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書籍之海 漂流記

看板に掲げているのは「書籍」だけですが、実際は人間の精神の営みすべての海を航海しています。

林竹二 『林竹二著作集』 5 「開国をめぐって」

2013年06月25日 | 日本史
 「第二章 共和政治を構想した横井小楠」を特に。村田氏寿が『関西巡回記』で横井から聞き書きしたという言葉のなかにある「道」、あるいは「仁義」とは、「公正なる正義」の同意語なのかもしれない。

 道は天地の道なり。我国の外国のと云う事はない。道の有る所は外夷といえども中国なり。我国支那と云えども夷なり。(略)ここで日本に仁義の大道を起さには〔=ねば〕ならぬ。強国に為るではならぬ。(略)この道を明にして世界の世話やきに為らにはならぬ。

 
(筑摩書房 1984年2月)