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駒澤千波日本画展(12月10日まで)

2006年12月10日 12時06分34秒 | 展覧会の紹介-絵画、版画、イラスト
 昨年、道教大の大学院在学中に道展会友に推挙され、ことしは会友賞を受賞。さらに、ギャラリーどらーる(中央区北4西17、ホテルDORAL)の若手紹介3人展「寒昴(かんすばる)展」にも参加するなど、新進の若手日本画家として活躍する駒澤さんの、初の個展。見ればわかりますが、とにかく、人物や動物、植物、魚などをつぎつぎと繰り出し、それを破綻なくまとめる力量は、すごいものがあります。
 ご本人は
「夢と現実との境界にあるようなものを描きたい。明るいところから暗い室内に入ると、視界に違和感をおぼえることがあるけれど、そういう感覚を画面に定着させたい」
と語っていました。
 さらに、マティエールにも凝るなど、いろいろな試みをしているようです。

 で、これまでは、その描写力の高さにただびっくりしてたわけですけど、よーく見ると、駒澤さんの絵って、いろいろヘンな(ほめ言葉です)ものが描かれてるんですよ。
 たとえば、羽の生えたウサギ。
 冒頭の画像の絵「無限の岸辺」にも登場していますが。
「あっ、それはウサギトンボといって、皆勤賞なんですよ」
 なんと、今回の出品作のうち、大きめの全作品に描かれているのです。
 気がつかなかった… orz
 それほど羽が濃く描かれてるわけじゃないので(←言いわけ)。
 そういう目で見ると、たとえば「白昼夢」で、女性が腰掛けているマンボウには、鹿の角がはえているし、魚にトンボの羽がついているのもあります(トビウオとはだいぶ違う)。
 「白昼夢」には、巨大いもむしも登場しています。
 駒澤さんって、まっとうに動植物を描写してたと思ったのに。こりゃ楽しい。
 作家との会話で、ミトラマさんの話が出ましたが、まああそこまでいかんでも、もっと妙なモティーフをどしどし出してくれるとおもしろいのになあ、と、無責任なことを思う筆者でした。

 出品作は次のとおり。
「ゆるやかな刻」(2003年)
「やわらかな祈り」(同)
「眩暈」(05)
「解放」(04)
「籠る」(03)
「泉」(02)
「春のうた」(04) これは、フキノトウが描きたかったんだそうです。
「白昼夢」(03)
「夜明けのうた」(04)
「無限の岸辺」(同)
「真昼の微風」(06)
「凍る月」(同) 9点組みの作品

小品は
「緋泳」「覗く」「蒼泳」「a」「b」「c」「d」「あしたのあした」「水鳥」「雲子」「ロク」「銀次」「祈り」
あと、じぶんで書いたメモの字が汚くて、読めないのが1点あるなあ(すいません)。

12月5日(火)-10日(日)10:30-19:00
さいとうギャラリー(中央区南1西3、ラ・ガレリア5階 地図B)

□ことし2月の「寒昴展」(ギャラリーどらーるのサイト)
■寒昴展(画像なし)
■第21回北の日本画展(画像なし)


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
亀は置いてきなさい (エゾ三毛猫)
2006-12-11 00:05:53
あれですね、亀の顔の紋様って、
何か哲学を感じますね。

会場にいた駒澤さんは、
つくーるさんの会場に行く
算段をあれこれ心配してました。
返信する
 (ねむいヤナイ@北海道美術ネット)
2006-12-12 00:41:04
もずいぶん登場していましたねえ。
大きすぎて、わかりませんでしたけど。
返信する

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