最近、世界中で石油、鉄鉱石、コーヒー、小麦等、あらゆる物が値上げしているようだ。中東の民主化運動やオーストラリアやロシアの小麦の不作等、直接の要因はさまざま上げられるが、根本的には、今までお金がなくて買えなかった中国やインドやブラジルの多数の国民が、産業の発展によって収入が増え、日本や欧米の先進国並みの消費ができるようになったからである。
しかも、この消費は、まだ一部の増えた、やや富裕層達で、今後さらに、日本の人口を越えて、増えることはまちがいない。それによって、世界的な大災害でも起こらないかぎり、今後も値上がりが続く。
と言うことを考えると、今のように安価に灯油を使える時代も案外早く終わるかもしれない。
それなら、灯油の代わりに電気をと、電力会社は原子力発電計画を発表しているが、原発は地震や環境面から良くない。一時的なco2対策としてはやむおえないが、やはり、永続的なエネルギーとなると、太陽光や風力潮力、地熱等を利用した自然エネルギー、または植物動物などのバイオマスエネルギーだろう。
今、世の中、特に世界の状況をながめると、予測より早く変化が進んでいるように見える。
と言うことで、私はすぐには無理だろうと思って控えていたが、やはり今から着手しておくべきだろうと思い直して、このアイデアを述べてみることにした。
それは、木の利用に関してである。
以前に「木質ペレット」について述べた。(発明アイデアの部屋 山のモルヂブ?宣言!)
この木質ペレットは、現在、すでに市販されていて、つい最近、テレビでも紹介されているのを垣間見たことがあった。
しかし、その時、ユーザーや近所の感想の中に、ストーブの値段が高価なことと、多少煙がでて、匂いや近所の洗濯物干しなどに気を使うと言う難点があるとのことだっった。
そこで、ここからが私の提案であるが、木質ペレットはまだ木の状態であるから、燃える時、煙や匂いが出る。その匂いに人は慣れてしまえば気にならないが、初めはかなり敏感に反応する。
そこで、それらの問題を解決する方法として、木を木炭にしてしまい、それを燃焼や運搬に最適の形にして固めると言うアイデアである。
多分パチンコ玉くらいの楕円体がいいと思う。(球体だとこぼした時散らばって大変、角があると、ストーブ内移動や運搬時につかえやすい)
こうした状態だと、一般のガソリンスタンドでも販売でき、灯油タンクに入れて取り扱うこともできる。
木炭にして固める方法は、木質ペレットに比べ品質が安定する。それに、燃料としても体積の割りに長持ちするので少量ですみ、しかも火力が強いので温かくできる。
さて、ここからが問題であるが、現在の木質ペレット用のストーブは、国産の物がなく、イタリア等のヨーロッパ製しか無いため、かなり高価らしい。
おそらく、パテント等も取得していることだろう。
そこで、日本で、将来を見越して、木炭ボール利用の家庭用ストーブや家庭用ボイラー等を、新しく開発したらどうだろう?
そうすれば、大量生産して現在の灯油ファンヒーターのように2、3万円で販売できるようになるのではないでしょうか?
また、この木炭ボール(仮称カーボンボール)の利用は、生産から運送、販売、使用等すべてに渡って、システムとして、開発しなければ普及しない。そこで、もうひとつ大切なことは、生産方法である。
私が考えるには、かつての製剤所くらいの規模で、木材を集めて木炭にして整形する大型機械と、もうひとつは、個人規模でも、木炭を作り、それを整形できる小型の機械も開発することが必要だと思う。
小規模でも大規模でもできる機会を開発すれば、個人でも、小さな村でも、また大きな町でも生産できる。そのようになれば、普及も進むと思う。
(例えば、交通の不便な山奥でも、小型ならば持ち運びができ、昔の炭焼きのように周囲の利用できる木がなくなったら、移動できる)
、
と言うことで、昔の炭焼き窯のように、木を木炭にする金属製の窯と、できた木炭を粉にして糊と一緒に整形し乾燥する機会を開発しなければならない。
言わば、小型炭焼き機と小型隅団子機の開発である。最近は、竹炭等が流行しているから、開発もそうしたメーカーの延長栓上でできると思う。
また、隅の粉末は、昔、よく石炭鉱山で炭塵爆発事故が起こったくらいだから、さらに研究して、より細かくすれば、エンジンの燃料として利用できるかもしれない。
こうした木材の石油に代わるエネルギーとしての、新しい利用は、安値のため間伐が進まない全国の山林対策や過疎化に悩む山間地の雇用対策や村起こしにもつながる。
いづれにしても、脱石油として、木の国の日本では、木を利用し、暑い砂漠の国では太陽発電パネルを、風の強い国では風力発電を、と言うように、各国や地域の特徴を生かせば、将来石油が値上がりしても、また入手困難になっても困ることがなくなると思いますが、いかがでしょうか?
以上