Donald J. Munro (ed.), Individualism and Holism: Studies in Confucian and Taoist Values, Ann Arbor, Center for Chinese Studies, the University of Michigan, 1985, pp. 239-256.
五四運動(新文化運動)の目的と行動が個人主義の覚醒と鼓吹だったとして、彼らの考え唱えた”個人”や”個性”や”自己”は、西洋の概念とありかたをそのままもちこんだものであったのか、それとも中国伝統のなかに確かにそれを同定したうえでのものであったのか。あるいはそのなかでの独自の存在形態を確認し比定したものだったのか。そしてその”解放”は、それを周囲や環境という”whole”から切り離そうとしたであったのか否か。ここにそれについての直接的な答えはない。
五四運動(新文化運動)の目的と行動が個人主義の覚醒と鼓吹だったとして、彼らの考え唱えた”個人”や”個性”や”自己”は、西洋の概念とありかたをそのままもちこんだものであったのか、それとも中国伝統のなかに確かにそれを同定したうえでのものであったのか。あるいはそのなかでの独自の存在形態を確認し比定したものだったのか。そしてその”解放”は、それを周囲や環境という”whole”から切り離そうとしたであったのか否か。ここにそれについての直接的な答えはない。