Look To The Sky

フルーティスト大久保はるかのブログです

彼岸入りに寄せて

2023年03月18日 15時32分10秒 | Weblog

ここ最近、ヒット曲『千の風になって』が頭の中で鳴り響くことが多い。

 

この曲がヒットした当時は、どうも歌詞の内容にピンとくるものがなかったのに、不思議。

 

‘’(死んだ)私は風になっています‘’

 

が、わからなかった。ピンとこなかった。

 

それまでの私の中の死後のイメージは、人は死んだら、生前の人間の肉体の形のまま、天空に召されるのかと(まあ、幽霊だから、足ぐらいはなくなっているカモだけど)。

 

この度、母が亡くなって四十九日の法要あたりまでは、なんとなく生前の母の形のまま、どこか上空にいて、上の方から私達を見守っていてくれている、という風にイメージしてきたが、ここにきて、イメージが変わってきた。

 

もしかしたら、母は、風、もしくは風のような何か、に、変化しているのかも、と。

 

変化した母は、例えるなら風を起こす空気のような、超微粒子的存在になっていて、前にも後ろにも横にも、当然上にもいて、大きく大きく私を包むように見守っていてくれているのかな、と。

 

お彼岸の時期は、三途の川の距離が狭まり、ご先祖様と会いやすくなるといわれているが、

 

「バージョンアップしたお母さん、いらっしゃい!」という気持ちになっている。

 

 


久しぶりに

2023年03月11日 22時15分54秒 | Weblog

昨日の朝、実家に行くと、前日から実家に泊まっていた妹から、一冊の文庫本を手渡された。

 

アニメーターとして就職2年目の姪っ子が書いたイラストが表紙となり発売された小説。

 

表紙に、「イラスト誰々(姪っ子のフルネーム)」と記載されている!

 

聞けば、事前に社内コンペのようなものが行われ、「あなたのイラストが一番良かった」とのことで、見事採用されたということらしい。

 

入社二年目で社内コンペ優勝(?)、小説の表紙担当って、ちょっと、すごいんじゃないの?と叔母バカな私。

 

ルートとしては、これで、もし本が売れたらアニメ化、ということらしい。

 

「今後、エヴァンゲリオンぐらいになったら凄いことになるね!」など、大騒ぎ。

 

妹とは、久しぶりに明るい話で盛り上がった。

 


気を付けて

2023年03月06日 17時39分31秒 | Weblog

この度、母の遺産相続人は、基本的に父一人のみ。

 

本来であれば父が一人で手続きをしなければならないのですが、とても難しいということで、私が代行することに。

 

それはいいのですが、父は、自分が認知症の気が出てきたことを不安に思うあまりなのか、逐一私に説明を求めるようになってきている。

 

そして、「父なりに理解した」、というレベルまで落とし込むのに、逐一膨大な時間がかかる。

 

いや、しかし、時間がかかろうが、あさってのところで父が理解を示そうが、そういうことはヨシとせねば。

 

恐いのは、「俺の知らない所で、コソコソ動いて、俺の金を横取りしただろう?お前!」

 

みたいな暴言を吐かれてしまってはかなわない。

 

気を付けて接していかねば。


ほんの30分だが

2023年03月05日 21時30分09秒 | Weblog

今日は、ほんの30分程度だが、フルートの音出しをした。

 

音出しは、その日のコンディションと相談し、出音を聴いて自分の耳で判断し、微調整をしながら進めていく。

 

今日は、思うような音が出なかったとき、頻繁に脳裏に浮かぶのは、臨終間際の母の姿だった。

 

人間は、こんな風に老いて、こんな風に人生の終着点に向かっていくんだ、ということを、その身体をもって私に教えてくれた母。

 

立ったり、座ったり、歩いたり、食べたり、という、普段我々が、ほぼ無意識に行っていることが、出来なくなっていく。

 

それが老いること、人生の終着点に向かう、ということなのだ。

 

逆に考えると、私は、まだ今のところ、日常生活を普通に送れる身体機能をもっている。

 

フルートも、長年やってきた楽器。例えば、失敗、と思えるような音を出し、やり直す際、必要以上に身構えて、次の成功に向けての準備をし過ぎる必要はないのでは?

 

立つ、座る、歩く、食べる、ぐらいのレベルでのやり直し、仕切り直し、と考えて十分かも。

 

と、思ったら、肩の力がストンと抜け、音の伸びが良くなった。

 

ありがとう、お母さん。

 

 

 

 


今日は

2023年03月02日 14時43分16秒 | Weblog

独居老人となった父92歳は、周りの皆に心配される通り、あちこちにガタがきている。

 

認知機能については、おそらく検査を受けたらクロと出る可能性大。

 

目標としては、母のような在宅看取りが出来れば、とは考えているが、今後の父の身体状況にもよるので心配は尽きない。

 

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Hoje e meu aniversario.

 

今朝、1通のメールが。

 

母の教え子さんで、母に代って私が年賀状のやりとりをしていた人。先日記事に書いた方とは別の方で、この方も小学校1,2年のときの担任の先生がうちの母だったそう。

 

ご年齢から察するに、私が生まれる7年前ぐらいの時の生徒さん。現在は父の家の近くのグループホームで施設長をなさっている。

 

「お父様の介護のご相談はいつでもお受けしますよ」と、実に頼もしいお言葉を頂戴した。

 

聞けば、その昔、その生徒さんのお父様が亡くなられた際、母がお線香を持ってお宅に伺ったということがあったそうで、「素晴らしい先生でした」と。

 

そのことを思い出したので、この度母の永眠に際しお線香をお送りくださったという経緯があった。

 

うちの父については、母以上に施設入所を嫌がっているので、おそらくはお世話になるようなことはないかと思うが、人間いつどうなるかは分からない。選択肢は多い方がありがたい。

 

今朝のメールは、亡くなった母から私への誕生日プレゼントだな、と思い、久しぶりにうれし涙というものを流した。