北海道美術ネット別館

アート、写真、書など展覧会の情報や紹介、批評、日記etc。毎日更新しています

外山欽平油絵個展(8日まで)

2006年04月05日 00時43分29秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 外山さんは毎年札幌で個展をひらく、函館の画家としてはめずらしい存在ですが、ここ最近は、アルファベットをテーマにした制作に取り組んでおりまして、ことしは「I(アイ)」です。
 …と言うと、「アルファベットなんて書いてなんの意味があるんだ」とおっしゃる向きもありそうですが、べつに絵にはなにか意味のあることを書かなきゃならないなんてきまりはないわけでして、とりわけ現代の絵画というのは、極論すればなにをかいてあるかはほとんど問題ではなく、どうかくかが焦点なのです。絵画が、線と形と色からなるものだとすれば、どういう線と形と色が描かれているのかに着目したいのです。
 (って、前も書いたような気がするな)


 いささか写真の腕に問題があって、絵がゆがんで写っていますがご容赦を。
 このような100号の作品が7点もあります。

 スムーズな黄色の線は、キャンバスを傾けて、絵の具を流れさせて描いているそうです。
 といって即興的に描いているのではなく、ちゃんとエスキスの通りに流れさせているとのこと。
 また、緑の滝のような文様も、キャンバスを立てて、表面の絵の具を垂れ流せさせて作り出しているのだそうです。最近は、絵の具にふくまれる油分などから、かなりこの滝をコントロールできるようになってきたとか。
 「晩年の熊谷守一みたいに、太陽ひとつだけ描いて絵になるとか、そういう単純な絵を描きたい。丸ひとつで成立する絵を描きたいというのは、抽象画やってる人すべてにとって目標じゃないだろうか。じぶんがやっていること(絵の具を流れさせること)も邪道かもしれない。「z」まできたら、ほんとにシンプルな画面になっているような気がする」
 来年は「j」、再来年は「k」ですから、「z」まで行くのはかなり先なのですが、外山さんはすごく先を見据えています。

 なお、C室には、aからの絵をシルクスクリーンにした小品がたくさん展示されています。

4月3-8日 10:00-18:00
札幌時計台ギャラリーA室(中央区北1西3 地図A

■04年の個展
■03年の個展


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
時計台Gの外看板 (Osho)
2006-04-05 09:32:23
C室については作者の名前はなく、暮れに市民文化奨励賞を受賞した刷り師の名前のみがあって、自称モグリ弟子は半信半疑ながらダッシュで駆け上がる。

A室も見ずに飛び込むと、案の定、誰も居ず。

そりゃそうだ。

もうすぐ師匠宅前庭も忙しくなりますから。

http://e-garden.sakura.ne.jp/
返信する
Unknown (ねむいヤナイ@北海道美術ネット)
2006-04-05 21:21:11
園芸の師匠ですか?



返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。