飛騨さるぼぼ湧水

飛騨の山奥から発信しています。少々目が悪い山猿かな?

原発汚染水対策(その 3 ) 逆ピラミッド貯蔵池?

2020-04-10 12:04:48 | 発明アイディアの部屋


福島第一原発の汚染水が、現在、海に捨てる方向に進んでいるようだ。
地元の漁業者や住民の強い反対は少数なので押し切られても、前回にも述べたように韓国や世界の環境団体の反対が起こると思う。
「他に方法が無いから仕方ない、皆そうしている!」と言う事だろうが、量が多く日本としても恥ずかしい事だと思う。
このまま何もせず薄めて捨てるより、さらに貯蔵を続けて、その間に日本中の知恵を集めて真の解決策を模索したらどうだろう?
この努力は、今後の世界の原発の廃炉や突発事故の処理のノウハウとして役立つと思う。
さて、そのための方法として、
まず、最も緊急課題の毎日増え続ける汚染水タンクについて述べる。
1、もう敷地は貯蔵タンクでいっぱいなので、近くに巨大な池を造ってそこへ移したらどうだろう?
その案として、縦と横100mほどの地面を掘って、ピラミッドを逆さにしたような貯水池を造る。
これはブルドーザーやダンプカーやショベルの重機があればできる。(もちろん、出た土は周囲に盛り上げるので池の深さが増える)
経費は燃料とまんなわーだけだから、日にちさえかけて急がなければタンク設置ほどのコストがかからないと思う。
掘り終わったら、丈夫なシーとを広く張り合わせて水が漏れないように底部全面に敷く。(掘る時に粘土が出れば、池の底部広くに敷き詰めれば理想的である)

2、この貯水池にタンクの汚水水をポンプでどんどん移動させる。
貯水池の深さは、土質にもよるが50mほどあれば30万トンは蓄えられる。
池が満杯になったら、表面全面を丈夫なシートで覆う。
近年の豪雨はシートの上に貯めて、後日にポンプで排水する。
この方法ならば、豪雨も入る事なく、台風の風や地震にも耐えられる。
この逆ピラミッド貯水池を順番に4池ほど造っていけば、120万トンの汚染水を貯蔵できる事になる。
120万トンと言えば、現在敷地内の1000基ほどのタンクに溜っている汚染水の総量に相当する。

3、この新しい逆ピラミッド貯蔵池に汚染水を貯め続けている間に、真の解決策を見い出す。
これは、今までにない新しい発想が必要だと思う。

4、放射性物質の有効利用
この先は、まだ思案中なので、中途の案である。

汚染水に最も多く含まれているトリチウム(三重水素)は、うまく取り出す事ができれば原子力電池や核融合炉開発などのための実験試作材料として高価な製品となる。
ここで宇宙探査衛星などに使用されている原子力電池について述べてみよう。
地球付近や太陽に近い範囲では、宇宙船や人工衛星は太陽パネルで発電してその電力で活動や地球との交信を行っている。
しかし、太陽から遠く離れると、太陽パネルの発電力では足りなくなる。
そのため、宇宙探査機にはプルトニウム等の原子力電池が利用されている。
原子力電池は、その寿命が他の電池に比べ格段に長いからである。
原子力電池の材料は、いろいろな放射性物質で、その放出される放射能には三種ある。

1、α線 ヘリウム原子核なので紙切れでも遮断され、そのエネルギーは熱になる。
2、β線 電子なのでプラスチックで遮断され、人体に無害。
3、γ線 協力な放射線で透過力が強く人体に有害。

これ等放射線を利用する発電も三種ある。

1、α線は熱源として利用し、温度差で発電する素子で包んで発電させる。
2、飛び出す電子の運動エネルギーで発電する素子で発電させる。
また放出電子で弱発光させ、その光で太陽電池発電させる方法もある。
3、?

最近中国でトリチウムを使用した原子力電池が発売され話題になったそうだ。
汚染水からトリチウムをうまく取り出す方法が見つかれば、前述したように高価な製品になり、汚染水も100%処理できる。

前回私が提案した円錐型遠心分離タンク(福島トリチウム汚染水対策(その 1 )) は、よくよく考えてみると、実際にはトリチウム濃縮はわずかで無理だろうと反省している。
そこで、改良案を思いついた。
汚染水は液体状態でなく、ウラン濃縮のようにガス状態にして遠心分離機にかける事である。
ウランに比べれば水素と三重水素の重さの違いはけた違いに大きいから、効率も良くなると思う。
まず、汚染水を電気分解して、水素ガスと酸素ガスを発生させ、その水素ガスを遠心分離機にかけ濃縮すると言う方法であるが、目下、検討中・・


(つづく)