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ぽかぽか春庭「美術館の悪者たち展 in 西洋美術館」

2023-07-13 00:00:01 | エッセイ、コラム

20230713
ぽかぽか春庭アート散歩>2023アート散歩夏(1)美術館の中のヴィラン展 in 西洋美術館

 やっちゃんを上野駅で見送ったあと、西洋美術館の常設展を観覧。「Villains in the Frame」展。
 ヴィランズは、ハロウィーンの時期はディズニーリゾートでも大人気になるなど、悪者が主役になる機会も多い昨今。美術館でも悪者特集が組まれました。

 スケッジャ「スザナ伝」15世紀 
 旧約聖書に出てくる悪者。横長の画面に、3つの時間が描かれています。
1 長老ふたりが、水浴中のスザナに言い寄る。悪事が発覚しそうになると、ふたりは偽証し、スザナを罪に陥れようとする。
2 ダニエルがスザナを助ける
3 悪者ふたりは処刑される


 ドーミエ「とっとっと、ほらおいで、かわいい七面鳥たち」1834
 ナポレオン3世を悪者として描いている

テニールス「聖アントニウスの誘惑」1690


 ゴヤ「美しき女教師」1799


「死の舞踏」のポスター前で


 ディズニーだけでなく、ヴィランズは魅惑的なキャラクターです。特に厳しいキリスト教の戒律の中で暮らしている人々にとっては、そんな戒律をことごとく破壊するヴィランズを絵画の中でとりあげて「こわいもの見たさ」で鑑賞していたのではないかしら。金銭欲も色欲もむき出しにして傍若無人の悪者たち。むろん「このような悪徳にそまってはならない」という教訓付きで描かれたのでしょうが、見る人々にとって、魅力的だからこそ、たくさんの悪者たちが絵画の中にも描かれてきたのだと思います。
 ビバ、ヴィランズ。
 
<つづく>
コメント (2)
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