飛騨さるぼぼ湧水

飛騨の山奥から発信しています。少々目が悪い山猿かな?

プールでの児童の死亡事故の対策 真の原因を探れ!

2019-08-29 23:21:19 | 発明アイディアの部屋

今年の8月に東京都の遊園地「としまえん」のプールで小学3年の女子、森本優佳さんが溺死したと言うニュースがあった。
死亡した場所は、水面に浮かべた大型遊具である遊ぶ子供向けエリア「ふわふわウォーターランド」の下だったと言う。
実は、私も中学生の頃、同じような場所で危うく溺死するところだった。
何故、同じような場所と言えるのか?、その理由は、次のような事情だからである。
私の場合は、飛騨川の護岸のコンクリートブロックの下だった。
大きなコンクリートブロックの下が空洞になっていて深さ2メートル以上の水で満ちていた。
畳三枚ぐらいのこんくりーとブロックは幅3、40センチぐらいの隙間で並んでいた。
コンクリートブロック同士は太い鉄棒で固定されていて下が空洞の水なのに動く事はなかった。
友人と川遊びに来ていたある日、その隙間から下を覗くと大きな鯉が見えた。
私はあわてて銛でその鯉を突こうと思った。
それで、危険だとは思いながらも狭い隙間からドブーンとコンクリートブロックの下に足から潜った。
鯉は逃げ、私も息が苦しくなったので水面に出ようとした。
上を見上げたら、何かが変だったので、瞬間、いつものように勢い良く頭を水面に出す事を止めた。
そしてよくよく眺めた。
頭を出そうと思っていた白い場所は、手で触れると、そこはコンクリートブロックの底だった。
よかった!そんな所に頭を上げたら、ガーンとぶつけて気絶しただろう。
危ない危ない!それじゃ、私が入ったコンクリートブロックの間の隙間はどこだろう?と見上げても、すぐにそれらしき場所が見つからなかった。
息も苦しくなって焦ってきた。
その時、少し冷静になって考えた。
隙間なら、白いコンクリートブロックの底と底の間にあるはずだ!と思った。
よくよく見ると、その場所はとても水面とは思われない黒い石や木材の底のような場所だった。
そんなはずはない、ここしかない!
そう思って、恐る恐る手を入れると、その場所は石や木の底ではなく何もない水面だった。
助かった!もう息も限界だ!と、その黒い場所に頭を突っ込んだ。
すると、顔がコンクリートぶろっくとブロックの間の水面に出て、ようやく空気が吸えた。
ああ、助かった!危うく死ぬところだった!
と、あわてて全身をコンクリートブロックの上に上げた。
友人が少し離れた所にいて私の姿を見ていたが、私の死にそうになった出来事に気づく様子もなかった。
以上のような体験だった。
そこで、私は思った。
浮かんでいる遊具の底の下で亡くなった森本優佳さんも、ひょっとしたら、水の中に潜っていて、水面に頭を出そうとした時に、水面が黒く、遊具の底が明るく見えたので、遊具の底を水面と思って頭を突っ込んだのではないだろうか?
私の場合も、もし、パニックになっていたら、本能的に明るい方に何度も頭を突っ込み、決して暗い所へ(こっちが水面なのであるが)頭を突っ込む事はなかったと今は感じる。
今回の事故の前にもプールに浮かべた大きなボードの下で溺死した事故もあったと聞いた。
これ等も、本能的に暗い水面よりも明るいボードの方に頭を突っ込んで息をしようと思ったのではないか?と思う。
これ等が真の原因とすれば、救命具をしていた事などは何の解決にも繋がらない。
なので、今後関係者は、プールの外や机の上や会議場で多人数で議論しているよりも、水中カメラを持って、実際にプールの水の中に潜って、亡くなった森本優佳さんの視線で事故の真相を探り、解明すべきだと思う。
水面は暗い!
と言う事を知っているだけでも命が助かる事があると思う。
実際にプールの水の中から見上げる経験も必要だと思う。

(以上)

初秋の朝 残暑飛騨!

2019-08-27 16:36:24 | 俳句日記の部屋

せみ虫の 最後の競演 晩夏飛騨  湧水

昼陽射しに 蘇るせみと きりぎりす  湧水

ゆく夏を 母逝くごとくに せみの声  湧水

ようやくに 宵の舞台や 秋の虫  湧水

夜のジャズ 朝までつづく こおろぎ家  湧水

こおろぎの 三晩もつづく セッションかな  湧水

誰ひとり 鳴かない朝や えんま土間  湧水

遅き朝 陽窓開けば 秋の風  湧水

秋の朝 布団乾す屋根や 雨近き  湧水

為す事を 終え友向かう 秋検査  湧水

病む友も 心晴れるや 秋日和(あきびより)  湧水

行事終え 休み布団乾す 秋びより  湧水

大根を 蒔け!と消えゆく 西瓜かな  湧水

鎌あげて 我を威嚇す 子かまきり  湧水

恐竜にも 負けぬ気概や 子かまきり  湧水

ガリガリくん 見向きもされぬ 秋夜風  湧水

スプレーで 蜂殲滅す ヘルパーさん  湧水

息災の 一病見つかる 秋検査  湧水


蜂の巣に思う  初秋の脚長蜂

2019-08-23 22:29:05 | エッセイの部屋

見る度に大きくなりゆく蜂の巣を スプレーひとつで取り去るヘルパー  湧水

つい最近、と言う短歌を作った。
しかし、実際のところは、

聞く度に巨大になりゆく蜂の巣を スプレーと棒で落とすヘルパー

だった。
何はともかく、水屋へ通じる軒下が安全になってホッとした。
お盆の前に、蜂の巣があるよ!と発見してくれたのも外を掃除していたヘルパーさんだった。
お盆にはお客さんや子供達が来て危険だから、それ前に退治しておきゃなきゃ、と思った。
しかし退治してくれそうな友人に電話しても通じなかった。
仕方ない、お盆に男達が来るから、彼等に頼もう!と思って焦る事を止めた。
しかし訪れた皆は忙しくて蜂の巣を退治する時間が取れなかった。
蜂の巣は日に日に大きくなってゆく。
これ以上大きくなると、蜂の数も増え退治も大事(おおごと)になる。
何とか、今の内に手を打たなきゃ!
と焦ってきた。
その時に、初めに蜂の巣を発見したヘルパーさんが、「事務所にスプレーがあるから、これから取りに行ってきましょうか?」と言ってた事を思い出した。
その時は家の掃除の方を優先して、蜂の巣退治は断った。
しかし、もうこうなったら、頼める人はヘルパーさんしかいない。
そう思って、早速、事務所へ電話して、次回に来てくれるヘルパーさんにスプレーを持ってきてくれるよう頼んだ。
幸いにも、網付きの帽子を持っていたので、それと共に長袖の上着と手袋を準備しておいた。
いよいよヘルパーさんが来る日になった。
ヘルパーさん達は、ほとんどが子供達がもう大きくなった主婦達だった。
私の家には、決まった人でなく、毎週交代で来てくれていた。
さて、今日は誰が来てくれるのだろうか?とそれぞれの顔?を思い出して楽しみになった。
こんな時に毎回貧乏クジをひく虫の嫌いなヘルパーさんもいる。
また、どうして私の時になの?と大騒ぎしつつ取りかかるヘルパーさんもいる。
以前に鉢ミカンの葉に大発生した青虫を退治してもらった時も、粘着シートに捕まったネズミ退治の時も、悲鳴まじりの大騒ぎで任務を完了してもらった。
たいてい、そんな時に限って、運悪く一番苦手なヘルパーさんが来るものだ。
さて、今回はどんな騒動になるだろうか?と内心楽しみにしていた。
すると、やって来たのは、前回蜂の巣を発見してくれた、蜂には慣れていそうなヘルパーさんだった。
到着するなり、すぐに家の中から網戸を少し開いてスプレー缶を外に出し、軒下の蜂の巣に向ってシューシユー!と吹き付け、すぐに網戸を閉めた。
そして、何事もなく家の中の掃除を終えると、外の軒下へ行った。
そして、蜂の死骸を掃除して、棒きれで蜂の巣を叩き落とした。
「今回は、大した事はなかったわ、前にもっとたくさんの蜂や幼虫の死骸が散らばっていて、気持ち悪かった事があったわ」
とあっと言う間に掃除を終えた。
どうやら蜂の巣退治は慣れているようだった。
(そうか、最近は殺虫スプレーのお蔭で女性のヘルパーさんでも簡単に蜂の巣を退治できるようになったのか)
と、私は感心した。
と同時に、やれやれ、これで間違っても蜂に刺される事は無くなった!と安心した。
続いていた緊張感が無くなって、しばらくすると、スプレーで簡単に死んでしまった蜂達が哀れに思えてきた。
考えて見れば、私は今までにこの家で蜂に刺された事は無かった。
昨年は、ミミハウスの入口に巣を作り始めていた。
そんな事に気づかない私が、麦わら帽子の頭の部分で巣に触るので蜂が怒ってブーンと顔に飛んできた。
慌てて追い払ったりしたが、刺される事はなかった。
おそらく近づくな!と脅して追い払うだけで、私を敵として本気で攻撃した訳では無かったのだろうと思う。
蜂の元々の天敵は頭の黒い熊である。
なので黒い頭だと敵と勘違いされる。
だから、私は白い縁の広い帽子をかぶって蜂の巣の下を素早く通り抜けていた。
蜂達は、いつも見る私を敵とは思っていなかったかも知れない。
いざ襲われるような危険な状況になれば、私は巣の下を通らずに使用していない裏口を通ろうと思っていた。
参考のためにネットで脚長蜂の生態を調べてみた。
すると、目から鱗が落ちる思いだった。
脚長蜂は、作物の葉に害を与える青虫達を餌としているので、近くに蜂の巣があると、キャベツ等の葉野菜は害虫にやられない。
そのため、積極的に蜂の巣をかけさせる農家もあるとの事だった。
えっ、何だ、そうだったのか!
だったら、農薬を使わない自然農法を目指している私にとって脚長蜂は、大切な益虫だったのだ。
そう言えば、蜂の巣を見かけた頃から鉢ミカンの葉にも青虫を見かけなくなった。
多分、蝶や蛾は脚長蜂の姿を見ると、幼虫が食べられてしまうから卵を産み付けないのかも知れない。
そう思うと、知らなかったと言えど実に哀れな事をしてしまった!
ブーンとゆっくり飛んでいる蜂の姿を思い出すと、チクッ!と心が痛んだ。
大自然の生き物、特に害を為さない生き物には全く罪がない。

朝顔に つるべ取られてもらい水  加賀千代女(かがのちよじょ)

と言う有名な俳句がある。
朝顔の命を自分の生活の不便さより大切に思っている句だ。
植物と言えど、生き物に対して優しい心の句である。
私も、つい先日、

巣をかけし 蜂さえうれし 秋ひとり  湧水

蜂の巣を 避けて開かず(あかず)の 裏口かな  湧水

と言う似たような句を作ったばかりだった。

脚長蜂は巣を作って子育てをするのは、わずかな間だ、秋が来れば巣立ちも終わる。
人間が攻撃や脅したりすれば、敵として攻撃してくる。
互いに刺激し合う事や争う事は、できるだけ避けよう。
どうしても避けられない場合は、煙や水で追い払って蜂達を殺さずに巣を落とそう。
そうして、互いに共生するような方法を取ろう・・・
・・・そう、長い視点で考えて、・・・人と人も、国と国も!

(おしまい)

鹿威し(ししおどし)を今風に!

2019-08-21 14:08:58 | 発明アイディアの部屋

がったん!がったん!

山水を庭に引いて、鳴らし続ける鹿威し(ししおどし)、静かな日本庭園の風流の極みだろう。
と言うつもりで小さな庭に鹿威しを作った。
竹を削って、元大工さんが試行錯誤してようやくでき上がった。
山の水などは引けないので、井戸水を使用していた。
井戸水と言ってもポンプを使用し電気代がかかるので、お客さんが来た時だけ一時的に音を鳴らす鹿威しだった。
エアコンの部屋の中にいる人にも聞こえるようにと、元大工さんが張り切って大きな音が出るように工夫した。
こっとん!こっとん!と言う庭に相応しい静かな音でなく、ガッタン!ガッタン!と言う耳が痛くなるような工事場の叩く音だった。
そのため、皆がうるさい音だと言い出し始めた。
元大工さんは大きな音が出る事に大満足だったので、そんな皆のクレームなどには気づきもしなかった。
そんな状況を目にしながら、私は心の中で、こ
れは何とかしなきゃと考えた。
誰も傷つかないような、この状況の円満な解決方法はないだろうか?
そこで、まず思いついた事は、竹が叩く箇所に何か柔らかい物を置けばよいと言う事だった。
しかし、単にそれだけでは子供でも気づきそうなありきたりの解決で面白くもない。
どうせなら、この際もっと面白い事を考えよう!
と、そこですぐに思いついた。
竹が叩く箇所にハンドベルの鐘を置いたらどうだろう?
それがなければ、皆が好む良い音の出る物ならば何でもいい。
そうだ!風鈴の音なら涼し気だ。
それなら、竹の動く部分に紐を結んで、その紐で風鈴を鳴らしてもよい。
そうすれば、少なくても、うるさい!と言われる事はないだろう。
そんな事を考えながら、状況の展開を想像していると、知らず笑みがこぼれた。
その内に、この新しい鹿威しは、庭だけでなく他の事にも利用できると思った。
例えば、本来の目的である山畑での鹿や猪などの獣対策だ。
山畑ならば山の水が利用できる。
少しの高低差があればホースなど使用して鹿威しは簡単にできる。
鹿威しの構造とは、竹でシーソーのように軸を中心に左右が揺れるようにする。
竹の一方の端は、水が溜るように上側が斜めに切り取られている。
ふだんは切り取られた方が軽いので、上に上がっている。
そこに水が溜り始めると、その重さで竹が軸を中心に傾く。
同時に竹の反対側は持ち上がる。
傾いたため溜った水が流れ去ると、軽くなって竹が元の位置へもどる。
その時に反対側の竹が地面を叩いて音を出すのである。
地面を叩く箇所に鐘のような物を置けば金属音がでる。
また、竹の上下運動を利用する方法もある。
紐を繋いで、前述のように、もっと遠くで鈴を鳴らすようにしてもよい。
鈴でなくても安価な金属片を鳴らすようにしてもよい。
いづれにしても、夜中も定期的に鳴り続ければ、獣達は人間がいると驚いて逃げ出すだろう。
少なくても人間の縄張りだと思って遠慮するはずだ。
今はスマホを使用して、箱の中に餌を入れ猪を捕獲する罠があるようだ。
スマホカメラが認識して猪だと分かると入口を閉じる。
そして、持ち主のスマホに連絡してくれる。
それで持ち主が猟師と猪を捕らえに行くと言う物だ。
しかし、この昔ながらの鹿威しの方が、簡単で充電の必要もない。
ただし、猪を捕らえて獅子鍋を食べる事ができないのは残念だが・・・
さて、そう言えば、以前、どなたの句だったか忘れたが、

鹿よりも 淋しさゆえの ししおどし

と言う印象深い俳句があった。
このように淋しさを紛らしてくれる鹿威しの進化系があってもいいかも?
例えば、こっとん!の代わりに赤ちゃんの鳴き声なんかどうでしょう?

(おしまい)


秋風と秋の虫 

2019-08-19 11:05:07 | 俳句日記の部屋

秋風と 思えど陽ざしの 強きかな  湧水

心細き ひとり居負けし 暑さかな  湧水

ひとつ鳴き 二匹が鳴いて 秋の夜  湧水

濁り声も 歓迎されし 秋の虫  湧水

虫の音の ひと晩過ぎれば 二、三匹  湧水

巣をかけし 蜂さえうれし 秋ひとり  湧水

蜂の巣を 避けて開かずの 裏口かな  湧水

鹿威し(ししおどし) 音うるさきと 鈴をおく  湧水

入学の 祝い袋の 盆仏前  湧水

甥の子を 待つ仏前の 盆玉かな  湧水

今年から ノンアルコールの 盆の膳  湧水

夕シャワー 浴びし窓辺に 秋の風  湧水

心配事 消えて晩夏の 風涼し  湧水

一病に 謙虚に生きむ 晩夏かな  湧水

晩夏飛騨 気づかされし 恵みかな  湧水