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芸術選奨文部科学大臣賞に川俣正さん

2013年03月15日 23時59分09秒 | 新聞などのニュースから
 2013年3月13日朝刊各紙に、本年度の芸術選奨の記事が載っていました。
 一般的な知名度からすれば、シンガー・ソングライターの谷村新司さん、小説家の小川洋子さんといったあたりが見出しになりそうだし、芸術の分野ではなんといっても画家の奈良美智さんが話題になっていますが(ほかに、美術史から玉蟲たまむし敏子さん、コンピューターグラフィックスの河口洋一郎さんも選ばれています)が、北海道新聞は、さすがに地元出身の川俣正さんが見出しになっていました。

 北海道新聞の記事から引用。

 文化庁は12日、芸術の各分野で優れた実績を挙げた人に贈る2012年度芸術選奨の文部科学大臣賞に、三笠市出身の現代美術家川俣正さん(59)=パリ在住=、シンガー・ソングライターの谷村新司さん(64)ら19人を選んだと発表した。

 川俣さんは現在、パリ国立高等芸術学院教授。廃材などを使った大規模なインスタレーション(架設空間展示)を世界各地で手がける。11年には道内全域を舞台にした長期アートプロジェクト「北海道インプログレス」を始動させ、故郷・三笠の廃校に炭鉱街をモチーフにした作品をつくり上げる「三笠プロジェクト」を、道内の大学生らと進めている。

 その場所の歴史的意味を踏まえ、さまざまな人たちと共同制作する川俣さんの作品が「美術の枠組みを超えて社会的にも意義深い」と評価された。これに対し、川俣さんは「私の仕事は賞とはあまり縁がないと思っていたので驚いている。『北海道プログレス』は引き続き地域に根ざし、ゆっくりと地域の人たちと組み立てていきたい」と話している。(以下略)


 なんとなく、川俣さんらしい談話だと思います。

 もっとも、川俣さんは海外での活動が多いことに加え、道内ではこれまで上記の「北海道インプログレス」以外には発表の機会がごく少なかったこともあって、北海道での一般的な知名度はあまり高くありません。
 もし北海道出身で一番活躍している美術家をひとり選べ、という問いがあれば、間違いなく川俣正がその解答だと思いますが。
 これを機に、認知度が高まってくれればいいと思います。


 文化庁の公式発表は以下の通り。

http://www.bunka.go.jp/ima/press_release/pdf/geijyutsusensyo_130312_ver4.pdf(PDFです)


□Tadashi kawamata http://www.tk-onthetable.com/

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