪失するには旅券を「有効化」しないといけない。旅券更新のためには(日本と同じく)「他の国籍がない」証明が必要で、日本国籍をいったん抜く必要がある。蓮舫氏がそれをやった瞬間に国会議員の資格を失う。」
 「台湾の国籍喪失には「現在有効な旅券」が必要だ。彼女はいったん日本国籍を離脱しないと旅券を更新できないが、その瞬間に議員資格を失う。」
 「2006年以降に(参議院議員として)旅券を更新した疑いもある。これはこれで「故意の経歴詐称」の動かぬ証拠。証拠は台湾政府がもっている。」
  「日本の旅券法も同じ。申請のとき「外国籍がない」と書かないと旅券は更新できない。蓮舫がそれに違反していることは確実」
 「おそらく「私の旅券は1985年に失効した」というのも嘘。証拠は台湾政府が握っているので、それが出てきたらアウト。私は今まで彼女の話を信用していたが、旅券が失効していたら、そもそも国籍喪失申請が受理されない。」
 「彼女の話を信じないで、ありそうな事実を考えると「今も有効な旅券をもっており、台湾国籍があることも知っていたが、首相をねらうために2013年から嘘をつき始めた」。故意が立証できれば、検察は公選法違反で起訴できる。証拠はいっぱいあるが、必殺の証拠は台湾政府がもっている。」
 「旅券法違反は大した話じゃないが、彼女の旅券の話が嘘だとすると公選法違反で起訴できる。これが本筋。」
https://twitter.com/ikedanob?lang=ja
https://www.facebook.com/ikedanob?fref=ts

 池田氏は、重要なことをいくつも指摘した。私見を述べると、蓮舫氏は台湾人を怒らせ、台湾政府の幹部も怒っている。彼女の国籍喪失申請を特例的な形で認めることをせず、法規に従って日本の国会議員の資格を失わせたり、蓮舫氏の不正行為の証拠を示して日本の検察に起訴させたりする可能性があると見られた。
 しかし、結局、台湾政府は蓮舫氏の申請を受けた。蓮舫氏は、9月23日に台湾籍の離脱の手続きが完了したと記者会見で報告した。9月6日に申請してから、約17日後のことである。台湾の法律では、国籍喪失には2ヶ月かかると定められているという。短期間での手続き完了は、台湾政府が蓮舫氏に対して例外的な措置を取ったと考えられる。また、実は、蓮舫氏は、失効したのではなく有効な台湾のパスポートを持っていて、ウソをついていたとも考えられる。わが国の旅券法・公選法に違反する疑いが強い。国籍喪失証明書と台湾パスポートの記載内容を公開すれば、事実と虚偽を確認できるはずである。公権力による調査が必要である。

 次回に続く。