書籍之海 漂流記

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VOA 「台湾出席国際会議遭中方咆哮 北京称合情合理」

2017年05月05日 | 現代史
 原題:台湾出席国际会议遭中方咆哮 北京称合情合理

  中国外交部周三表示,中方代表在本周于澳大利亚举行的“金伯利进程”国际会议上就台湾受邀与会提出交涉和抗议的举动“符合进程议事规则,合情合理。”

「合情合理」とは「情理に合致する」という意味の表現であるが、“定められた手続きのルールに合致する”という言葉のあとに“情理”がくるところが、去年の大学院演習で、「彼は半可通の亜インテリ」と俊秀揃いの中国人留学生に評された林語堂の、それでも私に中国と中国人について何事かを考えさせた言葉を想い出させる。

 中国人はことの是非を判断するに、理性のみで判断することはせず、同時に人情をもその判断基準としているのである。これを中国語では「情理」と呼ぶ。 (鋤柄治郎訳『中国=文化と思想』講談社1999年7月、152頁)

 「情理」は二つの要素から構成される言葉で、「情」は人情を意味し、「理」は天理を意味する。「情」は人間の可変的な要素を代表し、「理」は宇宙の不変の法則を代表する。中国人はこの二つの要素の結合により人類の行為の是非や歴史的問題に評価を下していくのである。 (同頁)

 情はさておき、理が、「理性」だったり「天理」もしくは「宇宙の普遍の法則」だったり、説明の辻褄が合っていない。ただし佐藤達郎説のように、魏晋南朝に限ったとしても理とは日本(語)の「道理」に当たるものかもまた、はっきりしない。

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