お城でグルメ!

ドイツの古城ホテルでグルメな食事を。

シュピッケル城館

2024年05月21日 | 旅行

長方形で化粧塗装をほどこしたシュピッケル城館の原型となった城塞は、16世紀に建てられました。その後17世紀の中頃に30年戦争の結果としてこのリューゲン島はスウェーデンの領地となり、スウェーデン人が城塞の所有者になったのです。同時に、もともと防御のための堀に囲まれていた城塞はルネッサンス様式のシュピッケル城館に改造され、スウェーデン特有の赤色に塗られました。4隅にある丸い塔が今だに城塞の印象を与える建造物です。19世紀初頭にリューゲン島がナポレオン軍に占領されたとき一時的にフランス人が住みましたが、数年後に城館はプロイセン王国に属するようになりました。そして第2次世界大戦終了まで、ある侯爵の所有だったのです。お城は終戦後約20年間にわたり荒廃するままにまかされていた後、史跡保護の観点から包括的に修復がなされたのですが、その際に多くの建築部材がコンクリートに変えられてしまいました。そして東西ドイツ統合まで東ドイツ労働組合連合の保養施設でした。統合後からこんにちまで32の客室をもつホテルとして利用されているのですが、前世紀の末頃歴史的な建築様式を考慮しながら修復されました。今世紀になって新しく所有者になった人物は、これまでのホテル・レストランの営業に加えて、お城を展示会、コンサート、朗読会などを催す文化センターにしようとしています。夏には毎週 〈お城市場〉 が開かれています。

  

城館 1 & 2

  

城館 3 & 4

さて、私たちは泊まっていないこの城館でせめて昼食をとろうと、わざわざレストランの定休日を外して訪れました。ところが、都合により特別閉店日、ということで食事ができません。・・・・が、写真だけは撮らせてもらいました。

  

スタッコ(化粧しっくい)装飾の天井 1 & 2 

  

天井 3 ・ ホールの一角

お城で食べ損ねたので、車で5分ほど走って魚料理専門のレストランを見つけました。

  

レストラン ・ その内部

木張りの床がギシギシと音を立てる古い家の落ち着く雰囲気で、そのものずばり〈フィッシュ・ハウス〉 という店なのです。ちょうど昼食と夕食の間の時間になっていたので他に客が居ず、我々二人だけです。初老のおばちゃん一人でサーヴィスをしています。

私の飲み物はいつもどうりアルコールフリーのヴァイツェンビールですが、面白い変形グラスで出てきました。妻はカミツレ茶です。

 

変形グラス

私の前菜はリューゲン島名物で、漁師の奥さんがいつも作っていたという 〈スパイスの効いた魚-野菜-スープ〉。このレストラン独自のレシピだそうです。トマト味が前面に出たダシをしっかり取っていないようなスープの味で美味しいとはいえませんが、寒い日なので暖まって良かったのです。でも、犬の餌みたいなパンの出し方は何とかなりませんかねぇ。

  

-野菜-スープ ・ パン

 

ミックスサラダ

妻は軽いものが良いということで、ミックスサラダの小鉢をたのみました。新鮮な野菜とハーブをまぶしたクルトンです。これは残念ながら水っぽくて不味かったのです。ちゃんと水切りをしなかったのかな?

その後妻は、なぜか 〈天と地〉 と名付けられたタラの料理を食べました。赤ビートのピューレとフライパンで焼いたタラのフィレとサッと炒めた輪切りのリンゴです。味はまぁ、ほどほどに良かったですね。

  

〈天と地〉 ・ 〈魚のフライパン料理〉

私の主菜は、レストランが開店した27年前から大人気という 〈魚のフライパン料理〉 です。焼いた4種類の魚(鮭、メバル、ホタルジャコ、鱈)、海老、炒めポテト、それに野菜の天こ盛りです。いろんな魚の味を楽しめて野菜たっぷりなのはいいですが、特に感動はしません。量が多すぎて残してしまいました。

全部の料理が手をかけて工夫したものではなく、ただ新鮮な魚と野菜に簡単に手を加えて出しただけ、といったところでしょうか。良く言えば、材料の味をそのまま楽しんでもらおう、という方針なのかもしれませんね。

  

 〔2018年10月〕〔2024年5月 加筆・修正〕

 


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